子どもにも人気のおせち料理「栗きんとん」
なめらかなさつまいものあんと栗の組み合わせが美味しい栗きんとんは、おせちの定番料理のひとつ。甘い味付けで、子どもにも人気があります。
おせちには黒豆や数の子などさまざまな料理がありますが、そのひとつひとつの料理に大切な意味が込められています。例えば、黒豆は、「まめに働けますように」や「まめに暮らせますように」といった無病息災の願いが込められています。
栗きんとんには、商売繁盛や金運上昇、勝負運の向上という意味が込められています。きんとんは漢字で「金団」と書き、財宝を連想させる縁起ものとされ、栗は「勝ち栗」ともいわれ、勝負運を高める縁起ものとされています。
くちなしの実を使ってきれいな黄金色に
栗きんとんの基本的な材料は、栗の甘露煮とさつまいも、砂糖、くちなしの実です。くちなしの実は普段の料理ではあまりなじみがない食材ですが、栗きんとんを鮮やかな黄色に仕上げるために使用します。
色付けのためだけなので使用せずに作ることもできますが、縁起ものでもあるのでぜひくちなしの実を使ってきれいな黄金色の栗きんとんを作ってみてくださいね。
基本の栗きんとんの作り方
【材料(4人分|作りやすい分量)】
さつまいも 400g
くちなしの実 1個
栗の甘露煮 12個
A砂糖 130g
Aみりん 大さじ2
A栗の甘露煮のシロップ 大さじ2
A塩 ひとつまみ
【作り方】
1.さつまいもは3cm幅の輪切りにして、厚めに皮をむき、水に約30分さらす。
【ポイント】
・皮に近い部分は筋が多いので厚めに皮をむくことでなめらかに仕上がります。皮の内側に薄い線があるので、その線の内側をむきます。
・変色を防ぐために切ったらすぐに水にさらしましょう。
2.くちなしの実はお茶パックに入れ、麺棒などでたたいてつぶす。
【ポイント】
くちなしの実は色がよく出るように粗く砕いてから使用します。お茶パックに入れてから砕くことで、破片が飛び散りにくくなります。お茶パックがない場合は、ガーゼで包んでも大丈夫です。
3.鍋に水気を切った1と2、かぶるくらいの水を入れて強火にかける。沸騰したら、中弱火にして、約15分やわらかくなるまで煮る。
【ポイント】
ゆで加減は竹串がすっと通るくらいです。大きさによってもゆで時間が変わるので調整してください。
4.ボウルの上に万能こし器をかぶせる。さつまいもを1個網じゃくしですくって万能こし器にのせる。木べらでさつまいもを真下に押し付けて、手前にひくようにして裏ごしする。残りも同様に繰り返す。
【ポイント】
・裏ごしをすることで、細かい繊維を取り除くことができてなめらかな口当たりになります。
・さつまいもが熱いうちに裏ごしを行いましょう。
・ボウルの下にかたくしぼった布巾を敷いておくと作業しやすいです。
・なるべく少ない回数で裏ごしすることがポイントです。
・万能こし器がない場合は、ザルでも代用可能ですが、網目が粗いので食感は少し変わります。
5.4と【A】を鍋に入れて混ぜ合わせ、弱火にかける。全体にツヤが出てなめらかになるまで混ぜながら加熱する。栗の甘露煮を加えてざっと混ぜ、バットに広げて冷ます。
【ポイント】
・冷めたら乾燥しないように密閉容器に入れて冷蔵庫で保存し、1週間程度を目安にお召し上がりください。
余ったらスイーツにアレンジするのもおすすめ!
栗きんとんが少し残ってしまったときは、スイーツにアレンジするのもおすすめです。
パウンドケーキやマフィンの生地に混ぜ込んで焼いたり、冷凍パイシートに包んで焼いたりしても美味しいです。市販のバニラアイスに栗きんとんを混ぜ込むのも手軽で美味しいですよ。ぜひ、お好みでアレンジも楽しんでみてくださいね。
●詳しいレシピはこちら
基本の栗きんとん
鮮やかな黄色がおせちに彩りを添えてくれる栗きんとん。材料もシンプルで、おせち作り初心者さんにもチャレンジしやすい料理のひとつです。1年の豊かさや勝負運向上を願って、栗きんとんを手作りをしてみてはいかがでしょうか?
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