淡いピンク色に染まる、新しょうがの甘酢漬け
日差しのまぶしさや、風の匂いに季節が移り変わっていくのを感じる頃、お店にはごろんごろんと新しょうがが並びます。
大きなかたまりに茎の鮮やかな紅色。しょうが好きの人はきっとうずうずしてしまうのではないでしょうか?
短い期間にしか出回らない新しょうがは、ひねしょうがと違ってみずみずしく、爽やかな辛さと風味が特徴です。気温が高くなってきて自然と体が爽やかさを欲する時期に、ドンピシャに登場してくれる新しょうがにうれしさもひとしお!
殺菌効果や防腐力のある新しょうがの甘酢漬けは、保存食として長く楽しめるし、今仕込んでおけば梅雨や食欲の落ちる夏にも重宝します。
新しょうがの甘酢漬けの作り方
【材料(作りやすい分量)】
新しょうが 500g
米酢 200ml
きび砂糖 100g
あら塩 20g
米酢(色止め用) 少々
下準備としてまずは保存容器を煮沸消毒しておきます。今回は1L容量の密封容器を使用しています。
作り方
1.新しょうがを用意します。新しょうがは全体が白っぽく、先端が赤くなっているものが新鮮です。茶色のひねしょうがは辛みが強くて繊維の口当たりも気になることがあるので、新しょうががおすすめです。
2.甘酢の材料を用意します。今回はきび砂糖を使用していますが、ない場合はお手持ちのものでも大丈夫です。
3.小さめの鍋にきび砂糖、粗塩、米酢を入れ混ぜて火にかけ、沸騰して砂糖が溶けたら火を消して冷まします。
4.新しょうがは皮が薄いので、スプーンを使って表面を軽くこそげるようにして皮をむきます。
5.切りやすい大きさに切り分けて、汚れた部分やかたそうな節は切り除きます。そして、スライサーか包丁で繊維に沿って1mm程度に薄切りに。歯ごたえや、辛みのある方が好きな方は気持ち厚めに切ると良いですよ。
※スライサーを使う際は、手を切らないように気を付けてくださいね。軍手などを使うと安心です。
6.新しょうがの先端の赤い部分はかたいので切り落としますが、色付けのために捨てずにとっておくと良いです。
7.鍋にたっぷり湯を沸かして米酢(色止め用)を少量入れ、沸騰したところにスライスした新しょうがを入れて1分ほどゆでます。
8.ざるに広げ、触れる程度に粗熱を取ります。
9.まだ熱さが残るうちに、使い捨て手袋をつけて新しょうがの水気を絞ります(やけどに気を付けましょう)。
10.消毒した保存瓶に新しょうがを詰めて、甘酢を流し入れます。
11.上まで甘酢に浸かるように、清潔な箸で軽く混ぜてなじませます。翌日から食べられますが、はじめは酸味がきつめです。徐々に酢がなじんで酸味もまろやかになる1か月後あたりから美味しくなってきます。
●レシピはこちらをどうぞ
新生姜の甘酢漬け。
こちらのレシピは水やだしが入っていないのでしっかり日持ちするのが安心ポイント! 保存は冷蔵庫で半年くらいが目安です。新しょうがの甘酢漬けで気になるのが色付き。お酢の力でうすいピンク色に染まる様子はしみじみいいなぁと癒されます。
先端の赤い茎の部分は一緒に入れることで少しずつ色移りしてくる効果も。新しょうがに含まれるアントシアニンがお酢の酸性に作用して色付くのですが、新生姜の個体差でアントシアニンの含有量が少ないと色付かないこともあるんです。ちょっと残念な気もしますが、それもまた一興。その時々の甘酢漬けを楽しんでみてくださいね。
ピリ辛にハマる!爽やかがりチューハイ
お寿司や和え物、お弁当にも大活躍な新しょうがの甘酢漬けですが、もうひとつおすすめなのが「がりチューハイ」。ジメジメと暑くなってくるこれからの季節にぴったりな爽やかさです。ピリ辛なしょうがと甘酢の酸味がスッキリとした飲み口で、ハマる美味しさです。レモンをぎゅっと絞ることで爽快さもアップ! おうち居酒屋の新定番になること間違いなしです。
【材料(1人分)】
新しょうがの甘酢漬け(がり) 30g~
漬け甘酢 大さじ1~
焼酎 適量(グラスに応じて)
炭酸水 適量(グラスに応じて)
レモン 少量
氷 適量
●レシピはこちらをどうぞ
ピリ辛にハマる!爽やかがりチューハイ
手をかけて丁寧に手仕事したものが、より美味しく食卓に並ぶのは何よりの贅沢だとしみじみ感じます。新しょうがの甘酢漬けをどんなふうにして楽しもうか、そんなワクワクな気持ちでみなさんも漬けてみてくださいね。
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