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    • 公開日2022/05/14
    • 更新日2022/05/14

    ヤミーさんに教わる!あの調味料のとっておきの使い方Vol.09|カレー粉

    世界中のお料理を3ステップの簡単レシピにしてお届けするNadia Artistのヤミーさん。雑誌やテレビ、企業のレシピ開発などでも大活躍のヤミーさんに、世界中の調味料のとっておきの使い方を教えてもらうこの連載。第9回は「カレー粉」。実は、いろいろな国の料理に使えて万能なんです。ぜひチェックしてみてくださいね。

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    ヤミーさんに教わる!あの調味料のとっておきの使い方Vol.09|カレー粉

     

    イギリス生まれの「カレー粉」

    カレー粉とはどこで生まれた調味料かご存知でしょうか? インド、スリランカ、日本? 実はカレー粉は「イギリス生まれ」なんです。1600年にイギリスが「英国東インド会社」を設立し、インド支配に乗り出したことがきっかけで、インド料理の「カレー」が本国イギリスに伝えられました。

    カレー粉には、数十種類のスパイスがブレンドされていますが、インドでは調理の際にその場で組み合わせて使います。それが、イギリスでは効率化のために"あらかじめブレンドする"という手法がとられるようになり、それが商品化して「カレー粉(カレーパウダー)」が誕生しました。

    つまり、インドからイギリスに渡ったスパイスは、イギリス人の手によってカレー粉というミックススパイスになった、というわけです。イギリスのカレーは、その後独自の進化をとげて、明治時代に日本海軍から伝わってきました。

     

    カレー粉はさまざまな料理に活用できるんです!

    数十種類のスパイスをブレンドしたカレー粉は、カレー風味をつけたりカレーを作るためだけではなく、スパイスを使うさまざまな料理に活用することができます。本格的なインド料理や日本式カレーを作れるのはもちろん、タイ料理、モロッコ料理、メキシコ料理など、さまざまな国の料理に使うことができるので、料理教室でも役立っています。

    もちろん、たっぷり使えばザ・カレーの味になりますが、少量を使うと複雑なスパイス感が出て、そのほかに組み合わせる調味料や食材とのバランスで"その国らしい味"を出すことができるんです。

    クセのある食材や臭みの気になる食材に、こしょうのようにふりかけてみると、クセを感じにくく食べやすくなる、という効果もありますよ。

     

    ヤミーさんが伝授!カレー粉を選ぶときのポイント

    メーカーによって、かなり風味に差があるカレー粉。裏面の原材料をみると、各社で差がありますので、意識して見てみると良いと思います。

    唐辛子が入っていないものや、原材料の最後の方に書かれている場合は、辛味がマイルドです。お子さんも食べやすいですし、さまざまな国の料理に使うのに向いています。にんにくや玉ねぎが入っているものは、しっかりとしたうま味を感じる味。塩が入っているものは、調理する際に塩分量を調節すると良いでしょう。

     

    カレー粉を使ったレシピ

    さまざまな国の料理で大活躍する「カレー粉」。私のキッチンでは、便利アイテムとしてカレー粉を、塩・こしょうの隣に置いています! そんなカレー粉を使った私のとっておきのアレンジレシピをご紹介します。

     

    本格カレーの入門に!鶏むね肉のバターチキン

    https://oceans-nadia.com/user/14317/recipe/436333

    カレー粉で本格インドカレーが作れます。カレー粉を使えば、スパイスの割合を覚える必要がないので、手軽に作れるようになるのです。料理教室の生徒さんは「今日は時間がないからバターチキンでいい?」と言えるくらい、パパッと作れて便利とのこと。本格カレーの入門としてもおすすめです!

    ●詳しいレシピはこちら
    最小限の材料で作れて本格味♪鶏むね肉の『バターチキン』

     

    オーブンで簡単!カレー粉ベースのタンドリーチキン

    https://oceans-nadia.com/user/14317/recipe/375427

    タンドリーチキンのスパイスも、カレー粉をベースにすればとってもラクちん。ヨーグルトやカレー粉を鶏肉に揉み込んで、オーブントースターやオーブンで焼くだけ! お好みですが、パプリカパウダーをプラスして、色味と風味をアップするのもおすすめですよ。

    ●詳しいレシピはこちら
    オーブントースターで♪『タンドリーチキン風』

     

    懐かしい味♪カレー粉で作るポークカレー

    https://oceans-nadia.com/user/14317/recipe/436335

    家庭科の授業で作った、バターと小麦粉を炒めたブラウンルウで作る懐かしい味のカレーです。カレールウがすでに浸透していた時代だったので、不思議なカレーという印象でしたが、懐かしい思い出の味です。

    ●詳しいレシピはこちら
    昭和が香る♪カレー粉で作る『ポークカレー』

     

    スパイスの奥深さを感じる!さっぱりモロッコサラダ

    https://oceans-nadia.com/user/14317/recipe/436334

    北アフリカ、モロッコではスパイスを使った料理がたくさん! ガツンと辛かったりスパイシーな料理ではないですが、風味の奥にスパイスを感じて、それが料理を引き立ててくれます。スパイスって味を引き立てるんだな〜という奥深さを感じます。トマトときゅうりのサラダの印象がガラリと変わりますよ。

    ●詳しいレシピはこちら
    ほんのりスパイスが香るトマトときゅうりの『モロッコサラダ』

     

    チンするだけで本格!チリコンカルネ

    https://oceans-nadia.com/user/14317/recipe/436332

    アメリカ、テクス・メクス料理の定番「チリコンカン」は、カレー粉を加えることで複雑な味わいに! 電子レンジでチンしただけとは思えない、風味豊かなチリコンカンを楽しめます。

    ●詳しいレシピはこちら
    電子レンジでチンするだけ!お手軽本格『️チリコンカルネ』

    「カレー粉」の歴史と使い方、いかがだったでしょうか? インドからイギリスに渡り、そこから日本へ、だいぶ長い旅をしてたどり着いたことが分かりますね。

    本格カレーも日本式カレーもカレー粉があれば作れますし、スパイスを使うほかの国の料理も作れる便利アイテムです。おうちで眠っているカレー粉があったら、下味からカレーまで、いろいろなレシピを試してみてください!

     

    これまでの連載はこちら!

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    ヤミー

    世界を旅する、料理研究家。輸入食材店に勤務しながら料理ブログをスタートして話題となり、現在はテレビや雑誌、企業のレシピ開発で活躍の他、ベストセラーとなった著書多数。近著に『ヤミーさんのおうちで世界一周レシピ』『ワンボウルクッキング』(いずれも主婦の友社)。NHK「きょうの料理」や、冠番組「ヤミーのレシピ帖」(長野朝日放送)などのテレビ出演、少人数制料理教室「Yummy‘s Cooking Studio」を主宰するなど、輸入食材の知識を活かして、世界中の料理を日本の家庭で作れる簡単レシピにするのが得意。 最近は日本一のカルディマニアとしてもテレビやラジオ、雑誌などでも活躍している。

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