クッキー生地はサクッと、パン生地はふわっと。
パン生地の上に薄いクッキー生地がのっている、おやつパンのスイートブール。食べた瞬間に、優しい甘さが口いっぱいに広がりますよね。そして、外はサクッと、中はふわっと。そんな食感の違いが美味しさを倍増させます。
作るのは難しいと思う方もいるかもしれませんが、特別な材料は必要なく、成型は丸めるだけ。実は簡単に作れるんです。
今回、前にご紹介したミルクブレッドをパン生地のベースにしました。小ぶりでかわいらしいサイズなので、子どもでも食べやすいですよ。強力粉の一部を薄力粉にすることで、おやつにぴったりのパンに。
●ミルクブレッドのレシピはこちら
『ミルクブレッド。』
●ミルクブレッドの詳しい作り方はこちら
『【栁川さん家のパンのある生活~第3回~】ミルクブレッドの基本とアレンジ』
スイートブールの作り方
【材料(8個分)】
~パン生地~
強力粉 120g
薄力粉 40g
砂糖 12g
ドライイースト 2g
塩 3g
無塩バター 25g
牛乳 115~125g
~クッキー生地~
無塩バター 50g
グラニュー糖 50g
卵 1個(50g)
薄力粉 50g
【作り方】
1.材料を準備する。
・強力粉と薄力粉を混ぜ合わせます。
・大きいボウル(ボウルA)に混ぜ合わせた粉の半量と砂糖、ドライイーストを入れます。
・小さいボウル(ボウルB)に残りの粉と塩、角切りにした無塩バターを入れます。
・牛乳は人肌くらいに温めておきます。
・クッキー生地用の無塩バターは常温に戻しておきます。
2.生地を混ぜる。
ボウルAのイーストをめがけて温めた牛乳を加え、ヘラで手早く混ぜます。ある程度混ざってきたら、ボウルBを加えてさらに混ぜます。水っぽさがなくなり、生地がひとかたまりになるまで混ぜたら台に出します。
3.生地をこねる。
生地を伸ばしたり叩いたりしていきます。バターが生地になじんできたら「叩き」を加えながらこねてください。デコボコしていた生地が、手にべたつかずに表面が滑らかになるまで5~10分程度こねます。
4.一次発酵させる。
生地の表面をぴんと張るようにして丸め、とじ目を下にしてボウルに入れます。ぴったりとラップをして、生地が2倍の大きさに膨らむまで温かいところに置いておきます。粉をつけた指で生地を押したときに、生地が戻ってこなければ発酵完了です。
※発酵時間の目安
オーブンなどの発酵機能:40度設定で30~40分程度
温かい季節の常温:60分程度
5.クッキー生地を作る。
発酵させている間に、クッキー生地を作ります。
ボウルに無塩バターを入れて泡だて器でなめらかになるまで混ぜ、グラニュー糖を加えてさらに混ぜていきます。よく溶いた卵を少しずつボウルに加えて都度よく混ぜていきます。最後に、薄力粉をふるい入れて粉っぽさがなくなるまで混ぜてください。
溶き卵は分離しやすいので少しずつ加えることと、薄力粉を加えた後は混ぜすぎないようにすることがポイントです。
6.クッキー生地を冷やす。
クッキー生地を絞り出し袋に入れて、冷蔵庫で冷やしておきます。絞り出し袋が無い場合は、少し厚手のビニール袋で代用も可能です。
7.生地を寝かせる。
一次発酵が終わったら生地を台に出し、8等分にして丸めます。とじ目を下にして置いたら、かたく絞った濡れ布巾をかけて10分ほど寝かせます(ベンチタイム)。
8.二次発酵させる。
生地の表面がぴんと張るようにきれいに丸め直し、とじ目をしっかりと閉じます。オーブンシートを敷いた天板に置き、30~40分ほど二次発酵させます。発酵して生地が膨らみ、また、クッキー生地が加わるので、生地どうしの間隔をしっかり空けてくださいね。
9.クッキー生地をのせる。
クッキー生地をパン生地の上に渦巻き状に絞り出します。ビニール袋で代用した場合は、角を切って絞り出してください。オーブンの熱でクッキー生地がやわらかくなってパン生地全体を覆うので、きれいな渦巻き状にしなくても大丈夫です。
10.オーブンで焼く。
190度に予熱したオーブンで13~15分焼きます。クッキー生地がこんがりきつね色になったら焼き上がった証拠です。オーブンから取り出したら、網にのせて冷ましてください。
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『スイートブール。』
スイートブールのアレンジレシピ
今回は、少しアレンジを加えたレシピもご紹介します。
パン生地の上にクッキー生地を絞り出したら、その上にチョコチップをのせてみては? チョコチップが入るだけで違う表情になりますよ。オーブンで焼くと、クッキー生地と一緒にチョコチップも流れ落ちるので、なるべく生地のてっぺんにのせるのがおすすめです。
パン生地を覆って流れ落ちたクッキー生地が帽子のつばのように見えることから、「帽子パン」とも呼ばれています。形がかわいらしいので、子どもも喜ぶこと間違いなし! サクッとしたつばの部分も美味しさの秘訣ですよ。ぜひ試してみてくださいね。
これまでのパン連載はこちら
・栁川さん家のパンのある生活