お菓子作りの幅が広がる!手作りカスタードクリーム
卵とミルクのなじみある味わいが人気のカスタードクリーム。シュークリームやクリームパンにあふれんばかりにたっぷりと詰まった黄色いクリームは見ただけでも幸せな気持ちになりますよね。
生クリームやバタークリームと合わせたり、フレーバーを加えたりとアレンジの幅が広いカスタードクリームは「基本のクリーム」として多くのお菓子に使われていますのでチャレンジしたことのある方、また、チャレンジしてみたい方も多いのではないでしょうか。
でも、「ダマになる」「焦げ付く」「粉っぽい」などうまくいかないという声もよく聞かれ、苦手意識をお持ちの方も多いかもしれません。
カスタードクリームはごまかしのきかないシンプルな材料で作るからこそ、外せないポイントがいくつかあります。なめらかなカスタードクリームが作れるようになればお菓子作りの世界はグンと広がります! 苦手意識がなくなり、お菓子作りの幅が広がるお手伝いができたらうれしいです。
基本のカスタードクリームの作り方
【材料(できあがり約300g)】
卵黄 3個分
砂糖 60g
薄力粉 25g
牛乳 300ml
バニラビーンズまたはバニラオイル 少量(バニラフレーバーにする場合)
【作り方】
<下準備>
薄力粉をふるっておく。
1.ボウルに卵黄を入れて溶きほぐし、砂糖の半量を加えてすぐに白っぽくなるまですり混ぜる。
【ポイント】
卵黄に砂糖を加えたらすぐに混ぜないと、砂糖が卵黄の水分を吸って塊ができてしまいます。卵黄と砂糖をしっかり混ぜておくことで、後で熱い牛乳を加えたときにダマになるのを防ぐことができます。
2.薄力粉を加えて粉気がなくなるまで混ぜる。
【ポイント】
混ぜすぎるとよけいな粘りが出るので、粉っぽさが見えなくなる程度に混ぜます。
薄力粉の半量をコーンスターチに置き換えると、歯切れの良い食感になります。使いたいイメージに合わせてお好みで置き換えてみてください。
3.鍋に牛乳と残りの砂糖、バニラの風味をつける場合はここでバニラビーンズまたはバニラオイルを加えて沸騰させ、2のボウルに少しずつ注ぎ入れてホイッパーで伸ばすように混ぜる。
【ポイント】
卵黄のボウルに少しずつ伸ばすように加えることで、ダマになるのを防ぐことができます。
4.濾し器を通して鍋に戻し入れ、中火にかける。
【ポイント】
ここでいったん濾し器を通すことで卵のカラザ(白いひも状の部分)などを取り除くことができます。牛乳を沸かすために使った温かい鍋に戻し入れて煮ることで、加熱時間を短縮でき弾力が出すぎるのを抑えることができます。
5.ゴムベラで鍋の底からよく混ぜながら煮る。
【ポイント】
この工程で焦げ付きやすいので、鍋の隅までしっかりゴムベラがあたるようにします。
量が少ないので、強火だと焦げやすいため中火にします。「焦げ付かないように」と恐れるあまり弱火にしすぎると加熱時間が長くなり、混ぜすぎることにより余分な粘りが出てしまうので、一気に加熱するイメージで。
強いとろみが出て、混ぜる手に重みを感じたらあと少し!
【ポイント】
加熱を始めるとすぐに全体にとろみがついて、ボテッと重たい感じになってきます。カスタードクリームができたように見えますが、まだ粉に火が通り切っていないのでここでやめてしまうと粉っぽさを感じたり、水分が分離して口当たりが悪くなったりするので、あと少し加熱します。
6.鍋の底からボコッボコッと沸き上がり、混ぜる手がスッと軽くなってツヤが出たらできあがり。
【ポイント】
できあがったクリームはツヤが出てタラタラ~ッと垂れるようなやわらかさになっています。初めて作るときは「スッと軽くなる」感覚がわかりづらいと思うので、粘りが強くボテッとした状態を超え、ポコポコ沸き出してから30秒加熱を続けるくらいを目安にしてください。この間弱火にしてはいけません。
7.できあがったカスタードクリームはすぐに清潔なバットなどに移し、ラップをぴったりと張って上下から保冷剤などで急速に冷やす。
【ポイント】
カスタードクリームは傷みやすいクリームです。すぐに完全に熱を取ることが大事です。
ラップをぴったりと密着させて張ることで、表面に膜ができて口当たりが悪くなるのを防ぎます。またラップを浮かせて張ると水滴がクリームに落ちて水っぽくなるためぴったりと張ります。
8.完全に冷えるとペロンとはがれる状態になる。
【ポイント】
このときボロボロ崩れるような(水分が浮いた)状態だった場合は、加熱が足りていなかったということです。次回作るときはもう少し加熱するようにしてください。
残念ながらこの状態からもう一度加熱しなおすことはできないのですが、食べても問題はありません。
9.冷えたクリームは塊になっていて口当たりが悪いので、ゴムベラでほぐしてなめらかにしてから使う。
【ポイント】
この段階でもう一度濾し器を通しながらほぐす方法もあります。生クリームを合わせる場合は、このあと加えます。
コーヒー味や抹茶味などにする場合はこの段階で加えてアレンジすることができます。アレンジについて、詳しくはレシピを参照してください。
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基本のカスタードクリーム
カスタードクリームの保存
カスタードクリームは温かい状態のものを冷蔵庫で冷まそうとすると、雑菌が繁殖しやすい温度が続くことになるため、必ず完全に熱を取ってから冷蔵庫に入れて保存します。傷みやすいので翌日までには食べきりましょう。
冷凍保存には向きません。使う分量だけ、使うときに作るようにしてください。
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