作る過程が楽しい、らっきょうの甘酢漬け
カレーが美味しいホテルに行ったときのこと。カレーと同じくらい付け合わせのらっきょうが美味しくて驚いたことがあります。コリッとした食感や爽やかな酸味に、添え物と思っていたらっきょうもひとつのお料理なんだなぁと感じました。
それ以来、手仕事するらっきょうもあの美味しさを目指しています。漬かり具合で大きく味わいが変わる「らっきょうの甘酢漬け」は過程が楽しいんです。時間と共に味の移り変わりを楽しみつつ、自分史上最高に美味しい漬かり具合を待ちます。
本漬け前の下漬けした塩味のらっきょうも、さっぱりした美味しさで箸休めにもおすすめです。まずは、甘酢漬けの下漬けとなる塩漬けの作り方からご紹介します。
らっきょうの塩漬けの作り方
【材料(作りやすい分量)】
らっきょう 1kg
粗塩 43g程度(正味量の5%)
水(一度沸かして冷ましたもの) 200ml
※今回1kg程度のらっきょうは薄皮やひげ根を除いて860gほどになったので43gの粗塩を用意します
作り方
1.らっきょうを用意します。らっきょうは、泥付きのもので芽がなるべく出ていないものが鮮度が良いです。らっきょうは水を溜めたたらいか大きめのボウルに入れて擦り洗いします。
2.つながっているものは、ひとつずつ剥がしながら洗い、土などの汚れを除きます。
3.らっきょうのひげ根をできるだけ浅く切り落として芽側も長い部分を切ります。
4.たらいに戻し入れて水に浸けて両手で強めに擦りながら洗うと、表面のやわらかい皮が浮き上がって剝がれやすくなります。らっきょうが傷まないように洗ったらすぐにざるに上げ、水気を切ります。
5.擦り洗いで取り除けなかった薄皮をむき、傷んでいるらっきょうがあれば除きます。
6.らっきょうを量りなおして5%の粗塩を用意します。
※今回1kg程度のらっきょうは薄皮やひげ根を除いて860gほどになったので43gの粗塩を用意します。
7.清潔なたらいにらっきょうを入れ、粗塩をふり入れます。たらいをあおるようにして塩をまぶし、全体に行き渡るようにします。
8.煮沸かアルコール消毒した保存容器にらっきょうを入れ、水(一度沸かして冷ましたもの)200mlをたらいに流し入れて、たらいに残った塩ごと保存容器に詰めます。
※重石をしたいので口の大きな保存容器を使用しています。においが付きにくいホーローやガラスの保存容器がおすすめです。
9.上からラップを敷き、1kgの塩や砂糖のパックを重石代わりにのせて冷蔵庫でひと晩置きます。
※保存容器が丸型の場合は大きさが合う平皿などを落とし蓋代わりにしてから重石をのせると良いです。
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らっきょうの塩漬け(下漬け)
らっきょうの甘酢漬け
つぎはいよいよ本漬け。あとは甘酢に漬けるだけなので簡単です。
【材料(作りやすい分量)】
らっきょうの塩漬け(下漬け) 300g
A 砂糖 70g
A 米酢 200ml
赤唐辛子 2本
【下準備】保存容器は煮沸消毒か、アルコール消毒をしておきます。
※今回300gを漬けるのに、セラーメイト密封瓶0.5L容量がちょうど良い大きさでした。
作り方
1.赤唐辛子は半分に切って中の種を取り出します。
2.小鍋にA砂糖 70g、米酢 200mlを入れて火にかけ、砂糖が溶けて沸騰したらすぐ火を止め冷まします。このとき煮立て過ぎてしまうと酸味が飛んでしまうので気を付けましょう!
3.保存瓶に汁気を切った塩漬けらっきょう300gを入れます。
4.冷めた甘酢を注ぎ入れます。
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らっきょうの甘酢漬け
塩漬けも甘酢漬けも冷蔵庫に入れることがポイント。シャキシャキした食感をキープすることができます。大きな保存瓶だと冷蔵庫の収納に困ることもあるので、においの移りにくいホーローやガラス製の保存容器に小分けにすると便利です。
らっきょうの甘酢漬けは冷蔵庫で保存し、2~3日ほどで食べられます。甘酢がしっかり浸透するにはらっきょうの大きさにもよりますが、1~2週間ほど漬けます。
付け合わせのイメージのらっきょうですが、個性あるらっきょうの風味はぼんやりしがちな味付けのお料理を劇的に美味しく変えてくれたりもします。おすすめは手作りのタルタルソース。ポテトサラダに加えても食べ飽きない深い味わいになります。食べきるのが惜しくなってしまうような美味しいらっきょう。そんならっきょうがあるだけで日々の食事作りもなんだか心強く感じます。ぜひ美味しいらっきょうを漬けてみてくださいね。
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