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    • 公開日2023/09/19
    • 更新日2023/09/19

    ヤミーさんに教わる!あの調味料のとっておきの使い方Vol.23|マスタード

    世界を旅する料理研究家として、雑誌やテレビを中心に活躍している、Nadia Artistのヤミーさん。主宰する料理教室「Yummy's Cooking Studio」では、世界の料理を気軽に学べると人気です! そんなヤミーさんに世界中の調味料のとっておきの使い方を教えてもらうこの連載。第23回は「マスタード」。ぜひチェックしてみてくださいね。

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    ヤミーさんに教わる!あの調味料のとっておきの使い方Vol.23|マスタード

     

    料理の幅が広がる!「マスタード」

    みなさんは「マスタード」と聞くと、イエローマスタードや瓶入りの粒マスタードを思い浮かべるでしょうか。

    「マスタード」は、アブラナ科の植物の種子を乾燥させたもののことで、この種子をそのままスパイスとして使ったり、粉末やペーストにして調味料として使います。日本の「からし」も同じくアブラナ科の種子から作られているので、マスタードの一種といえますが、ここでは、洋からしとも言われる、西洋のマスタードについてお話しします。

    マスタードの歴史は古く、古代エジプトに起源があると言われています。ギリシャやイタリアでは、医薬品としても用いられ、刺し傷などの中和剤とされていたそうです。

    今の私たちがよく知るペースト状のマスタードは、フランス・ブルゴーニュ地方のディジョン市で13世紀に始まったそうです。フランスではマスタード専門店もあり、食事の際に欠かせない調味料のひとつ。何にでもつけるのでは? と思うくらいマスタードを愛用しています。

     

    いろいろな料理で使える便利な調味料「マスタード」

    マスタードは、煮込み料理やロースト、グリル料理などの調味料として使ったり、ソテーやステーキに添えてソースのようにつけたり、ドレッシングに入れるのも定番です。日本だとソーセージを食べる際にちょっと添えるくらいの印象ですが、とても優秀な調味料なんです。

    主張しすぎない味で、ほんのりとしたスパイシーさと酸味、奥深いうま味があって、料理の味を引き立ててくれます。特に肉料理との相性が良いので、ただ添えるだけではなく料理にも活用してみてはいかがでしょうか。

     

    マスタードをタイプ別に使いこなそう

    日本で多く流通しているマスタードは「ディジョンマスタード」「粒マスタード」「イエローマスタード」になります。それぞれの違いについて解説します。

    ペーストマスタード

    ●ディジョンマスタード

    粉マスタードに酢、塩、砂糖を加えて練ったもの。特にフランスのディジョン地方のものが有名で、日本で売られている瓶入りのものもほぼディジョン産になります。ディジョンの伝統的レシピに則って作られています。

    辛味は少なく酸味とうま味があり、そのままソースとして肉料理などにつけても美味しく、なめらかで溶けやすいので料理にも使い勝手の良いマスタードです。

    粒マスタード

    ●粒マスタード

    日本の家庭で最も浸透しているのはこの粒マスタードでしょうか。粒のマスタードを水でふやかし、そのままか粗くつぶして、酢、塩、砂糖を加えて混ぜたらできあがりです。こちらもフランスのディジョン産のものが有名です。

    辛味のマイルドなブラウンマスタードを使用することが多いため、あまり辛い印象がないと思います。粒感を活かして、ソーセージに添えるなど薬味のような使われ方が多いです。

    イエローマスタード

    ●イエローマスタード

    アメリカで生まれたマスタードで、ターメリック(ウコン)で黄色く色付けされたマスタードです。ホットドックやフランクフルトについてくる黄色いマスタードがこれに当たります。

    酢も入っているので酸味もありますが、日本のからしに似たようなつんと鼻に抜ける辛味があります。粘り気が強いものが多いので、かけたり塗ったりして使うことが多いです。今回紹介した中ではイエローマスタードが最も辛いです。

    ほかに、イギリスの粉末マスタードやドイツの甘いマスタードなど、各地の料理や味覚に合わせたマスタードが数多くあります。

     

    マスタードを使ったとっておきのレシピ

     

    やわらかジューシー!ハニーマスタードチキン

    ハニーマスタードチキンhttps://oceans-nadia.com/user/14317/recipe/118069

    こってり甘い中にディジョンマスタードの酸味とコク、カレー粉でほんのりとスパイシーさもあってクセになる美味しさです。調味料を揉み込めば、レンジであっという間に完成します。手羽元は、あらかじめ骨にそって切れ目を入れておくと、火が通りやすく食べやすいですよ。

    ●詳しいレシピはこちら
    ハニーマスタードチキン

     

    酸味とコクがたまらない!チキンマスタードカレー

     レンジで5分加熱するだけ!チキンマスタードカレーhttps://oceans-nadia.com/user/14317/recipe/114621

    マスタードの爽やかな酸味とコクが加わったノンオイルのマイルドなカレーです。粒のマスタードが入っているから、ひと口ごとにスパイスの香りが広がります♪ こちらも電子レンジで簡単に作れます。濃厚な味に仕上げたい場合は牛乳を生クリームに変えるといいですよ。

    ●詳しいレシピはこちら
    レンジで5分加熱するだけ!チキンマスタードカレー

     

    手軽に一品!ズッキーニのハニーマスタード和え

    ズッキーニのハニーマスタード和えhttps://oceans-nadia.com/user/14317/recipe/467819

    はちみつと粒マスタードを和えれば、あっという間に野菜の副菜が一品完成します。カレーやソテーの付け合わせに特におすすめです。ズッキーニは加熱したあと、しっかり水気を切ると味が薄まらずに美味しいです。

    ●詳しいレシピはこちら
    ズッキーニのハニーマスタード和え

     

    マスタードが効いている、フランス風ポークソテー

    マスタードとピクルスのフランス風ポークソテーhttps://oceans-nadia.com/user/14317/recipe/117701

    「コート・ド・ポー シャルキティエール」というフランス料理です。呪文のような料理名ですが、ポークソテーのシャルキティエール風ソテーという意味で、フランス語でソーセージやハムなどを売る豚肉加工品屋風のという意味。こんがり焼いたポークソテーに、白ワイン、玉ねぎ、ピクルス、マスタードが入ったソース、というのが特徴です。気取った名前ですが、家庭料理です。

    ●詳しいレシピはこちら
    マスタードとピクルスのフランス風ポークソテー

    マスタードは、調味料としての歴史が古いため、各国でその国にあったものが作られています。特にヨーロッパでは、マスタードは調味料の中でも重要な位置を占めていて、お酢の種類が違ったりハーブが入っていたり、味のバリエーションも豊富。多種多様なマスタードがスーパーに並んでいます。旅先でマスタードを見てみるのも面白いですよ。

    これまでの連載はこちら!

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    ヤミー

    世界を旅する、料理研究家。輸入食材店に勤務しながら料理ブログをスタートして話題となり、現在はテレビや雑誌、企業のレシピ開発で活躍の他、ベストセラーとなった著書多数。近著に『ヤミーさんのおうちで世界一周レシピ』『ワンボウルクッキング』(いずれも主婦の友社)。NHK「きょうの料理」や、冠番組「ヤミーのレシピ帖」(長野朝日放送)などのテレビ出演、少人数制料理教室「Yummy‘s Cooking Studio」を主宰するなど、輸入食材の知識を活かして、世界中の料理を日本の家庭で作れる簡単レシピにするのが得意。 最近は日本一のカルディマニアとしてもテレビやラジオ、雑誌などでも活躍している。

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