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    • 公開日2021/06/23
    • 更新日2021/06/23

    本当に美味しいカオマンガイ|何度も作りたい定番レシピVol.207

    タイ料理の中でも特に日本人に人気なのが「カオマンガイ」。鶏のうま味がたっぷり味わえる一品です。本来は鶏肉のゆで汁でお米を炊く料理ですが、今回はお手軽に炊飯器で一気に炊き込むレシピをご紹介! タイに住んでいたこともある両角舞さんが、簡単に作れる本格味のカオマンガイを教えてくれました。Nadiaで人気の料理研究家が自信を持っておすすめする定番レシピシリーズです。

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    本当に美味しいカオマンガイ|何度も作りたい定番レシピVol.207

     

    タイのソウルフード「カオマンガイ」

    「カオマンガイ」という料理名を聞いたことはありますか? 鶏肉をゆでただしで炊いたご飯の上に、カットした鶏肉をのせ、たれをかけていただくタイのソウルフードのひとつです。最近ではカオマンガイの素が販売されていたり、カフェなどでもメニューに上っていたりして、日本でも人気のメニューになっています。

     

    シンガポールチキンライスとの違いは?

    「シンガポールチキンライス(海南鶏飯)」という名前なら聞き覚えのある方もいらっしゃるかもしれませんね。こちらも国の違いはありますが調理法は同じです。ただしたれの味は大きく異なります。

    タイのカオマンガイは「タオチオ」というタイの液状の味噌をベースに、にんにくやしょうがが効いたものが多いです。たれはお店によっても個性が出るところなので一概にこの味が正解というものはありませんが、大豆のまろやかなコクが感じられ、そこまで辛くないものが多いです。

    シンガポールチキンライスはチリソース、甘めの黒醤油、しょうがのソースと3色のソースがついてきます。それぞれの味の違いを楽しんだり、混ぜていろいろな味を作り出せるのが魅力です。カラフルな色合いも美しく食欲をそそります。

    諸説あるようですが、中国の海南島の蒸し鶏を使った料理が基本であり、海南島出身の人々がタイ、シンガポール、香港、マレーシアなどに移住した際にそれぞれの国に伝わったと言われています。その過程で各国のオリジナリティーが加わっていったのでしょう。

     

    鶏肉を味わい尽くすカオマンガイをおうちで作ってみよう

    私はタイに住んでいたころ、よくフードコートや専門店で食べていました。カオマンガイはあまり辛くないこともあり現地の人から観光客までよく食べられています。ゆで汁はスープとして定食風に付いてきます。タイの鶏肉はとても美味しいので、鶏肉を味わい尽くす料理と言えます。お店によっては鶏肉をゆで鶏かフライドチキンで選べるところもありますよ。

    ちなみにタイ語で カオ=米、マン=油脂、ガイ=鶏肉という意味です。その名の通り鶏肉の脂を使って米を炒めて炊くのがポイント。本来は鶏肉のゆで汁でお米を炊く料理ですが、今回はお手軽に炊飯器で一気に炊き込むレシピをご紹介します。タイの食材も日本で手に入れやすいものに置き換えています。

     

    基本のカオマンガイの作り方

     

    【材料(4人分)】

    鶏もも肉 2枚
    しょうが 15g
    にんにく 1片
    ジャスミンライス 2合(日本米でもOK)
    ねぎの緑色の部分 1本分
    パクチーの根 1本分(なくてもOK)
    A鶏ガラスープの素 小さじ2
    A塩 小さじ1/3
    きび砂糖 小さじ1/2
    Bしょうが 15g
    Bにんにく 1/2片
    B味噌 30g
    Bナンプラー 大さじ2
    B酢 大さじ2
    Bきび砂糖 大さじ1
    Bパクチーの茎 5g
    乾燥唐辛子 1本(お好みで)
    きゅうり 1本
    パクチー 適量

     

