• 公開日2026/01/29
  • 更新日2026/01/29

【酒】の力で料理をふっくらと美味しく!パサつき・生臭さも解消|ヤミーさんに教わる!あの調味料のとっておきの使い方Vol.47

世界を旅する料理研究家として、雑誌やテレビを中心に活躍している、Nadia Artistのヤミーさん。主宰する料理教室「Yummy's Cooking Studio」では、世界の料理を気軽に学べると人気です! そんなヤミーさんに世界中の調味料のとっておきの使い方を教えてもらうこの連載。第47回は「酒」。ぜひチェックしてみてくださいね。

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【酒】の力で料理をふっくらと美味しく!パサつき・生臭さも解消|ヤミーさんに教わる!あの調味料のとっておきの使い方Vol.47

 

「さ・し・す・せ・そ」の前に!美味しさを引き出す魔法の一滴

和食の味付けの基本といえば「さ・し・す・せ・そ(砂糖・塩・酢・醤油・味噌)」ですよね。実は「さ」の前に使うと良い調味料があります。それが今回テーマにする「酒」です。

酒とは、米や果実を酵母で発酵させたもの。アルコール成分だけでなく、アミノ酸や糖分といった、料理を美味しくする成分が凝縮されています。

レシピに「酒」と書いてあるから使うものの、塩や醤油のように直接的な味が付くわけでもなく、「本当に効果があるの?」「入れなくてもいいのでは?」と思うこともあるでしょう。

しかし、調味料としての酒は単に風味を付けるだけのものではありません。

素材の生臭さを消し、身をふっくらとやわらかくし、さらには後から入れる調味料を素材の奥まで染み込ませるような役割も果たしてくれます。いわば、料理を美味しくするための「第0の調味料」です。

 

料理を美味しくする酒の役割

調理における酒の役割は大きく3つあります。

1. 臭みを消す:アルコールが蒸発する際、肉や魚の生臭みを一緒に抱えて飛ばしたり(共沸効果)、醸造成分が臭みの元を包んで感じにくく(マスキング効果)します。

2. 身をやわらかくする:アルコールや有機酸が食材の保水性を高め、しっとりとやわらかな食感に仕上げます。

3. うま味を足す:酒に含まれるアミノ酸や有機酸の効果でうま味が増します。また、アルコールには素早く浸透する性質もあるので調味料の染み込みが早くなります。

今の料理の主流は、手間を省いて簡単につくれる料理。酒が常備されていない家庭も多いので、私も必須でない限りレシピに入れないことが増えました。

ところが昭和のレシピを見ると、酒をふんだんに使ったものをよく見かけます。一度、先輩先生に酒の量が多い理由を伺ったことがありますが、理由は単純でした。「酒を入れた方が美味しいから」。

味を付けるものではないですが、酒を入れるメリットは、「料理の仕上がりをプロの味へと整えるもの」。

基本的な使い方は、アルコールをしっかり飛ばす必要があるのでほかの調味料の前です。肉や魚の臭みをとりたいときは最初に酒に漬け込み、うま味やコクを出したいときはほかの調味料の前に入れてください。

引き算の調理が多い今の時代ですが、酒の力をプラスすると、いつもの料理がぐっと美味しくなることでしょう。

 

料理に使う酒の種類と違い

ひと口に「酒」と言っても、スーパーには「料理酒」と「日本酒(清酒)」が売られています。その違いをご存じでしょうか。また、よく「ワインを酒に変えられるか」という質問をいただくのでワインとの違いも説明します。

ヤミーさん酒の種類

料理酒と日本酒、ワインの違いを知って使いこなしましょう。

「料理酒」

スーパーで調味料の棚に置いてあるのがこちら。飲用ではなく、料理での使用を目的としたお酒で、あらかじめ塩分や糖分(水あめなど)が加えられているのが特徴です。煮物などのしっかり味付けしたい料理に向いています。
利点:塩分や糖分、うま味成分が多く含まれるため、素材に味が入りやすく、味がしっかり仕上がります。お肉もよりやわらかくなります。
注意点:料理酒自体に塩気があるため、後から入れる塩や醤油の量を少し控えるのが上手に使うコツです。

