• 公開日2025/11/13
  • 更新日2025/11/13

【バター】じゅわっと広がる香ばしさ!コクとうま味で美味しさ格上げ!|ヤミーさんに教わる!あの調味料のとっておきの使い方Vol.45

世界を旅する料理研究家として、雑誌やテレビを中心に活躍している、Nadia Artistのヤミーさん。主宰する料理教室「Yummy's Cooking Studio」では、世界の料理を気軽に学べると人気です! そんなヤミーさんに世界中の調味料のとっておきの使い方を教えてもらうこの連載。第45回は「バター」。ぜひチェックしてみてくださいね。

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【バター】じゅわっと広がる香ばしさ!コクとうま味で美味しさ格上げ!|ヤミーさんに教わる!あの調味料のとっておきの使い方Vol.45

 

世界中で愛される「バター」の歴史と魅力

「バター」はパンに塗ることが多いと思いますが、洋風の料理の炒め油にしたり、ホットケーキに添えたり、お菓子作りに使ったり、植物油以上の幅広い用途があります。加熱したときの甘く香ばしく、美味しそうと感じる香りはほかにはない風味で、たまらないですよね。

バターとは、牛乳に含まれる乳脂肪を分離・攪拌(かくはん)し、脂肪球を集めて固めた食品です。

バターというとフランス料理のイメージがあるかもしれませんが、トルコやインドなどでも欠かせない調味料で、日常的に使われています。

歴史をたどると、紀元前2000年ごろにはインドやメソポタミアに存在していた記録があるそうです。当時は食用ではなく、医薬品や化粧品として使われていたそう。食用として広まったのは紀元前60年ごろのポルトガル。その後ヨーロッパに広まっていったとされています。

調味料の起源を調べると、古代から今に至るまで使われている調味料は数少ないですが、バターは歴史ある調味料のひとつといえます。乳脂肪を分離させて固めるという手法が、数千年前からあったというのは驚きですね。

 

ヨーロッパで重要な存在!バターが生んだ豊かな食文化

ところで、「Radis au Beurre(ラディ・オ・ブール=バター付きラディッシュ)というフランス料理をご存じでしょうか。

ラディッシュにバターと塩をつけて食べるという前菜です。小学生のころ、愛読書の『すてきなあなたに』(暮しの手帖社)でこの料理を知り、憧れの一品でした。

子どものころはマーガリンが主流で、高いバターは我が家にはありません。しかもバターといえば、パンに塗ったり、ホットケーキにのせるものと思っていたので、“野菜につける”ことに驚きました。

赤い小さなかぶとバターのかわいらしさに本を読みながらうっとり。母にねだってラディッシュとバターを買ってもらい、バターを挟むことに苦戦しながら未知の味を楽しみました。

ヨーロッパの国々の児童文学には「バタ付きパン」という言葉があちこち出てきます。自家製バターを作る様子が描かれているものもあるなど、バターが日常的に食べられていていかに重要なものなのかがうかがえます。

最近はバターの値段が上がり、以前のように気軽には使えなくなってきているかもしれませんが、歴史ある古い食文化、上手に取り入れてほかにはない独特の風味を楽しみたいですね。

 

バターの種類とおすすめの使い方

バターの種類とその説明

バターには、「原料」「製法」「塩分」などによって種類があります。日本では「有塩バター」「無塩バター」「発酵バター」の3種類が一般的です。

有塩バター

日本で最も一般的な、非発酵の塩を添加したバターです。

塩の量は約1〜2%。風味がしっかりしていて、パンに塗ってそのまま食べても美味しいので、食卓用にも料理にも使用できます。

無塩バター

非発酵で塩を加えないため、マイルドで乳脂肪そのものの風味を感じられます。塩味の調整がしやすく、繊細な香りなのでお菓子作りに使われることが多いです。

保存期間は有塩より短め。

発酵バター

クリームに乳酸菌を加えて発酵させてから攪拌して作る、フランスや北欧などヨーロッパで主流のバター。

コクがあり、ナッツやヨーグルトのような芳醇な香りがあり、クロワッサン、焼き菓子、ソースなど「バターの香りを生かす」料理に向いています。

日本では無塩であることが多いですが、フランスでは、「発酵有塩バター」が定番です。他にインドの「ギー」を代表する澄ましバター、空気を含ませて塗りやすい「ホイップバター」などもあります。

私は基本的に料理もお菓子も有塩バターを使用していますが、おもてなしの料理やプレゼントの焼き菓子など、ちょっとこだわりたい時には、香りの良い発酵バターにするなど目的によって使い分けています。

ぜひ料理に合わせて、バターの使い分けを楽しんでください。

 

バターを使ったとっておきのレシピ

 

サクふわ!フライパンで焼く「バタートースト」

サクふわ!フライパン焼き「バタートースト」https://oceans-nadia.com/user/14317/recipe/513975

海外の児童文学に出てくる“バタつきパン”に憧れて、理想のバタートーストを研究してできたのがこのレシピ。表面はサクッと中はフワフワ! 冷蔵庫から出したてのバターはうまくパンに塗れない、バターをパンにのせてからトーストするとサクッと仕上がらない…、そんな悩みを解消してくれますよ♪

●詳しいレシピはこちら
サクふわ!フライパン焼き「バタートースト」

 

ザルを使ってなめらか!「マッシュポテト」

ザルを使ってあっという間になめらか「マッシュポテト」https://oceans-nadia.com/user/14317/recipe/513974

じゃがいもの皮をむかずに作れるマッシュポテトです。丸ごと電子レンジで加熱したじゃがいもを、ザルにのせてぐいっとつぶせば、下からふわふわのマッシュされたじゃがいもが出てきます。バターを後から加えるので香りもよく、食欲をそそりますよ。

●詳しいレシピはこちら
ザルを使ってあっという間になめらか「マッシュポテト」

 

揚げずにサックサク!ドイツ風とんかつ「シュニッツェル」

揚げずにサックサクドイツ風とんかつ「シュニッツェル」

ドイツ風の揚げない焼きカツです。少ない油でカリッと揚げ焼きにするので短時間で手軽に作れるのがうれしい! 焼くときの油に、少量のバターを加えるのが美味しさのポイント。バターの風味でソースいらず!

●詳しいレシピはこちら
揚げずにサックサクドイツ風とんかつ「シュニッツェル」

 

最小限の材料で本格味!鶏むね肉の『バターチキン』

最小限の材料で作れて本格味♪鶏むね肉の『バターチキン』https://oceans-nadia.com/user/14317/recipe/436333

インドではギーという澄ましバターを使いますが、通常のバターで作れるレシピです。インドカレーは短時間で作れるので、パパッとカレーを作りたい時にぴったり。バターとスパイスで体が温まり腹持ちも良いです。

●詳しいレシピはこちら
最小限の材料で作れて本格味♪鶏むね肉の『バターチキン』

料理にごま油を使用すると中華料理や韓国料理のイメージになり、オリーブオイルを使うとイタリアやスペインのイメージになりますよね。同様にバターはフランスや北ヨーロッパの味を作るために、欠かせない油分です。

どんどん寒くなってくるこの時期、シチューやグラタンなど、クリーム系の温かい料理が食べたくなりますね。バターたっぷりの料理は気が引けるかもしれませんが、味の決め手なので美味しさのためにはぜひ使ってほしいもの。

バターの香りを生かせるように料理の最後に加える「仕上げバター」や、全量をバターにするのではなく「植物油+バター」に置き換えてみてはいかがでしょうか。

長い歴史とともに料理のその国らしさを出すバターの“美味しい香り”を上手に料理に取り入れてみてください。

これまでの連載はこちら!

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