濃厚でクリーミーな「ビスク」って?
「ビスク」というのは、フランス料理の用語で、海老やカニなどの甲殻類を煮て、すりつぶし、丁寧にこして仕上げたスープのこと――。最近は、本格スープが食べられる専門店などでも人気のメニューとなっていますので、大好き!という方も多いかもしれませんね。
海老のビスクの魅力は、なんと言ってもその濃厚な海老のうまみとクリーミーな舌ざわり。最後に加える生クリームのコクも加わって、なんともぜいたくな気分になれるスープなんです。そこで今回は、手近なスーパーでも買える材料を使って、そんな絶品の「海老のビスク」を一緒に作ってみましょう!
スーパーの材料で作ろう!海老のビスク
今回使うのは、こちら。
有頭海老の頭と殻の部分です。身を他のお料理で使った残りで大丈夫です。
これなら、今の時期、スーパーでも鍋もの用やお刺身用でよく売られていますよね。ふつう海老ビスクは、オマール海老などのだしの出やすい大型の海老を使って作ることが多いようですが、これでも十分おいしいおだしが取れます。とくに今回の場合、頭の部分の海老味噌を使うことで濃厚さとうまみを出しますので、ぜひ捨てずに取っておいてください。
そのほか用意するのは、海老の臭みを取り、スープにうまみや奥行きをプラスしてくれる香味野菜(ミルポワ)。左から、粗みじん切りにした玉ねぎ、セロリ、にんじんです。今回はあくまで海老がメインなので、あまりたくさん入れる必要はありません。
①海老のだしをとる
さて、具材の準備ができたら、海老のだしを取っていきましょう。
まずはお鍋にたたいて、つぶしたにんにくと、海老の頭・殻を入れて火にかけます。じわじわと水分が出てきますが、海老の味噌が焦げ付かないようにだけ注意しながら、海老の殻がカリッ!とした感じの赤い色になるまで炒めましょう。
そして、「焼き海老のようなおいしそうな香りがしてきたな」と思ったら、オイルと香味野菜を追加。塩を軽く振って炒めながら、トマトペーストも加えて一緒に炒めます。
香味野菜に透明感が出てくるまで炒めたら、海老の臭み消しと香りづけをかねて、ブランデー(なければ白ワイン)を振ります。強火でアルコール分を飛ばし、あとは水分と風味付けのパセリ、ローリエを入れて煮ていくだけ。時折ヘラなどで海老の頭をつぶしながら、海老味噌のうまみがしっかり溶け出るように、クツクツと15分ほど煮ます。
あとはこれを、シノワ(西洋のこし器。なければ、味噌こし器や、小さめのざるなどで代用できます)で丁寧にこしたら、だしの完成!
この時、「これでもか~!」というくらいに、ぎゅ~っ!っと具材を押しつぶしながら、しっかり海老のエキスをしぼり出すようにしてください。一滴一滴に海老のうまみが詰まっていてとても濃厚なので、ぜひ大事にしぼってくださいね!
詳しいレシピはこちら
いろいろ使える! 洋風 海老だし
https://oceans-nadia.com/user/26/recipe/145725
②「海老のビスク」に仕上げる
このようにしてとった海老のだしは、スープにするほか、パスタやオムレツのソースのベースにしたり、パエリアなどのだしとして使ってもとてもおいしくいただけます。
ビスクにする場合は、ここで生クリームなどを加えて味を調えます。
沸騰させないように温めながら、今回は、塩、ホワイトペッパー、バター、生クリームを加えていきます。味加減は好みですが、器に盛り付けた後、仕上げにブラックペッパーをガリガリ挽くと、専門店のスープの雰囲気が出ますよ♪
詳しいレシピはこちら
海老のビスク
https://oceans-nadia.com/user/26/recipe/145726
ご家庭でも、あんがい簡単に楽しめる「海老のビスク」。
「お刺身で食べた海老の頭と殻がたくさん残った!」という時などにもむだなく使えますので、ぜひ捨てないで、こんな濃厚スープで楽しんでみてくださいね!
関連コラム
冬のおしゃれメニューは芽キャベツにおまかせ!ビタミンの爆弾「芽キャベツ」の食べ方とレシピ ホクッとろ~な食感がたまらない!アボカドを使ったグラタン&ドリアレシピ
フライパンで作る!オーブンいらずの簡単グラタンレシピ