レシピサイトNadia
    • 公開日2020/05/29
    • 更新日2020/05/29

    作り置きよりラク⁉【下味調理】【下味冷凍】で頑張らないおうちご飯

    毎日欠かすことができない食事作り。最近は新型コロナウイルス感染症の影響により、自宅で食事をする方がほとんどだと思います。夕食だけではなく、昼食やお弁当まで用意しなければならない人も増えたのではないでしょうか。今回は、毎日の食事作りを簡単にするための「作り置き」よりももっとラクで、できたてを食べられるテクニック【下味調理・下味冷凍】をご紹介します。

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    作り置きよりラク⁉【下味調理】【下味冷凍】で頑張らないおうちご飯

     

    毎日のご飯作りがラクになる!【下味調理】【下味冷凍】って?

    「下味調理」「下味冷凍」とは、肉(魚)を切って、下味をつけて冷蔵(冷凍)しておくこと。これだけ? と思うかもしれませんが、「基本の作り方」「味付けのポイント」をおさえておくと、毎日のご飯作りが本当にラクになりますよ。

    毎日の食事作りは、作るのも大変ですが献立を考えるのが億劫になりますよね。うっかり何も考えずに作ると、鶏肉のおかずが重なったり、味付けが単調になりがちだったり…。かと言って、1週間分の献立をカチッと決める余裕もありません。

    単調な献立にならないようにするためには、「食材(肉・魚)」×「味付け」を変えること。数種類の肉を用意し、味付けも「醤油」「味噌」「塩」とかぶらないようにすれば毎日同じ料理になることはありません。

    「下味調理」をする段階で細かなメニューまで決め込まなくても、バラつかせて味付けすることで毎日同じになってしまうのを避けることができます。

     

    作り置きよりも手軽かも!基本の【下味調理】【下味冷凍】の作り方

    トレンドの作り置きですが、「週末に多くの時間を割くのがツラい」「できたてが食べられない」などの声も聞くようになり、習慣化できなかった人もいらっしゃるかと思います。

    「下味調理」「下味冷凍」は、当日調理しておこうと思った肉1枚を切るついでの5~10分程度で、2~3日分の材料に下味をつけることで準備は終わり。作り置きを準備するより断然ラクちんなんです。

    そしてこれからの季節は食中毒も気になりますので、できたてをすぐ食べるのは衛生面で安心です。冷凍しておけば、保存期間が長いのもうれしいですね。

    市販のミールキットなどで決まった献立にするのももちろん便利ですが、その日の気分で手軽に調理できる「下味調理」のストックがあるだけでも、毎日の食事作りをずいぶんラクにしてくれますよ。

     

    まず覚えたい!基本の味付け3種

    味付けには、洋風・中華風・エスニック・トマト味・カレー味・ホワイトソースなど、パッと浮かぶだけでもたくさんありますよね。かぶらないようにあれこれ作ろうと思うと難しくなるので、まずは基本の味付けとなる「醤油」「味噌」「塩」の3パターンを覚えましょう。

    この基本の3パターンに、にんにく・しょうが・スパイス(カレー粉やクミンなど)・ハーブ・豆板醤などを加えれば味のバリエーションが広がります。また、トマト味も「ケチャップ(トマト缶など)+塩」で味は決まりますし、カレー味も「カレー粉+味噌」でOKです。

    メインとなる鶏肉・豚肉・牛肉など(魚でも可)は、2~3人分で250~300gくらい使用した場合、「基本の味付け」の調味料の合わせだれは下記のとおりです。

    【醤油だれ】
    醤油 大さじ1
    酒 大さじ1
    みりん 大さじ1

    ※みりん大さじ1と砂糖小さじ1は同じくらいの甘さです。砂糖やはちみつなど代用も可。

    【味噌だれ】
    味噌 大さじ1
    酒 大さじ1
    砂糖 小さじ1
    ※砂糖小さじ1とみりん大さじ1は同じくらいの甘さです。みりんやはちみつなど代用も可。

    【塩だれ】
    塩 小さじ1/2
    酒 大さじ1
    にんにく(すりおろし) 少々
    ごま油 大さじ1/2
    ※ごま油はコクを出すために加えていますが、今回ご紹介するアレンジレシピではごま油は入れていません。

    肉250~300gに対して上記のたれだと約1%くらいの塩分になり「美味しい」と感じる味付けになります。なぜ1%くらいの塩分になると美味しく感じるのか、詳しくはこちらの動画をご覧ください。
    『【基本】下味調理・下味冷凍』

     

    使い勝手抜群!基本の【下味調理】【下味冷凍】の作り方

    ここからは、【下味調理】【下味冷凍】の準備の仕方をご紹介しましょう。調理する際に使いやすい工夫もありますので、ぜひ参考にしてくださいね。

    【作り方】
    1.ジッパー付きのポリ袋に「肉の部位」「味付け」「賞味期限(肉を購入した時に記載されている日にち、もしくは下味をした日にち)」を書きます。
    ※冷蔵で2~3日、冷凍で1か月以内に使い切るようにしましょう。

    2.袋の中で合わせだれを混ぜ合わせます。
    ※献立が決まっていない場合でも「醤油」「味噌」「塩」をランダムに用意しておけば味がかぶることなく献立を作ることができます。

    3.鶏肉・豚肉・牛肉などを食べやすい大きさに切ります。
    ※先に調味料を合わせておくことで手を洗う回数を減らすことができます。
    ※魚でももちろん可能です。

    4.3の肉を袋に入れてもみ込みます。

    冷凍する場合は、写真奥の袋のように丸めてしまうのではなく、手前の袋のようにできるだけ平らにして冷凍庫に入れます。こうすることで、冷凍や解凍する時間を短縮することができます。

