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    • 公開日2021/09/26
    • 更新日2021/09/26

    本当に美味しいカスタードクリーム|何度も作りたい定番レシピVol.226

    シュークリームやクリームパンに欠かせない「カスタードクリーム」。卵とミルクの優しい味わいがほっとする美味しさですよね。今回は、基本のなめらかなカスタードクリームの作り方を丁寧にご紹介します。マスターすればお菓子作りの幅がグンと広がり、バリエーション豊かなお菓子を作れるようになりますよ。ぜひ挑戦してみてくださいね。Nadiaで人気の料理研究家が自信を持っておすすめする定番レシピシリーズです。

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    本当に美味しいカスタードクリーム|何度も作りたい定番レシピVol.226

     

    お菓子作りの幅が広がる!手作りカスタードクリーム

    卵とミルクのなじみある味わいが人気のカスタードクリーム。シュークリームやクリームパンにあふれんばかりにたっぷりと詰まった黄色いクリームは見ただけでも幸せな気持ちになりますよね。

    生クリームやバタークリームと合わせたり、フレーバーを加えたりとアレンジの幅が広いカスタードクリームは「基本のクリーム」として多くのお菓子に使われていますのでチャレンジしたことのある方、また、チャレンジしてみたい方も多いのではないでしょうか。

    でも、「ダマになる」「焦げ付く」「粉っぽい」などうまくいかないという声もよく聞かれ、苦手意識をお持ちの方も多いかもしれません。

    カスタードクリームはごまかしのきかないシンプルな材料で作るからこそ、外せないポイントがいくつかあります。なめらかなカスタードクリームが作れるようになればお菓子作りの世界はグンと広がります! 苦手意識がなくなり、お菓子作りの幅が広がるお手伝いができたらうれしいです。

     

    基本のカスタードクリームの作り方

     

    【材料(できあがり約300g)】

    卵黄 3個分
    砂糖 60g
    薄力粉 25g
    牛乳 300ml
    バニラビーンズまたはバニラオイル 少量(バニラフレーバーにする場合)

     

    【作り方】

    <下準備>
    薄力粉をふるっておく。

    1.ボウルに卵黄を入れて溶きほぐし、砂糖の半量を加えてすぐに白っぽくなるまですり混ぜる。

    【ポイント】
    卵黄に砂糖を加えたらすぐに混ぜないと、砂糖が卵黄の水分を吸って塊ができてしまいます。卵黄と砂糖をしっかり混ぜておくことで、後で熱い牛乳を加えたときにダマになるのを防ぐことができます。

    2.薄力粉を加えて粉気がなくなるまで混ぜる。

    【ポイント】
    混ぜすぎるとよけいな粘りが出るので、粉っぽさが見えなくなる程度に混ぜます。
    薄力粉の半量をコーンスターチに置き換えると、歯切れの良い食感になります。使いたいイメージに合わせてお好みで置き換えてみてください。

    3.鍋に牛乳と残りの砂糖、バニラの風味をつける場合はここでバニラビーンズまたはバニラオイルを加えて沸騰させ、2のボウルに少しずつ注ぎ入れてホイッパーで伸ばすように混ぜる。

    【ポイント】
    卵黄のボウルに少しずつ伸ばすように加えることで、ダマになるのを防ぐことができます。

    4.濾し器を通して鍋に戻し入れ、中火にかける。

    【ポイント】
    ここでいったん濾し器を通すことで卵のカラザ(白いひも状の部分)などを取り除くことができます。牛乳を沸かすために使った温かい鍋に戻し入れて煮ることで、加熱時間を短縮でき弾力が出すぎるのを抑えることができます。

    5.ゴムベラで鍋の底からよく混ぜながら煮る。

    【ポイント】
    この工程で焦げ付きやすいので、鍋の隅までしっかりゴムベラがあたるようにします。
    量が少ないので、強火だと焦げやすいため中火にします。「焦げ付かないように」と恐れるあまり弱火にしすぎると加熱時間が長くなり、混ぜすぎることにより余分な粘りが出てしまうので、一気に加熱するイメージで。

    強いとろみが出て、混ぜる手に重みを感じたらあと少し!