「日本酒(清酒)」

酒コーナーに売られている、飲むために作られた日本酒です。余計な塩分が含まれないため、素材本来の香りを生かしたい「蒸し料理」や、繊細な味付けの和食に向いています。
利点:味付けされていないので味のコントロールがしやすく、素材本来の風味を純粋に生かすことができます。
注意点:レシピに書かれている「酒」が「料理酒」を想定していた場合、日本酒を使うと味が物足りなく感じることがあります。また、料理酒と違って消費税10%です。

「ワイン」

米ではなく「ぶどう」が原料。最大の違いは「酸味」です。素材の臭みを抑えたり素材をしっとりやわらかくする力は共通していますが、酸があるため後味がすっきりとキレのある仕上がりになります。酒に置き換えるときはそのことを意識して、白ワインならほんの少しレモン汁を加えるといいでしょう。

ぜひ料理に合わせて、酒の使い分けを楽しんでください。

 

酒を使ったとっておきのレシピ

 

ふっくら照り照り!「ぶりの照り焼き」

ふっくらテリテリ「ぶりの照り焼き」https://oceans-nadia.com/user/14317/recipe/494314

魚の下ごしらえ、調味料の両方に酒を使用した、酒の使い方がよく分かる基本のレシピです。これで魚料理も怖くない! 冷めてもかたくならないので、お弁当にもおすすめですよ。

●詳しいレシピはこちら
ふっくらテリテリ「ぶりの照り焼き」

 

もみもみ1分、カリッとジューシー♪「鶏のから揚げ」

もみもみ1分♪カリッとジューシー、鶏のから揚げhttps://oceans-nadia.com/user/14317/recipe/146700

酒のやわらかくする効果と調味料を素早く浸透させる効果を活用した、下味1分でしっかり味の染み込んだ美味しい唐揚げレシピです。しっかり衣が付いたタイプで、ちょっと懐かしい系のから揚げです。

●詳しいレシピはこちら
もみもみ1分♪カリッとジューシー、鶏のから揚げ

 

電子レンジでしっとり蒸し鶏♪「バンバンジー」

レンジでしっとり蒸し鶏で「バンバンジー」https://oceans-nadia.com/user/14317/recipe/502514

電子レンジで作る蒸し鶏を、臭みなくしっとりとやわらかく仕上げる作り方。バンバンジーだけでなく、サラダやサンドイッチなど、さまざまな料理にアレンジできます。しっとりうま味たっぷりな蒸し鶏を作るコツは、加熱後、蒸し汁を鶏肉にしっかり吸わせることです。

●詳しいレシピはこちら
レンジでしっとり蒸し鶏で「バンバンジー」

 

味付けは塩こしょうと酒のみ!ワンパン「アクアパッツァ」

味付けは塩こしょう酒!魚の蒸し煮「アクアパッツァ」https://oceans-nadia.com/user/14317/recipe/518391

基本調味料があれば作れる簡単で華やかなイタリア料理です。フライパンに材料を入れて蒸し煮にするだけなので、とってもラクちん! 〆のリゾットも絶品です

●詳しいレシピはこちら
味付けは塩こしょう酒!魚の蒸し煮「アクアパッツァ」

「さ・し・す・せ・そ」の調味料が味付けの主役だとしたら、お酒は主役が最高のパフォーマンスを発揮できるように舞台を支える「まとめ役」です。

“無くても料理は作れるけれど、あるとグッと味が良くなる”、そう覚えておくと、調理の際に使うか使わないか迷うことなく、酒の力を味方にできるのではないでしょうか。

手軽に素材の雑味が消えてうま味が引き立ち、調味料の効果がアップする「酒」の力を、ぜひ毎日のキッチンに取り入れてみてくださいね。

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