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    • 公開日2020/06/17
    • 更新日2020/06/17

    本当に美味しい梅干し-その1-|何度も作りたい定番レシピVol.140

    毎年6月になると欠かせないという方も多いのが「梅仕事」。梅干しは、完熟した梅が出回り始める今が作りどきです。でも、手間がかかってハードルが高そうと諦めている方も多いのでは? 基本の梅干しの作り方を、初めての方でも作れるよう2回に分けて丁寧にご紹介。今回は第1弾として、赤しそ漬けまでを行います。今年は一緒に作ってみませんか? Nadiaで人気の料理研究家が自信を持っておすすめする定番レシピシリーズです。

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    本当に美味しい梅干し-その1-|何度も作りたい定番レシピVol.140

    一年の季節の手仕事の中でも、「梅干し作りだけは欠かせない!」という方も多いのではないでしょうか? 手仕事というと、なんだか面倒くさいと思われる方もいますが、「一年の中でその時期しか作ることのできない今だけのもの」と考えるととても貴重で、季節を存分に感じられる楽しみでもあります。できあがったときの達成感や美味しさで、また絶対作ろう! と思えるのが手仕事の魅力です。

    手仕事の代表格といえばやっぱり梅干し作り。減塩タイプやはちみつを加えたものなどさまざまな種類がありますが、今回は基本の塩分18%の昔ながらの梅干しをご紹介します。

     

    基本の梅干しの作り方

     

    材料(梅2kg分)

    完熟梅 2kg
    あら塩 360g
    ホワイトリカー(35度の焼酎) 1/2カップ
    赤じそ 1束(葉のみでおよそ200g)
    塩 35g
    白梅酢 1カップ

    【用意するもの】
    蓋つきの容器、押し蓋(陶器やガラスの平皿でも可)、重石(ペットボトルでも可)、消毒用のアルコールや清潔な布巾など。

    容器は漬ける量の倍の容量があるものが良いです。あれば、ホーローや陶製のかめ、ガラス瓶などが向いています。
    重石は白梅酢が上がった段階から半分になるので、漬ける量(今回は2kg)の重石が2個あると良いです。
    カビ防止のため、使うものすべてにアルコールなどを吹き付けるか、焼酎をしみこませた布巾で拭いてしっかり消毒することが保存食作りには重要なポイントになります。

     

    【作り方】

    1.傷のある梅がないかチェックし、黄色から赤みがかったものを選びます。
    青梅があれば1~2日、日に当てて追熟しますが温度と湿度の関係で傷んでくることも多いので、できるだけ完熟している梅を購入すると無駄が少ないです。

    2.完熟梅は水洗いしてたらいなどに入れ、30分~1時間ほど水に浸けてアク抜きします。しっかり熟していないものはアクが多いので2時間ほど浸けます。

    3.ざるなどに上げて水気をきり、竹串でなり口のへたを除きます。(果肉を傷付けないように気を付けましょう)

    4.清潔なタオルで水気をよく拭き取ります。水気があるとカビたりする原因になるので、くぼみに残った水も丁寧に拭くと安心です。

    5.下漬けしていきます。
    計量したあら塩を一握り容器の底に薄く振り広げます。完熟梅を1段並べて、さらに一握りのあら塩を上から振ります。

    6.5の作業を交互に行い詰め終わったら、あら塩がなじみやすいように上からホワイトリカー(35度の焼酎)を回しかけます。
    ※ホワイトリカーを加えることでカビにくく、塩も溶けやすくなるので短時間で下漬けができるようになります。

    7.あら塩をなじませるため容器をあおって、梅全体にあら塩とホワイトリカーがまぶさるようにします。

    8.梅を平面にならして、押し蓋をのせ4kgの消毒した重石をのせます。ペットボトルを使用して蓋が閉められない場合は、上から清潔なビニールなどをかぶせてひもで口を縛るとホコリなどを防ぐことができます。

    9.翌日から1日1回、重石と押し蓋を外し、容器を傾けて全体に漬け汁がなじむようにします。(こうすることで表面にカビが生えないようにします。梅がやわらかくなっていますので優しく行いましょう。)
    3~4日で押し蓋の上まで白梅酢が上がってきます。白梅酢が上がってからは重石を半分にします。

    ※白梅酢は酢の物などにも使えるので、梅がひたひたに浸かる量より多ければ、清潔な空き瓶などに入れておき、酢のものなどに使うと便利です。

    10.赤じそ漬けを作ります。
    白梅酢が上がったら、赤じそ漬けに使用する白梅酢を1カップほど取り分けておきます。
    赤じそは、葉のみを摘んでたらいに入れよく洗います。土などの汚れが落ちるまで2~3回水を替えてザブザブ洗いましょう。ざるに上げて少し置き、なるべく水気を切っておきます。

    11.たらいに1の赤じそを入れ、塩35g(塩もみ用なので精製塩で大丈夫です)の半量を振り入れて、全体になじませ少し置きます。

    12.両手でもみ込むようにすると赤じそのかさが減って、アク汁がたくさん出てくるので、絞りやすいように一握りずつ絞ってアク汁は捨てます。

    13.たらいを洗って水気を拭き取り(なるべく水気を入れ込まないため)、残りの塩と赤じそを入れてさらにもみ込み、出てきたアク汁をよく絞って清潔なボウルに入れます。

    14.計量した白梅酢を回しかけ、清潔な菜箸でほぐしていくと、白梅酢が鮮やかな色になってきます。

    15.下漬けした梅全体にかぶせるように赤じそを広げ、赤くなった梅酢も加えます。

    16.消毒した押し蓋や平皿と重石をのせてから蓋をし、梅雨明けの土用干しまで冷暗所で保存します。
    プラスチック素材など色移りしやすい場合は清潔な袋に入れて使うと良いです。

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    基本の梅干し その1

    ※後半の土用干しの工程からは【本当に美味しい梅干し-その2-】としてご紹介する予定ですのでお楽しみに!

     

    初心者でも簡単!ジッパー付き保存袋で作る白干し梅 

    梅干しといえば、赤しそを加えないで作る手軽な「白干し」も人気です。

    白干し梅は、作業は簡単ながら梅そのものの味や風味が味わえてシンプルだけれど滋味深い美味しさなのがうれしいところ。あまり時間が取れない、という方にもおすすめです。

    https://oceans-nadia.com/user/22477/recipe/393350

    ●詳しいレシピはこちら
    初めてさんでも簡単 ジッパーバッグで作る白干し梅


    梅干し作りは旬をつかまえるような、まさに季節を感じられる手仕事。できあがりまでは少々時間がかかりますが、その分待ち遠しく、梅干しに対して慈しむような気持ちが芽生えてくるから不思議です。
    一年でも今の時期しか楽しめない梅干し作り。みなさんも旬を逃さずつかまえてくださいね。


    ●こちらのコラムもチェックしてみてくださいね。
    本当に美味しいぬか漬け|何度も作りたい定番レシピVol.131
    本当に美味しい白菜の漬物|何度も作りたい定番レシピVol.112

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    このコラムを書いたArtist

    がまざわ たかこ
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    がまざわ たかこ

    料理家/郷土料理研究家/調理師 ホテルでの和食調理、保育園給食などに従事した経験から現在は 料理教室、レシピ開発、イベント講師、コラム執筆、小学校での食育授業など活動は多岐にわたる。 7年の旅行会社在勤中に目覚めた各地の料理や食文化の魅力にはまり郷土料理研究家の道へ。 作り続けたい定番の家庭料理や、地味だけどおいしい!な『心がほっこりするごはん』をモットーに身体も喜ぶ素朴なごはんを目指し活動している。

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