おせちや常備菜に大活躍!「たたきごぼう」
地中に長く根を張ることから、昔から縁起が良い食材として用いられる「ごぼう」。そんなごぼうをたたいて開くことから「開運」の意味が込められた「たたきごぼう」は、関西では「数の子」「黒豆」と並びおせち料理の祝い肴三種とされています。
今回は、そんなおせち料理に欠かせないたたきごぼうの、味が染み込まない、歯ごたえが悪い、味が決まらない…などのお悩みを解決する作り方のポイントから、たたかずに作るお手軽たたきごぼうまでご紹介します。
実は、シンプルで簡単に作れるたたきごぼうで、いつものおかずや常備菜をワンランクアップさせてみませんか?
基本のたたきごぼうの作り方
【材料(4人分)】
ごぼう 1本(200g)
酢 適量
A酢・薄口醤油 各大さじ1と1/2
Aみりん・砂糖 各大さじ1
Aだしの素 小さじ1/3
すりごま 大さじ3
【作り方】
1.ごぼうはしっかり洗ってきれいに土を落とす。
【ポイント】
・ごぼうは泥を落とすと風味が落ちるので、できれば泥付きを使用してください。
・ごぼうの土はタワシなどできれいに洗い落とし、皮がかたい場合は包丁の背で軽く皮をこそげ取ります。また、アルミホイルを一度丸めてから広げ、ごぼうを巻いて擦ると簡単に皮が取れますよ。
・ごぼうは皮や皮の近くに香りやうま味が多く含まれるので、皮を厚く剥かず、薄くこそげ取る程度にしてください。
2.鍋に入る長さ(15cm)に切る。太いものは縦半分、さらに太い場合は4等分に切る。
【ポイント】
・おせち料理などに使う場合、長さをそろえると見た目良く仕上がるので、最初に切ったごぼうを基準にして次のごぼうにあてて長さをそろえて切ってください。
・あまり太いと味が染み込みにくく、かたくて食べにくいので食べやすい太さに切ってくださいね。
・ゆでる前のごぼうを調理するとき、まな板にラップを敷くとまな板が汚れず後片付けがラクですよ。
3.ごぼうを酢水に入れ、サッとさらしアク抜きする。
【ポイント】
・ごぼうをさらす酢水は、水1Lに対して酢大さじ1の割合で入れてください。
・ごぼうは切り口が空気に触れると変色するので、切ったらすぐに水にさらしてアク抜きしてください。
・ごぼうのアクの主成分は「ポリフェノール」です。あまり長く水にさらすと、せっかくの成分が流れ落ちてしまうので、2〜3分で手早くザルにあげてください。
・ごぼうを白く仕上げたいので酢水につけています。
4. 鍋にお湯を沸かし、沸騰したらごぼうを入れ1分〜1分半ゆでてザルにあげる。
【ポイント】
ごぼうは後で炒め煮にするのでかためにゆでてください。やわらかくゆで過ぎるとシャキシャキという歯ごたえが楽しめない仕上がりになります。
5.ごぼうを1本ずつ麺棒やすりこぎでまんべんなくたたき、5cm長さに切る。
【ポイント】
・ゆでたごぼうをまんべんなくたたいて繊維を潰すことで、味が染み込みやすくなります。
・ごぼうをたたくときは1本ずつたたくと、まんべんなく均一に繊維を潰すことができます。ごぼうの外側を上にするとたたきやすいですよ。
【ポイント】
ごぼうの形が潰れない程度にしっかり全体をたたいて、ごぼうの繊維を潰してほぐしてください。
6.フライパンに【A】を入れて火にかけ沸騰させ、少し煮詰めてからごぼうを加え、全体を混ぜながらたれを絡ませる。火を止めてすりごまを加えて混ぜ合わせる。
【ポイント】
・ごぼうがやわらかくなり過ぎないよう、フライパンで調味液を少し煮詰めてからごぼうを加えて味を絡ませてください。
・いりごまを使用する場合は、から炒りしてすり鉢に入れ、粒が少し残る程度に半ずりして使用してください。
・冷蔵庫で3日を目安に食べ切ってくださいね。
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味染み美味*基本のたたきごぼう
たたかないで簡単!たたきごぼう
ここからは、”たたかない”たたきごぼうをご紹介! 少し細めのやわらかいごぼうを使えば、繊維がやわらかいのでたたかずに簡単に仕上げることができます。またポイントはゆでた後、先にみりんと醤油で下味をつけること。ぜひこちらも試してみてくださいね。
【材料(4人分)】
ごぼう(細め) 1本〜1本半(200g)
酢 適量
だしの素 小さじ1
Aみりん・醤油 各大さじ1
B酢・醤油・砂糖 各大さじ1
Bすりごま 大さじ3〜4
【作り方】
1.ごぼうは洗って土を落とし、4〜5cm長さに切る(太い場合は縦半分に切る)。ごぼうを酢水にサッとさらす。【A】、【B】はそれぞれ混ぜ合わせておく。
2.鍋に水を入れて沸かし、沸騰したらだしの素とごぼうを入れ1分半ゆでてザルにあげる。ごぼうが熱いうちに【A】につける。
【ポイント】
・ごぼうをゆでる前に【A】のつけだれと【B】の和え衣を作っておきます。
・少し細めのやわらかいごぼうは、繊維がやわらかいのでたたかずに簡単に仕上げることができます。
・ゆでた後、先に下味をつけることでしっかり味が染み込みますよ。
3.ごぼうと【B】を和える。
【ポイント】
・ごぼうのつけだれをしっかり切ってから和え衣で和えてください。
・すりごまの分量はお好みで調整してください。
・冷蔵庫で3日を目安に食べ切ってくださいね。
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叩かない*簡単たたきごぼう
昔から、縁起が良いと言われてきたごぼうは、食物繊維やミネラルなど栄養も豊富。そこに、さらに栄養満点のごまを加えた「たたきごぼう」は、おせちだけではもったいない万能おかずです。ごぼうが美味しくなる晩秋から冬のこれからの季節。ぜひ、普段のおかずや作り置きに活用して、ご家族の健康と運気を上げてくださいね。
これまでにご紹介した【何度も作りたい定番レシピ】はこちら
●こちらのコラムもチェックしてみてくださいね。
・本当に美味しい数の子|何度も作りたい定番レシピVol.178
・今年はおうちで手作りしよう!初めての【おせち】レシピ15選