旬の美味しさを保存!自家製たけのこの水煮
春の味覚の代表とも言えるたけのこ。
旬のたけのこは、どんな料理にしても主役級の華やかさでテーブルに春を演出してくれます。たけのこは真空パックのものが年中売られていてとっても便利ですが、新鮮なたけのこと比較すると風味も食感の良さも段違いで驚かされます。
たけのこのアク抜きは面倒と思われがちですが、煮て放置するだけなので実はわりと簡単。時間のあるときに一度に多めにゆでて、手仕事してしまうのがおすすめです。
なんと言っても心躍るのがアク抜きしているときの香り。とうもろこしにも似た甘い香りが台所いっぱいに広がると、幸せな気持ちになります。
この香りを楽しめるのは、やっぱり生のたけのこだけ。この香りと風味をまるごと保存したい! そんな風に感じる人はきっと多いはず。そんなときは、たけのこの水煮を作ってみてはいかがでしょうか。
自家製の水煮は嫌な酸味もなく、味も香りも旬の美味しさに近い状態で保存できる優れものです。しっかり煮沸と脱気をすれば常温で半年保存できるのもうれしいところ。今回は、たけのこの自家製水煮の作り方をご紹介します。
たけのこの自家製水煮の作り方
まずは、水煮にする前には基本的なたけのこのアク抜きをする必要があります。ぬかと一緒に煮るだけですが、煮たあと、自然に冷ましながらひと晩ほど放置してアクを抜いていくので、時間に余裕をもって行うと良いですよ。
●たけのこのアク抜きの方法はこちらをどうぞ
たけのこのアク抜き
アク抜きができたら早速水煮作りに取りかかりましょう。
【材料(作りやすい分量・500ml密封瓶2個分)】
下処理したたけのこ 2~3本(650g程度)
水 適量
●用意する道具
密封瓶(※ジャムなどのスクリュータイプの蓋のものでも大丈夫です)
大きめの鍋
清潔な布巾(鍋の中に敷く用、煮沸後に瓶を置く用)
専用の煮沸消毒用トングかゴム手袋(熱い瓶を取り出すため)
作り方
1.保存する容器を殺菌します。
大きめの鍋に清潔な布巾などを敷き、密封瓶とパッキンを入れ、かぶる程度に水を入れ火にかけます。沸騰後5分ほど煮て煮沸消毒したら、清潔な布巾の上に取り出して乾かします。
2.たけのこを瓶の大きさに合わせて適当にカットします。
(アク抜きしたたけのこはぬかを落とすため流水でさっと洗います)
3.瓶にたけのこを詰めて、かぶる程度の水を入れたらパッキンを挟んで蓋を閉めます。
4.大きめの鍋に清潔な布巾を敷き、その上に瓶を置いてかぶる程度に水を入れて強火にかけます。
5.沸騰後ぶくぶくと煮立つ程度の火加減に抑えて、40分ほど煮ます。途中、中の空気が押し出されて蓋付近からポコポコ空気が抜けてきている様子が分かります。(脱気)
※水量が減ってきたら瓶にかからないように気を付けて水を足します。
6.熱くないようにゴム手袋か専用の煮沸消毒用トングなどで瓶を取り出し、冷まします。
7.上手く脱気できている密封瓶は、留め具を外しても蓋を開けようとしても簡単には開きません。脱気できているかの大事なポイントなので、しっかりチェックしましょう!
8.開ける際はパッキンのつまみの部分をぎゅっと引っ張ると、中に空気が入って開けられるようになります。
9.保存は常温で半年くらいです。なるべく冷暗所で保存するのが良いですよ。うまく脱気できていなければ、保存中に水が濁ってきますので注意しましょう。
●レシピはこちらをどうぞ
旬のおいしさを保存!たけのこの自家製水煮。
旬のたけのこで!手作り和風メンマ
旬のたけのこでぜひおすすめしたいのが、手作りメンマ。本来のメンマは発酵させて作るのでメンマ風な一品ですが、ご飯にもお酒に合うどうにも止まらない美味しさ。かつおだしで炊き上げるので、ラーメンだけでなくうどんにも合う味付けです。
【材料(4人分)】
水煮たけのこ 1本(200g)
Aかつお節 ひとつかみ
A水 300ml
Bきび砂糖または砂糖 大さじ1
B酒 大さじ1
B醤油 大さじ1
赤唐辛子 1本
ごま油 大さじ1
長ねぎ 適宜
ラー油 適宜
作り方
1.耐熱ボウルにAを入れて600wの電子レンジで3分加熱し、キッチンペーパーで濾してかつおだしを取ります。
2.たけのこは穂先と根元で半分に切ってから3mm幅の薄切りにします。
3.鍋にごま油、赤唐辛子を入れて火にかけ、たけのこを炒めます。
4.全体に油が回ったら、1のだしとBを入れて落とし蓋をして汁気がなくなるまで煮ます。
5.すぐ食べても良いですが、ひと晩おくことで味がなじみさらに美味しくなります。お好みで長ねぎを白髪ねぎにして添え、ラー油をまわしかけてどうぞ。
保存は冷蔵庫で1週間ほど。空気を抜いてジッパー付き保存袋で冷凍保存すると1か月ほど保存できます。ラー油は辛さや風味を生かすため、直前にかけるのがおすすめです。
●レシピはこちらをどうぞ
しゃきしゃき!手作り和風メンマ。
旬の短いたけのこも工夫とひと手間で長い期間楽しむことができます。ぜひ春を楽しむ保存食を作ってみてくださいね。
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