菊芋とは｜話題のスーパーフード！栄養・選び方・保存方法・レシピまで詳しく解説

【目次】
1．菊芋とは
 2．菊芋の栄養
 3．菊芋の選び方
 4．菊芋の保存方法
 5．菊芋の下処理
 6．菊芋の食べ方
 7．菊芋のおすすめレシピ

1．菊芋とは

「菊芋（きくいも）」は、北アメリカ原産のキク科ヒマワリ属の多年生植物で、菊の花に似た黄色い花が咲き、根の部分が芋のように膨らむことから「菊芋」と名前がつけられました。

江戸時代末期にすでに輸入されていましたが、そのころは家畜の餌となる飼料用作物として伝わり、第二次世界大戦後、政府が食糧難対策に土地を選ばず、繁殖力が強い菊芋の栽培を推奨したことにより、全国で栽培されるようになったとされています。

菊芋の旬

9〜10月にかけて花が咲き、花が枯れてから根が大きくなるので、収穫されるのは11月以降〜3月。市場に出回る11〜12月にかけてが一番栄養が豊富な旬となります。

2．菊芋の栄養

菊芋の主成分である「イヌリン」は「天然のインスリン」と呼ばれる水溶性の食物繊維。糖質の吸収を穏やかにしてくれるので、糖尿病やメタボの対策に、また腸内で善玉菌のエサとなるため、腸内環境を整えるなどのうれしい効果が期待できます。

また、菊芋は「芋」と呼ばれていますがデンプンをあまり含まないのでカロリーが低く、ナトリウムを排泄する働きがあるカリウムや、抗酸化作用が強いポリフェノールを多く含むので、ダイエットやむくみ、高血圧、美肌、病気予防にも効果が期待できます。

3．菊芋の選び方

菊芋は、鮮度が落ちると水分が失われて乾燥し、しなびたようにやわらかくなっていくので、できる限り新鮮なものを選ぶのが美味しさのポイント。

（1）太くて丸くなったもの（2）実がかたくしまったもの（3）皮にハリがありかたいものが新鮮です。

また、あまり小さいものは栄養価が低く、味も落ちるのでできるだけ大きいものを選んでくださいね。

4．菊芋の保存方法

菊芋は表面を水洗いしてしまうと傷みやすく日持ちが悪くなってしまうので、土を付けたまま保存するのが長持ちさせるポイントです。

【冷蔵保存】
土が付いたまま新聞紙でくるみ、ビニール袋に入れて野菜室で保存。1週間保存できます。

【冷凍保存】
皮を剥き、使用する料理に合わせて切ってラップに包み、ジッパー付き保存袋に入れて冷凍庫で保存。1か月保存できます。解凍すると食感が変わるので生食はせず、加熱調理して召し上がってください。

【乾燥保存】
菊芋を薄くスライスし、ザルなどに広げて天日干しで完全に乾燥させてから、保存袋に入れて冷暗所で保存します。

【土中保存】
菊芋をプランターなどの土に植えて保存します。温度が高くなると芽が出てしまうので、寒い冬の時期だけの保存方法になります。

5．菊芋の下処理

菊芋の皮はとても薄く、新しいものは皮もやわらかいので、土をきれいに洗い落とせば皮ごと食べることもできます。

菊芋のアクが気になる場合、水に5〜10分さらしてアク抜きしますが、菊芋のアクはポリフェノールが酸化したものなので、気にならない場合はアク抜きしなくても大丈夫です。ただ、アク抜きをしない場合は皮を剥いたり切ったりしたところが黒く変色してしまうので、きれいに仕上げたい場合はアク抜きしてくださいね。

芋と聞くと、じゃがいものように芽の部分に毒性があるか気になると思いますが、菊芋の茎や葉、実のすべての部分に毒はないので安心して召し上がってください。

6．菊芋の食べ方

菊芋は、ごぼうのような風味でほんのりと甘く、生でも加熱しても食べられます。生で食べるとシャキシャキとしたれんこんのような食感、加熱するとやわらかいほくほくとした里いものような食感が楽しめ、クセがないので、サラダや和え物、煮物、炒め物、揚げ物、炊き込みご飯…などさまざまな料理に便利に使っていただけますよ。