    【料理での使い方】
    ・冷凍した場合は、事前に冷蔵庫に移しておいたり、電子レンジを使ったりして、まず解凍しましょう。
    ・下味調理した肉を炒め、野菜1~2種類を加えます。味が足りない分は塩などで調えます。
    ※目安として、野菜100g入れた場合は1gくらいの塩分(小さじ1/6)を入れるとよいでしょう。

    味を調えるのは塩以外でももちろんOK。中華の場合はオイスターソースを少し入れたり、エスニックの場合はナンプラーで仕上げたり。醤油・味噌・塩味だからといって、全て和食になるわけではありません。

     

    アレンジ自在!【下味調理】【下味冷凍】おかず6選

     

    醤油味の基本!【定番】豚肉のしょうが焼き

    豚薄切り肉を使ったご飯との相性ぴったりの豚のしょうが焼き。基本の醤油だれのレシピにすりおろしたしょうがをたっぷり加えてどうぞ!

    【主な材料】
    基本の醤油だれ
    しょうが(すりおろし)
    豚薄切り肉
    玉ねぎ
    キャベツ

    ●詳しいレシピはこちら
    『【下味調理】豚の生姜焼き』

     

    子どもと男子ウケ間違いなし!醤油だれのじゃがバタチキン

    「にんにく×醤油×バター」で、子どもも男子も大好きなご飯と合う最高の味付けに! たれと鶏肉と一緒にじゃがいももフライパンで蒸し焼きにするので、手間もかかりません。

    【主な材料】
    基本の醤油だれ
    にんにく(すりおろし)
    バター
    鶏もも肉
    じゃがいも
    しめじ

    ●詳しいレシピはこちら
    『【下味調理】じゃがバタチキン』

     

    味噌味の基本!豚肉とキャベツのピリ辛肉味噌炒め

    基本の味噌だれに豆板醤を加えたご飯に合う一品。旬の野菜でアレンジしても◎!

    【主な材料】
    基本の味噌だれ
    豆板醤
    豚薄切り肉
    キャベツ
    ピーマン

    ●詳しいレシピはこちら
    『【下味調理】【下味冷凍】豚とキャベツの肉味噌炒め』

     

    味噌だれをカレー風味にアレンジ!コクうまタンドリーチキン

    「味噌×ヨーグルト」のW発酵食品で整腸作用も◎。下味がついていると焦げ付きやすいので、蓋をするか中火~弱火でじっくり加熱してくださいね。

    【主な材料】
    基本の味噌だれ
    カレー粉
    ヨーグルト
    鶏もも肉
    ズッキーニ
    なす
    赤パプリカ

    ●詳しいレシピはこちら
    『【下味調理】タンドリーチキン』

     

    塩味の基本!牛肉とアスパラのうま塩炒め

    うま味たっぷりの牛肉は、シンプルな塩味で。今回は基本レシピなので入れませんでしたが、レモンなどの風味を効かせるのもおすすめです。

    【主な材料】
    基本の塩だれ(ごま油ぬき)
    牛薄切り肉
    長ねぎ
    アスパラガス

    ●詳しいレシピはこちら
    『【下味調理】牛肉とアスパラのうま塩炒め』

     

    フライパンで手間なし!トマトのイタリアンタッカルビ風

    トマト缶を丸ごとひとつ使って作るイタリアン風のタッカルビ。盛り付けせずにフライパンのまま食卓に出すのもおすすめ。ホットプレートで作るのもいいですね。

    【主な材料】
    基本の塩だれ(ごま油ぬき)
    鶏もも肉
    じゃがいも
    しめじ
    トマト缶
    ピザ用チーズ

    ●詳しいレシピはこちら
    『【下味調理】フライパンでトマトのタッカルビ風』


    いかがでしたか? 基本を理解し、味付けのポイントをおさえれば「レシピいらず」で飽きることのない毎日の食事を作ることができます。私自身、料理家でありながら仕事と子育ての忙しさに、献立を考えることが億劫でしょうがなかった時期があり、そこからこの方法を取り入れてストレスを感じることが少なくなりました。

    私は冷凍庫に入れると存在を忘れてしまうので、基本的に土・日曜に月~火・水曜くらいまで2,3日分の下味調理(冷蔵)をしておきます。そして、水・木曜あたりでその日の食事を作るついでに、今度は金・土曜くらいに食べる分の下味調理を準備しています。

    おうちに合った味付けや分量での【下味調理】【下味冷凍】が習慣化されて、作るペースもできてくると、毎日のご飯作りが格段にラクになると思います。ぜひお試しください。



    ●こちらのコラムもチェックしてみてくださいね。
    下味冷凍肉で1週間!解凍なしで作れちゃう晩ご飯おかず~豚肉編~
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    柴田真希
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    柴田真希

    • 管理栄養士

    \今日のごはん何にしよう…でもう悩まない!/ ■第1・3金曜日に平日5日間の献立公開 (Instagramは買い物リスト付き) https://www.instagram.com/maki_recipe106/ ■4歳・2歳 Boy ■「切るだけ&漬けるだけ! おうちで簡単ミールキット」(学研プラス)、「私は「炭水化物」を食べてキレイにやせました。」「ココナッツオイル使いこなし事典」(ともに世界文化社)など著書10冊超え ■管理栄養士、(株)エミッシュ・Love Table Labo.代表 ■女子栄養大学短期大学部卒業後、給食管理、栄養カウンセリング、食品の企画・開発・営業などの業務に携わり、独立。 現在はお料理コーナーの番組出演をはじめ、各種出版・WEB媒体にレシピ・コラムを掲載する他、食品メーカーや飲食店のメニュー開発・プロデュースなどを行っている。

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