お菓子作りに欠かせない生クリーム
ムースやババロア、ケーキのデコレーションなどお菓子作りにはつきものの生クリーム。でも、絞り出しがうまくできなかったり、ボソボソして美味しくなくなったりと扱いが難しいですよね。
それに、「6分立て」「7分立て」って何? 「角が立つ」ってどんな状態? そもそも「電動ミキサー」がないと泡立てられないの? と疑問もいっぱい。
美味しく美しく生クリームを泡立てるにはポイントがあります。そのコツと泡立てるかたさの目安をご紹介します。
生クリームの種類
生クリームには【動物性脂肪】の純生クリームと、ホイップと呼ばれる【植物性脂肪】のものがありますが、ここでは動物性脂肪の純生クリームについて説明します。
純生クリームには乳脂肪分35%や47%などの表示があります。乳脂肪分の低いものはあっさり、高いものはコクのある濃厚な味わいになります。求める味わいや好みで選ぶほか、用途によっては向き不向きもあります。
乳脂肪分の低い生クリームは、生地にそのまま混ぜて使うガトーショコラなどのお菓子や、ゆるく立てて使うムースなどには問題ありませんが、デコレーションケーキなどの絞り出しには不向きです。絞り出しに使いたい場合は乳脂肪分40%以上のものを選ぶと良いです。
40~42%程度が泡立てやすく安定性もあるため、高脂肪の生クリームに牛乳を混ぜたり、脂肪分の低いものと混ぜて調節したりして使うこともあります。
生クリームの立て方
【材料】
生クリーム 200g
砂糖 15g(生クリームの5~10%の分量が目安)
泡立てるときのコツ
●生クリームはあらかじめ冷蔵庫でよく冷やしておきます。生クリームを購入してから持ち帰るまでの間も温度が上がらないようにすることも大切なポイントです。
●使用するボウルと泡立て器は乾いた清潔なものを用意し、これも冷蔵庫で冷やしておきます。
ボウルは2サイズ用意し、大きい方に氷水を入れ生クリームのボウルの底を冷やしながら泡立てます。生クリームを入れるボウルは熱伝導が良いステンレス製かガラス製のものを使用します。
●泡立てるときの室温が高くてもうまく泡立たなかったり、ボソボソになったり、絞り出しの失敗の原因になったりするので注意してください。これは植物性脂肪のホイップを使用する場合でも同じです。
●泡立て器はボウルの中全体に円を描くように回すのではなく、ボウルの手前か利き手側半分を使い、左右または前後に直線上に細かく動かします。腕全部を使うというよりは手首のスナップを利かせて軽く振るように動かすのがコツです。
それでは泡立てのかたさの目安を見ていきましょう。
泡立てるかたさの目安
6分立て
全体にとろみがついて泡立て器が通った跡が一瞬つくようになり、泡立て器を持ち上げるとトロトロと筋になって流れ落ちるかたさです。落ちたクリームの跡は残らずすぐに消えていきます。
6分立ての生クリームはなめらかなくちどけを求めるムースやババロアに使われることが多いです。ベースとなるゼラチン液と混ざりやすいかたさです。
●6分立ての生クリームを使ったレシピはこちら
ふんわりくちどけ♪コーヒーババロア【初級】
https://oceans-nadia.com/user/199129/recipe/397757
7分立て
さらにとろみが増し、泡立て器を持ち上げると一瞬ワイヤーに絡んでタラタラと落ちていきます。落ちたクリームは少し積もるように重なってから数秒で消えていきます。角はまだ立っていないので絞り出しはできません。ケーキのナッぺ(スポンジに塗る)に使われるかたさです。
8分立て
泡立てた跡がしっかりとつくようになり、泡立て器を持ち上げるとワイヤーの中にこもってからぽてっと落ちるくらいのかたさになります。スッと伸びて先が少しお辞儀する角が立ちます。レシピに「角が立つまで泡立てる」と書かれているのはこの状態です。
8分立てはデコレーションケーキの絞り出しに使われるかたさです。
9分立て
泡立て器を動かす手に重さを感じるようになり、泡立て器を持ち上げるとワイヤーの中にこもって落ちてこないくらいのかたさになります。角は短くピンと立ちます。これ以上混ぜるとつやがなくボソボソして分離し始めます。このかたさになるときれいに絞り出すことはできません。しっかりしたかたさで保形性が良いので、デコレーションケーキのサンドや生クリーム入りどら焼きなどに使います。
泡立てすぎてしまった場合は少し生クリームを足すことでかたさを調節することができますが、一度分離してしまうと元に戻すことはできません。絞り袋に入れたり、ゴムベラですくっている間にもかたくなっていくので、使いたいかたさの一歩手前で止めて調節することをおすすめします。特に乳脂肪分の高い生クリームはとろみが付き始めるとあっという間にかたくなるので注意が必要です。
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手動でも簡単!基本の生クリーム泡立てのコツ
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