フランス発祥の焼き菓子「マドレーヌ」
フランスのお菓子「マドレーヌ」。名前の由来は諸説ありますが、マドレーヌという女性の名からつけられたとされています。日本に伝わった時、ほかのお菓子と混同され菊型で伝わってしまったマドレーヌ。本来は貝殻型を使ったお菓子です。
マドレーヌの表と裏は?
焼き上がりはどうしても貝殻側を表にしたくなりますよね。しかし、マドレーヌはその特徴でもある中心の高くぷっくりと焼きあがった部分「おへそ」を表にして店頭に並んでいます。『おへそが出ていないものは店頭に並ぶことができない』と言われるほどマドレーヌの「おへそ」はとても重要とされている部分なのです。
今回はもっともシンプルな基本のマドレーヌの作り方を、ポイントとともにお伝えします。お店のような「ふわふわ」マドレーヌに近づけると思いますので参考にしてみてくださいね。
焼きたてカリッとフワッと!ふわふわマドレーヌの作り方
【材料・10個分(単品寸法:48×76×深さ15mm)】
卵 1個
グラニュー糖 60g
バター 60g
はちみつ 10g
薄力粉 60g
ベーキングパウダー 1.5g
バニラオイル 適量
【作り方】
【下準備】
・卵は室温に戻しておく。
・バターは湯煎または電子レンジで溶かし、はちみつを加えて混ぜておく。
・オーブンは190度に予熱する。
1.ボウルに卵を溶きほぐし、グラニュー糖を加えホイッパーですり混ぜる。
2.薄力粉、ベーキングパウダーを一緒にふるい入れて、粉っぽさがなくなりツヤが出るまでホイッパーでゆっくりと混ぜる。
写真のように生地にツヤが出て、リボン状に流れ落ちる状態まで混ぜてください。
【ポイント】
混ぜ足りなかったり、勢いよく混ぜて大きな気泡ができたりしてしまうと、仕上がりがパサパサとした生地になってしまうので気を付けましょう。
3.合わせておいたバターとはちみつ(温かい状態)を数回に分けて加え、その都度ゆっくりと混ぜる。最後にバニラオイルを加えて混ぜる。
【ポイント】
バターの温度が低いと生地が均等に混ざらないので温かい状態のものを使いましょう。温度は40度、人肌より少し高いかな? と感じるくらいが目安です。
4.生地が混ざったら、最後はゴムベラで底に沈んだバターを混ぜるように2~3回混ぜる。冷蔵庫で2時間以上生地を休ませる。
【ポイント】
生地を休ませることでグルテンの力が弱まり、よく膨らんでふんわりと焼き上がります。
5.型にスプレーオイルまたはバター(分量外)を薄く塗る。
【ポイント】
焼き上がりに型外れをよくするためにオイルなどを塗ります。加工などがされていない型を使用する場合は、バター(分量外)を薄く塗って冷蔵庫で冷やし、生地を焼く直前に強力粉(分量外)を振り余分な粉を払い落としてから使用するといいですよ。
6.生地を型の8分目までしぼり入れる。
【ポイント】
生地は膨らむため、入れすぎるとあふれてしまうので8分目で止めましょう。
7.190度のオーブンで10~12分焼く。焼きあがったら型から外して冷ます。
【ポイント】
オーブン温度が低いと中心のおへそができないのでオーブンは十分に温めておきましょう。冷えた生地を高温で焼成することで、中心がしっかりと立ちあがります。
カットした生地の状態はこちら。マドレーヌの象徴の中心部(おへそ)が遅れて火が入り噴火するので、カットする中心部に気泡ができる状態で焼きあがります。
マドレーヌの美味しい時間
マドレーヌは型から外してからすぐ、焼きたてが一番美味しいと言われています。外はカリッと中はふっくらふんわり。焼き上がり15分までが焼きたてを楽しめる贅沢時間です。
でも! 美味しい時間が過ぎても大丈夫。「カリッ」とした食感はなくなりますが、そのかわりに「しっとり」と変化します。 翌日はしっとりふわふわとまた違った美味しさを楽しんでくださいね。
マドレーヌの保存方法
すぐに食べない場合は、保存容器に入れて保存。常温で5~6日程度保存可能です。 翌日以降、時間が経つにつれて、しっとりしたマドレーヌになりますよ。
また、冷凍保存することもできます。1個ずつラップで包み、2週間程度保存可能。召し上がるときは常温で解凍してくださいね。
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基本のマドレーヌ
いかがでしたか? 「ゆっくり、丁寧に混ぜる」というささいなことですが、それがマドレーヌが「ふわふわ」に焼きあがる大切なコツです。マドレーヌの象徴でもある、ぷっくり「おへそ」を目指して、おうちでもふわふわマドレーヌを作ってみてくださいね。
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