うるち米とは?
お米にはさまざまな種類がありますが、日本のお米は主に「うるち米」と「もち米」の2種類に大きく分けられます。普通のご飯に用いられるお米を「うるち米」、お餅やおこわに使われるお米を「もち米」といいます。ここでは、もち米との違いを解説しながら、うるち米の定義や特徴についてご紹介していきます。
うるち米の定義と特徴
「うるち米」とは、普段私たちが食べている一般的なお米のことを指します。もち米に比べて粘り気が少なく、炊飯すると粒立ちが良く、ふっくらとした炊き上がりに。さまざまな料理に適しているお米で、長期間保存できるのも特徴です。
普段食べているお米を「白米」と認識している方も多いと思いますが、「うるち米」はお米の種類に関する分類名で、「白米」は精米段階に関する分類名という違いがあります。
精米したお米のことを「白米」、精米していないお米のことを「玄米」といい、多くの家庭では精米したうるち米を食べています。
米袋の成分表に「名称:精米」としか書かれていないものもありますが、この場合、正しくは「うるち精米」という意味になり、「うるち」が省略して書かれています。また、よく耳にするコシヒカリやあきたこまちなどの名前は、お米の品種を表すものです。
うるち米ともち米の違いは?
見た目の違い
うるち米の米粒は半透明でガラス状なのに対し、もち米の米粒はうるち米より丸みがあり、乳白色です。もち米は収穫直後は透明ですが、乾燥すると白く変化していきます。
成分の違い
お米の主成分は炭水化物で、その主体はデンプンです。デンプンには「アミロペクチン」と「アミロース」の2種類が存在し、うるち米ともち米ではこの成分の割合が異なります。
うるち米は「アミロペクチン」が約80%で「アミロース」が約20%なのに対し、もち米はほとんど「アミロペクチン」で、「アミロース」はほぼ含まれていません。「アミロペクチン」が多いほど粘り気が出るのが特徴なので、もち米は粘り気が強く、うるち米はふっくらと炊き上がります。
うるち米の調理方法
水加減や炊き方を工夫することで、いつも食べているご飯を、よりいっそう美味しく炊き上げることができますよ。ここでは美味しいご飯の炊き方を、炊飯器と土鍋で炊く場合に分けてそれぞれご紹介します。
炊飯器での美味しいご飯の炊き方
炊飯器を使用した場合の、お米の基本的な炊き方をご紹介します。お米や炊飯器の種類により、多少異なることがあります。
1. といだ米を炊飯器の内釜に入れ、目盛りに合わせて水を加えます。
2. 通常で30分、水温の低い季節は60分間そのままにして浸水させます。冷蔵庫に入れる場合は、ラップをします。
3. 炊飯器にセットし、炊飯します。
4. 炊けたらふたを開け、しゃもじで十字に区切ります。底から掘り起こすように上下を入れ替え、ご飯をつぶさないようにほぐします。
●炊飯器でのご飯の炊き方について詳しくはこちら
土鍋での美味しいご飯の炊き方
土鍋でご飯を炊くのはハードルが高いと感じている方も多いかもしれませんが、コツをつかめば炊飯器より短い時間で、簡単に炊き上げることができますよ。土鍋の選び方からお米の炊き方まで詳しくご紹介します。
【土鍋の選び方】
土鍋のサイズは、お米1~2合で7号以上(直径22cm前後)、3~4合で8号以上(直径25cm前後)がおすすめです。
【お米の炊き方】
1. といだ米をボウルに入れ、たっぷりの水を加えます。
2. 通常で30分、水温の低い季節は60分間そのままにして浸水させます。冷蔵庫に入れる場合は、ラップをしてください。
3. 浸水させた米は、ザルにあげて水気をきります。
4. 土鍋に米を入れ、1合あたり200mlの水を加えます(2合:400ml、3合:600ml)。
5. 土鍋のふたをし、コンロの中央にまっすぐに置きます。
6. 中火で点火し、沸騰させます(約10分)。
7. ふたを開けて沸騰を確認したら、再度ふたをし、火加減を弱火にして15分炊きます。
8. ふたを開けて確認し、表面の水がなくなっていればOK。水や泡がふつふつと出ていれば、再度ふたをし、1~2分ずつ確認をしながら追加熱します。
9. 土鍋を火からおろし、ふたをしたまま15分蒸らします。清潔なふきんをふたと鍋の間に挟みましょう。余計な水滴を吸ってくれる効果があります。
10. 蒸らし終わったらしゃもじで十字に区切ります。底から掘り起こすように上下を入れ替え、ご飯をつぶさないようにほぐして完成です。
●土鍋でのご飯の炊き方について詳しくはこちら
うるち米を使ったおすすめレシピ
うるち米を使ったNadiaのレシピをご紹介します。簡単にできて栄養価の高い炊き込みご飯や、子どもに人気のチャーハン・ピラフ、うるち米にもち米を加えて作るおこわなど。ぜひ参考にしてみてください。
甘じょっぱさがクセになる!とうもろこしの炊き込みご飯
とうもろこしの芯も捨てずに一緒に炊き込むレシピです。とうもろこしの甘みを楽しめる炊き込みご飯。お好みでさらにバターをのせて、醤油をかけて食べても美味しいですよ。
●Yuuさんのバター醤油香る♡とうもろこしの炊き込みご飯【#炊飯器】
食材3つ!ねぎ塩豚カルビチャーハン
ご飯のほかは食材3つで簡単に作れるチャーハンです。お肉がたっぷり入っていてボリューム満点。食べ盛りの子どもに人気の高いレシピです。
●RINATY(りなてぃ)さんの【ねぎ塩豚カルビ炒飯】食材3つ☆男子が喜ぶ!
炊飯器におまかせ!簡単美味しいえびピラフ
お米を炒めてから炊くことで、粘り気の強い日本のお米でもべチャッとしないピラフが作れます。具材はお好みのもので大丈夫なので、自由にアレンジしてみてください。
●RINATY(りなてぃ)さんのひと手間加えて炊飯スタート♪『簡単おいしい☆えびピラフ』
5分で簡単に作れる!チーズリゾット
余ったご飯で簡単に作れるチーズリゾットのレシピです。ご飯をさっと水洗いしてから炒めると、粘りが流れてさらっとした食感になります。
●加瀬 まなみさんの5分でチーズリゾット
調味料一律大さじ1!ひじきとホタテ缶の中華風おこわ
炊飯器で簡単に作れる中華風おこわです。もち米だけで作ることが多いおこわですが、うるち米を混ぜて炊くことで、ツヤのあるモチモチとした食感になりますよ。
●松山絵美さんの調味料一律大さじ1!*ひじきとホタテ缶の中華風おこわ*
炊飯器で作る!もち麦入りカラフルおはぎ
もち米・うるち米を半々、もち麦も入れて炊飯器で炊けば簡単にできるおはぎです。もち米にうるち米を混ぜることで、時間が経ってもかたくなりにくく、美味しさが長持ちします。
●あーぴん(道添明子)さんの【炊飯器で作れる】もち麦入りカラフルおはぎ*おはぎとぼた餅?
うるち米の特徴を知って、ご飯をもっと美味しく!
今回は、もち米との違いをお伝えしながら、うるち米の定義や特徴をご紹介しました。私たちが普段から口にしているうるち米ですが、ご飯の炊き方や料理方法を変えるだけで、より美味しく食べることができますよ。今回ご紹介した美味しくご飯を炊くポイントやレシピを参考にして、毎日のご飯を楽しんでみてください。