料理を作る時に欠かせないだし。和食のだしといえば、かつおだしや、昆布だし。洋食を作る時は、コンソメやブイヨン。中華料理を作る時は、鶏がらスープ。料理を作る時は、だしも使い分けしていますよね。
でも、「かつおや昆布だしは和食に使うもの」と決めてしまわず、洋食のベースに使ってみると、思いのほかおいしく仕上がることがあります。馴染み深い和のだしをベースに、洋食×和だしで、ひと味違う洋食をつくってみませんか?
手軽に本格的なだしがとれる和食のだし
素材のうま味や香りを水やお湯に引き出したものがだし。和食ならば、昆布、かつお節、煮干し、干し椎茸などを使うことは多いですよね。
洋食や中華では、肉や野菜を煮込んだだしを使うので、家庭でとるのは少し大変ですが、和食のだしは時間もかからず、手軽に本格的なだしが使えるのがいいところです。
うま味を感じるメカニズム
だしのうま味成分は、主に3つ。昆布だしはグルタミン酸、かつおだしにはイノシン酸、干し椎茸のだしには、グアニル酸が含まれています。
だしもそれぞれ濃い味、薄めのあっさり味と様々。使う料理によって使い分けることでより深みのある料理になります。また、だしは単独で使うより組み合わせて使うと相乗効果でうま味が倍増! 料理を作る時に、ちょっと意識しておきたいですね。
素材の味を生かす!和のだしを洋食のベースに取り入れるレシピ
昆布だしを中心に、和食のだしいろいろな食材に合いますし、合わせる食材の味を邪魔せずにおいしさを引き立ててくれるので、料理によっては、主張が強い洋風だしより、和のだしを使った方が美味しいと感じることもあります。
和のだしがベースになると、どこか日本人の味覚にあう味わいになり、家庭でつくる洋食には、和のだしを使ってみるといろいろな発見もあって面白いです。
【かつお×昆布】ワインのお供にも。夏野菜のポトフ
かつおと昆布のだしを使って夏野菜を煮たポトフは、あっさりとして夏の食卓にぴったりの味になります。ハーブを添え、食べる時にオリーブオイルを回しかけると、ワインにもぴったりの味わいです。
食材のひとつ、とうもろこしは、丸ごと使うと芯からもうま味でてスープがおいしくなります。あつあつのトマトもおいしいのでぜひ入れてください。
昆布とかつお節のとり方はこちらをチェックしてみてくださいね。
もちろん粉末のだしでもおいしくいただけます!
【主な材料】
とうもろこし
ズッキーニ
トマト
ソーセージ
かつお昆布だし
オリーブオイル
ハーブ
くわしいレシピはこちら
●『夏野菜のポトフ』
【かつお×昆布】ひんやり夏のおもてなしに!野菜のテリーヌ
色とりどりの野菜を使ったテリーヌ。それぞれの野菜をまとめるのに、かつおと昆布のだしを使いました。和のだしが、野菜の甘みや風味をすっきりと引き立てて、野菜のおいしさをたっぷり感じることができます。
【主な材料】
キャベツ
ズッキーニ
おくら
かつお昆布だし
みりん
薄口しょうゆ
板ゼラチン
くわしいレシピはこちら
●『野菜のテリーヌ』
【昆布だし】上品な香りただよう♪そらまめのビシソワーズ
昆布だしは、上品なうま味で、どんな食材とも合う万能だし。精進料理にもかかせない昆布だしを使って、そら豆を冷たいスープにしました。素材の味を邪魔しない昆布だしのおかげで、そら豆の風味をたっぷり味わえます。
【主な材料】
そらまめ
じゃがいも
玉ねぎ
昆布だし
牛乳
くわしいレシピはこちら
●『そら豆のビシソワーズ』
【干し椎茸だし×かつお昆布だし】うま味の相乗効果で美味しさ倍増!干し椎茸のリゾット
干し椎茸のリゾットは、干し椎茸の戻し汁と、かつおと昆布のだしを使ってお米を煮ました。
昆布とチーズのグルタミン酸、ベーコンとかつお節のイノシン酸、干し椎茸のグアニル酸を3拍子揃ったリゾットは、まさにうま味たっぷり。ワインにもぴったりです。
【主な材料】
干し椎茸
ベーコン
玉ねぎ
パルミジャーノ
かつお昆布だし
バター
くわしいレシピはこちら
●『干し椎茸のリゾット』
今回ご紹介したレシピは、昆布やかつお節、干し椎茸を使っていますが、天然素材のだしパックなどもおいしく便利ですよね。だしパックには塩分が入っているものもあるので、塩や醤油を加減してください。
素材のうま味を引き立ててくれる和のだし。和食だけでなく、洋食にもぜひ使ってみてくださいね!
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