チョコがとろ~りあふれ出す!フォンダンショコラ
中からとろ~りアツアツのチョコレートソースがあふれ出すフォンダンショコラ。できたてのうちにサーブしてライブ感たっぷりに楽しむのが魅力のチョコレートケーキです。
フォンダンショコラの作り方には大きく分けて2通り。中まで焼き上げずに半生状態に仕上げるタイプと、チョコレート生地の中にガナッシュを入れて焼くタイプがあります。
今回は、「中まで焼きすぎてとろりとソースが出てこなかった!」という失敗や、「生地が生焼けでお腹を壊さないか心配」ということのないガナッシュを入れて作るタイプをご紹介したいと思います。
基本のフォンダンショコラの作り方
【材料(100mlのココット容器6個分/直径7cm高さ4cmの紙カップなら4個分)】
<ガナッシュ>
クーベルチュールチョコレート(A) 100g
生クリーム 80ml
<生地>
クーベルチュールチョコレート(B) 100g
バター(食塩不使用) 80g
全卵 2個
砂糖 60g
薄力粉 40g
ココアパウダー 10g
※クーベルチュールチョコレートはカカオ分58%前後のものを使用
※ガナッシュの生クリームは脂肪分35~40%のものを使用
※卵は常温に戻す
※ココアパウダーはミルクや砂糖の入っていない純ココアを使用
【作り方】
<下準備>
・クーベルチュールチョコレートは包丁で刻む
・薄力粉とココアパウダーを合わせてふるう
・ココット型を使う場合は、内側に薄くバターを塗っていったん冷蔵庫で冷やし、強力粉をはたいておく。
<ガナッシュを作る>
1.生クリームを沸騰直前まで温め、刻んだクーベルチュールチョコレート(A)に加える。
【ポイント】
ブクブク沸くほど熱した生クリームを使用したり、生クリームとチョコレートを鍋に入れて加熱するなどの溶かし方では分離することがあるので、沸騰直前まで温めた生クリームでチョコレートを溶かします。
2.中心から静かに混ぜなめらかな状態にする。
【ポイント】
激しくかき混ぜると分離することがあるので静かに混ぜます。
3.容器に入れて冷凍庫で2時間冷やし固める。
【ポイント】
容器にラップかオーブンシートを敷いておくと固まったあと取り出しやすいです。
<生地を作る>
4.クーベルチュールチョコレート(B)と1cm角に切ったバターを耐熱ボウルに入れ、電子レンジ600Wで20秒ずつ数回に分けて加熱する。その都度いったん取り出して混ぜる。
【ポイント】
ここでも、チョコレートは一気に過熱して高温になりすぎると分離する心配があるので、少し面倒ですが20秒ずつ複数回に分けて加熱して溶かしてください。
5.合計1分20秒くらいを目安に加熱し、混ぜるうちにやっと溶け切るくらいがちょうどよい。レンジ加熱が終わったらオーブンを170℃に予熱する。
【ポイント】
加熱しすぎるとチョコレートが変質したり、香りが飛んでしまったりすることがあるので注意してください。
6.別のボウルに全卵を入れて溶きほぐし、砂糖を加えて混ぜる。
【ポイント】
泡立てる必要はないので、卵と砂糖がしっかりなじむように混ぜて砂糖は卵に溶かしておくイメージです。卵が冷たいと次の工程でチョコレート生地がかたくなるので常温の状態で使用します。
7.6を5に3回に分けて加え、その都度なめらかになるまで混ぜる。
【ポイント】
一度に加えるとうまく混ざらないことがあるので、3回に分けてなめらかに混ぜます。
8.もったりツヤのある状態に混ざればOK。
9.合わせてふるった薄力粉とココアパウダーを加えゴムベラで混ぜる。
【ポイント】
ホイッパーでも混ぜることはできますが、もったりして混ぜにくいのでゴムベラを使うのがおすすめです。
10.粉気がなくなりツヤのある状態になればOK。
<組み立て、焼きあげ>
11.冷凍して固めたガナッシュを容器に入れやすい大きさにカットする。
【ポイント】
このあと溶かすので、割れたり大きさが多少違っても問題ありません。2個重ねて使っても大丈夫です。
12.カップの7~8分目くらいまで生地を入れ、カットしたガナッシュを押し込むようにして入れる。上からも生地で覆う。
【ポイント】
生地とガナッシュの重さの割合はおよそ2:1になるように調節します。このレシピではガナッシュを6等分すると1個約30gとなります。カップに生地を入れるときにどれくらい入るか測るとわかりやすいです。
もしも生地が90gくらい入るカップなら、カットしたガナッシュは1個半入れるとちょうどよい量ということになります。
13.天板に並べ170℃のオーブンで15~20分焼く。
【ポイント】
このレシピ分量で4個分になった場合は20~22分、5~6個分になった場合は15~17分を目安に焼きます。トップが膨らんで割れてくるくらいが焼き上がりの目安です。
表面がきれいに膨らんでいる状態では、生地がまだ焼け切っておらず、しっかり中まで温度が上がると表面は割れてきます。それを焼き終わりの目安にしてください。オーブンの中の位置によって個体差もあると思います。
焼きたてをサーブしてアツアツとろ~りを召し上がれ♪ 冷めると、中にしっとりとやわらかい生チョコの入ったカップケーキ。それも美味しいですよ。
トースターでもOK
温度調節が可能なトースターなら180℃に合わせ、5分予熱してから容器を入れ15~20分様子を見ながら焼いてください。温度調節ができないトースターの場合は表面が焦げやすいので、5分ほど焼いてからアルミホイルをふんわりかぶせ様子を見ながら焼いてください。
中からストロベリーや抹茶のサプライズ!
