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    • 公開日2021/12/06
    • 更新日2021/12/06

    がまざわたかこのわざわざ手仕事Vol.15|ポン酢

    郷土料理家として活躍中のNadia Artistがまざわたかこさんに、毎月いろいろな季節の手仕事を教えていただく手仕事連載。今回は、さっぱりしているのにうま味が利いた「ポン酢」です。ポン酢は主役となる食材をさらに美味しく引き立ててくれます。冬の手仕事、ぜひお試しください。

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    がまざわたかこのわざわざ手仕事Vol.15|ポン酢

     

    美味しさを引き立てる陰の立役者、ポン酢

    お鍋や湯豆腐など、湯気にごちそうを感じる季節になりました。そんなお料理に欠かせないのが、ポン酢。

    日本料理店で働いていたころ、大人ひとりが入りそうなほどの大きな寸胴鍋に大量にゆずや醤油や昆布を入れてポン酢を仕込んでいました。思い出すのは重労働だったことよりも削り節をこすときの良い香り。あの香りと味が忘れられなくて、ポン酢作りは手仕事として私の年間行事になっています。

    ポン酢はさっぱりしているのにうま味が利いていて、主役となる食材をさらに美味しく引き立ててくれる陰の立役者。酸味があまり得意ではない私は削り節と昆布をたっぷり入れて作ります。家庭で使う量なら10分ほどで作れて手間いらず。時間とともに角がとれて、ほんのりとろみのついたまろやかなポン酢に仕上がります。温かいお料理を囲むテーブルに手作りのポン酢があったら、ちょっとぜいたくで特別な時間になるはずです。

     

    ポン酢の作り方

     

    【材料(作りやすい分量)】

    ゆず 3~4個(今回は1個130g程度の大きさのもの、果汁は3個分で90mlでした。)
    米酢 60ml程度(ゆず果汁と合わせて150mlになるようにします。)
    みりん 30ml
    濃口醤油 150ml
    だし昆布 10g
    削り節(花かつお) 15g

     

    作り方

    下準備として、まずは材料を用意します。

    1.小鍋にみりんを入れて火にかけ、アルコールを飛ばします。沸騰したらひと呼吸おいてから火を止めて冷ましておきます。

    2.ゆず果汁をしぼり、種が入らないように茶こしなどでこしながら計量します。手荒れなどある方はしみますので使い捨て手袋をしてくださいね。

    3.今回はゆず3個で果汁90mlでした。米酢と合わせて150mlにしたいので60mlの米酢を足します。米酢が多くなると柑橘の風味が薄く感じてしまうので米酢の量の方が多くならないようにした方が美味しく仕上がりますよ。

    4.煮沸かアルコール消毒した保存瓶に1と3と煮切ったみりん、濃口醤油を入れます。※今回は500mlの保存瓶を使用しています。

    5.3~4cm大に切っただし昆布(真昆布がおすすめ)と削り節(花かつお)も入れます。保存瓶いっぱいになりますので菜箸で削り節を軽く沈めます。

    6.冷蔵庫で寝かせます。翌日から使えますが一週間くらい経つとぐんと美味しくなります。寝かせれば寝かせるほど角が取れ、まろやかでうま味の利いた美味しいポン酢になりますよ。

    7.使う際は丈夫なキッチンペーパーなどでこして、削り節をしっかり絞ります。削り節も絶品なので捨てずに、ゆでたほうれん草やもやしなどと和えても美味しいですよ。保存期間は冷蔵庫で半年から1年ほどです。

    ●レシピはこちらをどうぞ
    わざわざ作りたくなるほどおいしい 手作りポン酢。

     

    合わせて食べたい、たらちり

    手作りポン酢を味わうのにぴったりなのがたらちり。シンプルな鍋は食材そのものの味が際立つので下ごしらえは丁寧に行うことがポイントです。ポン酢の美味しさも一層感じられてワンランク上の美味しさになります。

    【主な材料】
    たら切身
    にんじん
    白菜
    昆布

    ポン酢

    ●レシピはこちらをどうぞ
    鱈ちり。

    手をかけたお料理を毎日作ることは大変だけれど、手作りしたポン酢を使うときだけはちょっと丁寧に作ってみようかなという気持ちになります。なかなか手の届かなそうに思える丁寧な暮らしの一歩はきっとこんなところから紡がれる気がします。

     

    これまでの連載はこちら!

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    がまざわ たかこ
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    がまざわ たかこ

    料理家/郷土料理研究家/調理師 ホテルでの和食調理、保育園給食などに従事した経験から現在は 料理教室、レシピ開発、イベント講師、コラム執筆、小学校での食育授業など活動は多岐にわたる。 7年の旅行会社在勤中に目覚めた各地の料理や食文化の魅力にはまり郷土料理研究家の道へ。 作り続けたい定番の家庭料理や、地味だけどおいしい!な『心がほっこりするごはん』をモットーに身体も喜ぶ素朴なごはんを目指し活動している。

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