「ラー油」のはじまりは?
「ラー油」は、みなさんご存知の通り、真っ赤な辛い油ですよね。唐辛子と油を熱して、風味を油に移したものです。このラー油は、中国生まれ。といっても中国3000年の歴史のある調味料ではなく、100〜200年のこと。ラー油の起源については、いろいろと資料をあたってみましたが、“はっきりしない”というのが結論のよう。ラー油を使う料理が多いのは四川なので、19世紀ごろ、四川のあたりで生まれたのではないかと考えられます。
17世紀としている資料もありますが、いずれにせよ中国の歴史から考えると、本当に“つい最近”の調味料ということです。それが今では、日本の家庭でも定番の調味料になっているのは、とても興味深いですね。
"たれ"だけじゃない!「四川料理」の通常のラー油の使い方
中国のラー油には、日本のように油だけのものと、唐辛子などが入ったままのものがあります。それはもちろん油だけでなく、唐辛子も一緒に食べるのですが、まるで日本でブームになった「食べるラー油」のようですね。日本では、「食べるラー油」以前のラー油の役割はもっぱらつけだれとしてでしたが、それ以降は野菜や肉、麺に和えるなどそれまでなかった使い方をされるようになりました。これは中国、特に四川料理では通常の使い方なんです。
ラー油は別名「紅油(ホンユー)」ともいいます。中国ではラー油全般を「紅油」というそうですが、四川料理では「味付け」の意味でも使われるそうです。「紅油○○」という料理が四川にはいくつかありますが、これは「紅油を使った辛い料理」ということが多いです。
たとえば、代表的な料理としては、ラー油にねぎやにんにく、しょうがなどを加えて水餃子に絡める「紅油水餃(ホンユースイジャオ)」。また担々麺は、麺をゆでて、具だくさんラー油と和えるのが四川式。家にあるラー油を使えば、本格的な四川の味が出せることがわかりますね。
今日作りたくなる♪ラー油を使ったレシピ
いつもの餃子やいつもの担々麺も、ラー油をひとたらしするだけではなく、たっぷり使ってみると、あっという間に本格的な味になります。今回は、そんなラー油を使った、やみつきになる簡単四川料理をご紹介します! 私のとっておきのラー油を使ったレシピをぜひ作ってみてください。
餃子も四川風に!紅油餃子のたれ
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これからの餃子のつけだれはこれ! ラー油に香味野菜と砂糖と醤油をプラスしてください。それだけで、いつもの餃子が四川風にできあがります♪
●詳しいレシピはこちら
これからの餃子のつけダレはこれ!「紅油餃子のタレ」
本格的で簡単!四川風汁なし担々麺
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本格担々麺は実は汁なし。器にラー油と醤油を入れて、香味野菜やごまを加えて、あとは麺をゆでて和えるだけ! 中華麺だけでなくうどんやそうめんで作っても美味しいです。
●詳しいレシピはこちら
ラー油で本格!四川風「汁なし担々麺」
いくらでも食べられる!ブロッコリーのラー油和え
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ゆでたブロッコリーに、うま味たっぷりのラー油たれを和えるだけ。いくらでも食べられるやみつき野菜のおかずです。季節の野菜ならなんでもOK。きゅうりやトマトなどの生野菜も美味しいですよ。
●詳しいレシピはこちら
旨辛やみつき!ブロッコリーのラー油和え「紅油素菜」
簡単に本格中華風♪ピリ辛中華ドレッシング
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基本の醤油を使ったドレッシングに、ラー油とにんにく、ごまを加えると本格中華風に。生野菜がたっぷり食べられるドレッシングです。焼肉のたれにしても美味しいですよ。
●詳しいレシピはこちら
生野菜がもりもり食べたくなる!「ピリ辛中華ドレッシング」
日本人におなじみのラー油。使い方をちょっと変えるだけで本格四川の味になります。つけだれだけではもったいない奥深い味を、お料理で楽しんでください。
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