夏の定番・ラタトゥイユ。もとは南フランスの郷土料理ですが、夏野菜のおいしさをぞんぶんに楽しめる作り置きおかずでもあります。 ポイントをおさえて作れば、濃厚な野菜の甘みと旨味をしっかり引き出すことができますよ。
◆トマトはあらかじめ冷凍しておくことで旨みが増し、皮も自然にするりとむけるようになります。短時間煮込むだけでも奥深い味わいに仕上がりますよ。 ◆水分の多いズッキーニとナスは、塩を振っておくとアクや水分が抜け、炒めて煮込んでもくずれにくくなります。軽く下味もつくので、仕上がりもボヤけた味になりにくいです。 ◆ポイントは、オイルをしっかり使って野菜ひとつひとつの味わいを引き出すこと。1種類ずつ炒めるのは一見面倒なようですが、順番に炒めてどんどんザルにあげていけばいいだけなので案外かんたんです。ここで余分なオイルや水分も切ることができるので、野菜の旨味とコクだけが残ります。 ◆ハーブを加える場合は、生とドライとで入れるタイミングが異なります。生は最後の仕上げの時に、ドライなら煮込み始め(ローリエと同じタイミング)に加えてください。
トマトは完熟のものを、あらかじめヘタだけ取って冷凍しておく。(濃厚でおいしいラタトゥイユが作れます。) 【冷凍トマト】 https://oceans-nadia.com/user/26/recipe/416577
ズッキーニと米ナスはひと口大に切って塩少々をまぶし、15分置く。軽く洗って水けを拭いておく。
エリンギ、パプリカ、玉ねぎは食べやすく切る。 にんにくは芽をとってみじん切りにする。 冷凍トマトは水につけて解凍し、皮をはずして大ぶりに切る。
厚手の鍋にオリーブオイルを熱して、ズッキーニから順に、中火で野菜を1種類ずつ炒めていく。焼き色がついて油がしっかりまわったら、ザルにあげて余分な油と水分を切る。 米ナス、エリンギ、パプリカも同様におこなう。 (※それぞれ、油がしっかりまわる量のオイルを使います。量の目安は大さじ1程度。なすはやや多め、エリンギは半量で少なめに。)
最後に玉ねぎをオリーブオイルで炒める。時々ふたをして蒸し炒めしながら、全体が茶色がかり、油がしっかりまわるまで炒めて甘みを引き出す。
にんにく、トマトを加えて強火にし、焼き付けるように炒める。水分が出きってとろりとしてきたら、ほかの野菜をすべて戻し入れる。ローリエと塩(小さじ1/4程度~)を加えて、ときどき混ぜながら、蓋をして弱めの中火で15分ほど煮る。
蓋を取って軽く水分を飛ばし、野菜が好みのかたさになればできあがり。好みのハーブ(タイム、バジルなど)を混ぜ入れ、味見して塩が足りなければ少し足す。
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庭乃桃
料理・食文化研究家
料理・食文化研究家 / 女子栄養大学 食生活指導士 / 文筆家 はじめまして、庭乃桃(にわの・もも)と申します。 どこの国の料理でも、食べたいのは しみじみ "おいしい!" と思えるごはん。 和のおかずから、洋食、エスニック、 本場ヨーロッパの家庭料理まで、 旬の食材や季節感を大切にした おいしいものが大好きです。 企業様向けレシピの開発や、 レシピ記事の制作、本やコラムを書く仕事を しています。 時々、翻訳、講演なども。 いろいろなレシピがあるので、 よかったらぜひのぞいていってくださいね!