治部煮(じぶに)は、鶏肉(本来は鴨肉)に小麦粉をまぶし、季節の野菜や麩などと煮る、石川県・金沢の郷土料理です。 小麦粉をまぶしてあるので肉の旨みをとじこめ、またとろみがつくので温まります。 金沢では割烹だけでなく居酒屋、寿司屋などあらゆるお店で提供されています。 鍋一つで簡単に作ることが出来、武家文化の発達した金沢ならではの素敵な一皿です。
鶏肉は身が厚いと火の通りに時間がかかるため、丁寧にそぎ切りにしてください。 私は対面の鶏肉屋さんであらかじめ切ってもらうので、すぐ調理にとりかかることが出来ます。 合わせる野菜などはおうちにあるものを、火の通りにくいものから順に出し汁で煮ると良いです。 椎茸やしめじなどのきのこ類も抜群に合います。 青菜はせりなどもよく使われます。 麩は、金沢にはすだれ麩というものがあり、飲食店の治部煮ではよく見かけます。
にんじんは1cm厚さに切り、出来れば飾り切りにする。 浅鍋に湯を沸かして塩少々(分量外)を加え、にんじん、小松菜をゆでる。 小松菜は1分半ほどで引き上げて冷水にとり、水気をきって絞り、4cm長さに切りそろえる。 にんじんはゆで初めから2分ほどで引き上げる。
なすは皮目に斜めに浅く切れ目を入れ、縦4等分に切る。 ゆでたけのこは4等分、生麩は1cm厚さに切る。
鶏もも肉は身に斜めに包丁を入れ、1cm厚さのそぎ切りにする。 全体に薄力粉大さじ1をまぶす。
4の鍋になす、にんじん、ゆでたけのこ、ゆで里芋を加えて煮る。 なすは皮目を先に下にして煮る。 具材を箸で時々ひっくり返しながら約8分、野菜がやわらかくなるまで煮る。 小松菜、生麩は最後にサッと煮汁にくぐらせる程度にする。
5の鍋から具材を引き上げ、器に盛る。 残りの薄力粉を同量程度の水で溶いて鍋の煮汁に加え、煮汁に適度なとろみをつける。
6の煮汁適量を器に盛った具材にかける。 おろしわさびを添える。
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Yukiyo
スポーツを頑張る子供たちへの食でのサポートで、栄養バランスを考えた献立を長年作ってきました。 今では栄養バランスは外さず、家族の笑顔が増えるような華やかで心躍る食卓を心掛けています。 そのために日々の献立だけでなく、まだ見たこともない国内外の食材や調味料を探求し、世界の美味しい料理をおうちでも簡単にできるレシピを考案しています。 お料理好きな皆様には旅行気分で楽しみながら、料理にまだ慣れていない方にも上手にお作りいただけるよう、丁寧でわかりやすいレシピを目指して書いています。 レシピを通して、料理を作る楽しさ、そして美味しさを共有させていただければ、光栄です。 大阪市在住