ガナッシュを作るときにストロベリーや抹茶のチョコレートを使えば、チョコレート生地の中からカラフルなソースがあふれ出してちょっとしたサプライズ!
ストロベリーや抹茶のチョコレートはガナッシュがやわらかくなるので、分量を調節します。ストロベリー(または抹茶)チョコレート120gに生クリーム60gでガナッシュを作り、ほかは同様に作ってください。
板チョコ、植物性ホイップでもOK
板チョコを使う場合はブラックチョコレートがおすすめ。クーベルチュールと生クリームを使用する場合に比べて、少しやわらかめに固まります。
ラッピングしてプレゼントに♪
オーブン対応の紙カップを使用し、ラッピングすればプレゼントにぴったりです。持ち運びの際は保冷剤を使用し、持ち帰ったら冷蔵庫で保存の上、早めに食べてもらうように伝えておくと安心です。「電子レンジ600Wで20秒温めるとトロトロになるよ!」と伝えて、アツアツトロトロを楽しんでもらいましょう。
生焼けじゃないか心配…
このレシピは中がガナッシュなので、しっかり焼いても中心部はトロトロのままです。でも、生地の部分が本当にちゃんと焼けているのかどうか、見た目でもよくわからないし心配だと思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。
はじめに書きましたが、フォンダンショコラには大きく2通りの作り方があります。今回ご紹介したガナッシュを入れる方法と、もうひとつは中まで焼ききらず生地を半生状態に仕上げる方法です。薄力粉を使用したレシピの場合、お腹を壊すんじゃないの? と心配になりますよね。
では、なぜ中までしっかり焼ききっていないものを食べても大丈夫なのか、実際にガナッシュを入れない作り方で試してみました。
下の写真はこのレシピと同じ分量で作った生地のみをココット型に入れ、180℃で10分焼いて中心部の温度を測ったものです。
8分で60℃。10分で中心部は74℃に達していました。中はまだトロトロの状態です。12分焼いたものでは中心部はまだトロッとした部分がありましたが90℃以上になりました。
薄力粉のデンプンはおおよそ60℃で糊化するといわれています。(注:水分などのほかの条件でも変わります)
中心部の生地がトロトロの状態であっても、消化不良を起こさない程度まで火は通っていると考えられます。
ですが、これは焼く前の生地の温度やオーブンのクセ、型の材質や大きさによっても変わります。卵などほかの材料の殺菌という点では不安も残ります。
焼いてすぐに食べてしまう場合には問題ないかと思いますが、プレゼントにする場合には持ち運びや、渡した後の保存状態などによっても安全性は変わってくると思いますので、やはりできるだけしっかりと焼いたものを保冷した状態で持ち運び早めに食べてもらうのが安心だと思います。
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とろ~り幸せ♪フォンダンショコラ
普段なかなか食べることのないアツアツの状態のチョコレートケーキ。焼きたてすぐというライブ感がさらにワクワクした気分を高めてくれます。とろ~っとあふれ出すチョコレートに歓声が上がる瞬間をぜひ楽しんでくださいね。
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本当に美味しいチョコレートの湯煎の仕方|何度も作りたい定番レシピVol.237
本当に美味しい生チョコ|何度も作りたい定番レシピVol.241