ご飯がすすむ常備菜の定番!ひじきの煮物
縄文時代から日本人のカルシウム不足を補ってくれた日本古来のスーパーフード「ひじき」。うま味たっぷりのだしが染み込んだ「ひじきの煮物」は、時代を超えた今も子どもから大人まで幅広い世代に愛されているおかずの定番です。
今回は、ひじきの種類や選び方から、「長ひじき」と「芽ひじき」の2通りのレシピ、また味が決まらない、辛くて美味しくない、磯臭い…などのお悩みを一気に解決する作り方のポイントを細かくご紹介します。少しのコツで、皆の「美味しい」が聞ける絶品ひじきの煮物が簡単に作れますよ。
ひじきの種類と選び方
ひじきは、わかめや昆布と同じ海藻の一種。しっかり歯ごたえがある茎の部分は「長ひじき」、やわらかい芽の部分や小枝は「芽ひじき」と呼ばれています。
乾燥ひじきを選ぶときは(1)黒くてつやがあるもの(2)しっかり乾燥しているもの(3)ひじきの大きさがだいたい揃っているものを選んでください。
基本のひじきの煮物の作り方
【材料(2〜3人分)】
乾燥ひじき(長ひじき使用) 1袋(12g)
油揚げ 1枚
にんじん 1/2本
サラダ油 大さじ1弱
A水 200ml
Aかつお節 6~7g
Bみりん 大さじ1
B料理酒 大さじ1と1/2
B醤油 大さじ1と1/2
B砂糖 大さじ1
追い醤油 大さじ1/2
【作り方】
1.ひじきを水に漬けて戻す。
にんじんは太めのせん切り、油揚げは半分に切り短冊切りにする。
【POINT】
・乾燥ひじきは水で戻すと8〜10倍の量に増えるので、たっぷりの水に漬けて戻してください。
・乾燥ひじきは冷たい水に漬けると戻りにくいので、常温の水かぬるま湯で戻してください。
・使うひじきによって戻し時間が変わってくるので、袋に書いてある規定の時間戻してください。(戻し過ぎると栄養が流れ出てしまい、やわらかくなり過ぎて歯ごたえも悪くなるので、規定の時間でザルにあげてくださいね)
・戻したひじきはザルにあげた後にボウルに戻し、優しく水で洗って細かいゴミを取ってください。
・水に漬けて戻すことで、ひじきに含まれる自然毒の無機ヒ素を減らすことができます。ひじきの戻し汁は調理には使用しないでください。無機ヒ素をもっとしっかり減らしたい場合は、戻したひじきをサッと湯通ししてから使用してください。
・油抜きが必要な油揚げの場合は油抜きしてください。
2.だしを取る。
【レンジを使ったかつおだしの取り方】
(1)耐熱容器にAを入れて5分置く
(2)ふわっとラップして電子レンジ(600W)で1分半~2分加熱する
(3)ボウルにザルを重ねてキッチンペーパーを敷いて漉し、だしを取る
(4)キッチンペーパーのかつお節も絞る。
【POINT】
・使う分量が少ないので手軽にレンジでだしを取っています。お鍋でだしを取っていただいても大丈夫です。
・かつお節は短時間でうま味が出やすいように薄いものを使用してください。
3.鍋にサラダ油を入れてひじき(長ひじき使用)を炒める。油揚げとにんじんを加え、全体に油がまわるようにザッと炒める。
【POINT】
・ひじきを油で炒めることでひじきの磯臭さが取れ、味が染み込みやすくなってコクが出ます。
・ひじきと油を一緒に摂取することでカルシウムやビタミンの吸収率が高まります。
4.だしとBを加え、沸騰したら少し火を弱めて煮汁がなくなるまで、たまに混ぜながら10分ほど煮る。最後に鍋肌に沿って追い醤油を入れ、全体に味が絡むよう混ぜる。
【POINT】
・ひじきを煮る時間は、残った煮汁の量より味の濃さで調整すると辛くなり過ぎず美味しく仕上げることができます。味をみて火を消すタイミングを調整してくださいね。
・追い醤油を入れることで香り良く仕上げています。追い醤油を入れる前に味見をし、味が濃い場合は追い醤油なしで仕上げてください。
・今回はシンプルに油揚げとにんじんで作りましたが、大豆や厚揚げ、ひき肉、れんこん、こんにゃくなどを入れても美味しく仕上がります。
・冷蔵で3〜4日、冷凍で1か月を目安に食べ切ってください。
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しみじみ美味しい!基本のひじきの煮物【長ひじき】
芽ひじきならさらに短時間で作れる!
【材料(2〜3人分)】
ひじき(芽ひじき) 1袋(13g)
油揚げ 1枚
にんじん 1/2本
サラダ油 小さじ2
A水 200ml
Aみりん・料理酒・醤油 各大さじ1
A砂糖 小さじ1
Aだしの素 小さじ1
追い醤油 大さじ1/2
【POINT】
・芽ひじきは長ひじきよりも戻し時間が短いので短時間で作ることができます。
・手軽に作れるようにだしの素を使用しています。もちろんだしを取って作っていただいても大丈夫です。
●詳しいレシピはこちら
ご飯が止まらない!基本のひじきの煮物【芽ひじき】
長ひじきはおかずやおつまみとしてひじきをたくさん食べられるように少し甘めの優しい味付けで、芽ひじきはご飯と一緒に食べたり、お弁当のおかずになるよう少し濃いめのしっかり味で仕上げています。お好みの味で楽しんで作ってくださいね。
昔から、ひじきを食べると長生きすると言われ、カルシウムや鉄分、食物繊維、ビタミンなど栄養豊富な健康長寿食「ひじき」。ご飯のお供やお弁当のおかずはもちろん、混ぜご飯やオムレツ、コロッケ…などアレンジも自在に楽しめます。ぜひ、作り置きや常備菜に活用して、ご家族の健康生活に美味しく役立ててくださいね。
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