味付けは塩だけ、主役は骨付き鶏の滋味。 疲れた体にじんわり染みる優しい味わいです。 丸鶏を使わないので、鶏のお腹にもち米などの材料を詰めていません。はじめはおにぎりと一緒にどうぞ。残ったスープは鶏粥に。ひとつの参鶏湯で、二度おいしい食べ方が楽しめます! 【薬膳メモ】 鶏は気を補う食材。疲労回復や産後の体を労うメニューとしておすすめしたいです。特に、温かいスープ仕立てにすることで消化にも優しくなり、骨からとるスープ(ボーンブロス)はエイジングケアにも効果的です。
時間に余裕があれば、一度冷ました後に、もう一度加熱をすると鶏手羽がしっとりと仕上がりますよ。
鶏手羽先と鶏手羽元に塩をすり込み、1時間~半日置く。 みかんの皮を洗い、水気を切ったら千切りにしておく。
下準備した鶏手羽先と鶏手羽元を鍋に入れ、水とA 長ねぎ1/2本、にんにく2片、しょうが20g、昆布10㎝を加えて中火にかける。沸騰したらアクを取り、1時間煮込む。
なつめとクコの実を加えて、さらに10分煮る。
スープ皿に移し、みかんの皮を散らす。お好みでこしょうや、刻みねぎを加えてもよい。
\ご飯を加えて鶏粥にも/ 鍋に参鶏湯のスープを中火にかけ、沸騰したらご飯を加えて煮る。皿に移したら、鶏手羽の身をほぐしてのせる。ニラのジャンを少しずつ加えながら食べてもおいしいです。 【ニラのジャン】 ニラを1㎝幅に切り、しょうゆとごま油、こしょうを混ぜ。お好みで粉唐辛子(韓国産・中びき)を加えてもよい。
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おうち薬膳 村上華子
国際薬膳師|薬膳料理研究家│フードコーディネーター ヨガインストラクター│小学生男子のママ 薬膳とヨガの教室 【季結び庵(ときむすびあん)】主宰 私が薬膳の勉強をはじめたのは、子どもが3歳になった頃でした。ヨガインストラクターとして日々体を動かす生活を送っていたので、自分は健康だと過信していたのですね。育児に仕事、目の前の対応に追われて、自分の食事をおろそかにしていました。そのツケとしてやってきたのが、寝ても疲れが取れない極度の貧血。体は悲鳴をあげていました。どんなにヨガや運動をしても、体に必要な栄養を取らなければ、ガス欠の車と同じで走ることはできません。そこで取り入れたのが、薬膳の知恵でした。 <薬膳のアプローチはいたってシンプル> ・足りないものを補い ・不要なものは排出し ・つまりを巡らせる その時の体調にあわせて食材を選び、体を整えます。とはいえ「特別な食材が必要」「難しそう」というイメージはありませんか? 実は、スーパーなどで手に入る身近な食材で、無理なく作れるのです。 薬膳の理論では「すべての食材に効能がある」と考えます。その効能を最大限いかすためには、食材の組み合わせと、ちょっとした調理のコツを知るだけ。みなさんにお伝えする料理のレシピには、これらの知っておくと便利な【薬膳メモ】も紹介していきますね。 おいしく、かしこく食べて元気になれる薬膳ごはんを、まずは自分のために。そして、家族や大切な人のために作ってもらえたらうれしいです。