    【ポイント】
    加熱を始めるとすぐに全体にとろみがついて、ボテッと重たい感じになってきます。カスタードクリームができたように見えますが、まだ粉に火が通り切っていないのでここでやめてしまうと粉っぽさを感じたり、水分が分離して口当たりが悪くなったりするので、あと少し加熱します。

    6.鍋の底からボコッボコッと沸き上がり、混ぜる手がスッと軽くなってツヤが出たらできあがり。

    【ポイント】
    できあがったクリームはツヤが出てタラタラ~ッと垂れるようなやわらかさになっています。初めて作るときは「スッと軽くなる」感覚がわかりづらいと思うので、粘りが強くボテッとした状態を超え、ポコポコ沸き出してから30秒加熱を続けるくらいを目安にしてください。この間弱火にしてはいけません。

    7.できあがったカスタードクリームはすぐに清潔なバットなどに移し、ラップをぴったりと張って上下から保冷剤などで急速に冷やす。

    【ポイント】
    カスタードクリームは傷みやすいクリームです。すぐに完全に熱を取ることが大事です。
    ラップをぴったりと密着させて張ることで、表面に膜ができて口当たりが悪くなるのを防ぎます。またラップを浮かせて張ると水滴がクリームに落ちて水っぽくなるためぴったりと張ります。

    8.完全に冷えるとペロンとはがれる状態になる。

    【ポイント】
    このときボロボロ崩れるような(水分が浮いた)状態だった場合は、加熱が足りていなかったということです。次回作るときはもう少し加熱するようにしてください。
    残念ながらこの状態からもう一度加熱しなおすことはできないのですが、食べても問題はありません。

    9.冷えたクリームは塊になっていて口当たりが悪いので、ゴムベラでほぐしてなめらかにしてから使う。

    【ポイント】
    この段階でもう一度濾し器を通しながらほぐす方法もあります。生クリームを合わせる場合は、このあと加えます。

    コーヒー味や抹茶味などにする場合はこの段階で加えてアレンジすることができます。アレンジについて、詳しくはレシピを参照してください。

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    基本のカスタードクリーム

     

    カスタードクリームの保存

    カスタードクリームは温かい状態のものを冷蔵庫で冷まそうとすると、雑菌が繁殖しやすい温度が続くことになるため、必ず完全に熱を取ってから冷蔵庫に入れて保存します。傷みやすいので翌日までには食べきりましょう。

    冷凍保存には向きません。使う分量だけ、使うときに作るようにしてください。

     

    カスタードクリームをお菓子作りに活用!

    美味しいカスタードクリームができたら、シュークリームにもチャレンジしてみませんか? こちらは、ザックザクでパイのような皮の食感と、とろりと濃厚なクリームの食感のコントラストが最高です♪

    ●詳しいレシピはこちら
    シュークリーム

     

    余った卵白も美味しいお菓子に!

    カスタードクリームを作ると困るのが卵白消費問題。我が家で大人気の卵白を使ったお菓子はこちらです!

    ●詳しいレシピはこちら
    ラング・ド・シャクッキー


    さまざまなお菓子の基本となるカスタードクリーム。マスターすればお菓子作りの幅がグンと広がり、バリエーション豊かなお菓子を作れるようになります。なにより、卵とミルクの優しい味わいのカスタードクリームはそれだけでも極上のおやつ♪ ぜひ、手作りカスタードクリームで幸せなおやつタイムを過ごしてください。


    これまでにご紹介した【何度も作りたい定番レシピ】はこちら



    ●こちらのコラムもチェックしてみてくださいね。
    本当に美味しい生クリームの立て方・作り方|何度も作りたい定番レシピVol.166
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    六車樹里(むぐるまじゅり) ひらかた独歩ふぁーむ、広報(SNS周りや旬のレシピ担当) 大阪府出身、在住 2歳年上の主人と、男子3人の5人家族 看護師を経て、お菓子、パンのレシピやコラム作成を数年したころ自己免疫の肝臓疾患を発症するとともに精神的にも底の状態が1年以上続き家からほとんど出られない状態に。 大好きだったお菓子やパンを作ることも苦痛になりレシピサイトはおろかパソコンを開くことすらつらく、人と会うことも外出も避ける日々・・・ そんな中、市の広報に掲載された地域活性化を目指して奮闘する農家の記事を読み、農業を通じた地域活性化の取り組みに興味が沸き、農業への関心が高まりつつあった矢先、偶然先の農家さんの食育に関する講演のチラシを手にすることに。 気にはなったものの当時は精神的に外出が難しい状態で、何とか配信期限ぎりぎりに、講演を記録した動画を見ることができる。 その中で話されていた「自分が農業を続けることで、その風景を守っていきたい」という想いに感銘を受ける。 さらにその方の作る野菜の持つ力強さや味わいの濃さ、甘み、食感すべて、人生で一番と言い切れるほどの美味しさにただただ感動。 すぐにこの農家さんに連絡を取り、翌月からその農家さんの元で働くことに。 畑で働くようになって、みるみるメンタルが改善。自分でも驚くほどに毎日が楽しく生き生きと過ごせるように。 あれほど苦痛だったお菓子を作ること、レシピを作ることも仕事として再開、野菜そのものの持つ旨味や食感を生かしたレシピを考案し消費者の方に向けて発信中。 遠くから運ばれてくる有名どころの野菜より、鮮度が大切な野菜の地産地消のメリットは大きいことを日々実感するとともに、地域で採れたばかりの野菜の魅力を知ってもらいたいと奮闘中です。

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