    【作り方】

    【下準備】
    乾燥唐辛子を水に浸けておく。

    1.鶏もも肉は余分な皮と脂を取り除く。厚みのある部分は切り開いて火が通りやすくする。このとき取り除いた部分も調理に使うので、捨てないように注意してください。

    2.しょうが、にんにくは薄切りにする。
    このしょうがはお米と一緒に炊き込み、後で取り出すので見つけやすいように大きめに切っておくと良いです。

    ねぎの緑色の部分とパクチーの根は泥がついている場合があるのでよく洗う。

    【ポイント】
    売られているパクチーは根がついているものとそうでないものがあるので、根が手に入ったときは冷凍保存しておくと便利です。

    3.フライパンに1で切り取った皮と脂を入れ弱火で炒める。じわじわと脂が出てきたら取り出し、2のしょうがとにんにくを加えて炒める。

    【ポイント】
    弱火でじっくり炒めているとじわーっと脂が染み出してきます。ゴムべらなどで押しつけて搾るような感じにすると出やすいです。

    4.ジャスミンライスを洗わずにそのまま加え、炒める。全体に脂が絡まりお米の色が透き通ってきたら火を止める。

    5.炊飯器の内釜に4を入れ平らにならし、ねぎの緑色の部分、パクチーの根、【A】を入れて2合の目盛りまで水を加え、鶏もも肉を上にのせ炊飯する。

    6.炊いている間にたれを作る。しょうがとにんにくとパクチーの茎はハンドブレンダーで撹拌しやすい大きさに切る。水につけてやわらかくなった乾燥唐辛子の種を抜き、粗みじん切りにする。

    【ポイント】
    本来はプリッキーヌというタイの唐辛子を使いますが、手に入りにくいので乾燥唐辛子を戻してやわらかくして使います。生唐辛子が手に入る方はぜひ生でお試しください。香りもよくフレッシュな辛味のパンチが効くので、本格的な味わいになります。

    7.【B】をすべてハンドブレンダー(またはミキサー)で撹拌しなめらかにする。刻んだ乾燥唐辛子を加える。

    【ポイント】
    ハンドブレンダーなどをお持ちでない場合は、野菜を細かいみじん切りにして調味料と合わせればOKです。唐辛子を加えて時間が経つとかなり辛くなるので、苦手な方は量を調整したり、食べる直前に入れたい人だけ自分で加えるようにすると良いと思います。

    8.お米が炊き上がったら鶏もも肉を取り出し1cm幅に切る。

    ねぎの緑色の部分とパクチーの根、しょうがを取り除きご飯の上下を返すように混ぜる。にんにくは潰れるくらいやわらかくなっているので、お米と一緒に盛り付けてもOKです。

    9.お皿にご飯と鶏もも肉を盛り付け、たれ、斜め切りにしたきゅうり、パクチーを添える。

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    炊飯器で作るカオマンガイ


    やわらかい鶏肉とうま味たっぷりのご飯に味噌と香味野菜ベースのたれがよく合います。お米は日本米でも作れますが、ジャスミンライスの香りが美味しさの大きな要素なのでぜひ手に入れて作ってみてください。炊いている最中から良い香りが漂ってきて幸せな気持ちになれますよ。

    ちなみに現地では右手にスプーン、左手にフォークを持って食べます。慣れるととても食べやすいので試してみてくださいね。これからの暑い季節にぴったりのエスニックフードを食べて、タイにミニトリップしてみてはいかがでしょうか!


    これまでにご紹介した【何度も作りたい定番レシピ】はこちら

     

    ●こちらのコラムもチェックしてみてくださいね。
    ・いろんな国の料理を作ってみよう!美味しい定番タイ料理15選
    ・炊飯器で簡単調理!【カオマンガイ弁当】|一点豪華なラクうま弁当vol.7

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    #手をかけレシピ 下ごしらえや過程の意味を大切に。【手をかけ】で料理はもっと楽しくおいしくなる! ◆TVや広告のフードコーディネーター歴16年 ◆レシピ本3冊出版 ◆料理教室主催、企業レシピ監修多数 ◆手をかけポイントを絞れば料理は単なるごはん作り→楽しい時間になる ◆日々の料理をストレスにしない! タイ料理好きが高じてタイに住み、レストラン立ち上げの仕事に携わったり現地の料理教室に通って学んできました。 自身の病気をきっかけに漢方を学び、漢方スタイリストの資格を保持しています。

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