「おはぎ」と「ぼたもち」の違いとは?
あんこを使ったスイーツの中でも根強い人気のおはぎ。お彼岸などの行事食のイメージの強いおはぎですが、小豆の優しい甘さと風味は日常のおやつとしても食べたくなる、ほっと癒される美味しさです。
ところで、“おはぎ”と“ぼたもち”、何が違うのかご存知でしょうか?
実はどちらも同じものですが食べる時期によって呼び名が違います。というのも、おはぎは秋の七草の“萩”に、ぼたもちは春に咲く“牡丹”に見立てて作られたからと言われています。小豆の粒を季節の花に見立てるなんて、昔の方達の上品な趣が感じられますね。
そんなおはぎに欠かせないのが美味しいあんこ。基本のおはぎの作り方の前に、小豆の風味の生きた粒あんの作り方からご紹介していきましょう。
基本のつぶあんの作り方
材料(作りやすい分量)
小豆 250g
水 ※作り方参照
上白糖 250g
塩 ひとつまみ
作り方
【下準備】
・ザルに小豆を入れてさっと優しく洗っておきます。
1.1回目の渋切りをします。
鍋に小豆と水600mlを入れて中火にかけます。沸騰したら差し水(200ml)を加えてさらに煮ます。
2.沸騰したら1分ほど煮てザルに入れて茹で汁を切ります。
ザルに入れたまま上から水をかけます。
3.2回目の渋切りをします。
再び鍋に小豆と水600mlを入れて中火にかけます。沸騰したらその都度差し水(200ml)を加える作業を15分ほど続け、1回目と同じようにザルで茹で汁を切ったら水をかけます。
4.いよいよ本格的に炊いていきます。
鍋をきれいに洗って、小豆と水600mlを入れ、蓋をして中火にかけます。
沸騰したら、小豆が小躍りするくらいの火加減に落として30分煮ます。途中小豆が頭を出さないように差し水をしながら炊くのがポイント。
5.小豆を少量取り、潰してやわらかくなっているか確認します。皮をさらにやわらかく煮上げるためにクッキングシートを鍋の大きさに合わせて切り、落とし蓋をします。一番弱い火加減で30分ほど煮ます。
6.キッチンペーパーを敷いて茹で汁を切り、軽く水気を絞りきれいに洗った鍋に戻して、分量の上白糖を加えて中強火にかけます。
7.水分が飛んで、木べらですくえるようになってきたら、塩をひとつまみ加えて混ぜ、火を止めてバットに広げて冷まします。
●このレシピをお気に入り保存する
基本の粒あん
あんこは冷凍保存ができるので、多めに作るのがおすすめ! ではいよいよおはぎ作りです。
基本のもちもちおはぎの作り方
材料(小さめ10個分)
もち米 1合
水 200ml
塩 ひとつまみ
粒あん 400g
作り方
【下準備】
・もち米は洗い、分量の水に2時間浸水しておきます。
1.浸水したもち米に塩ひとつまみを入れて混ぜ、炊飯器で炊きます。その間に粒あんを40gずつに計量しておきます。
2.炊きあがったもち米を麺棒でついて半殺し(粒が残る程度)にし、手に水をつけながら10等分に分けて丸めておきます。
3.ラップに粒あんを広げて置き、2をのせて包みます。(もち米が完全に隠れなくても大丈夫です)
形を整えて器に盛り付けて完成!
●このレシピをお気に入り保存する
基本のおはぎ
アレンジおはぎでバラエティーに富んだ美味しさに!
きなこおはぎ
おはぎといえばきなこも捨てがたい! 中にあんこを入れて包んだ基本のきなこおはぎです。あんこの甘さを活かすため、きなこは甘さを抑えるとベストなバランスに!
●詳しいレシピはこちら
基本のきな粉おはぎ
青のりおはぎ
東日本ではあまりなじみのない青のりおはぎ。西日本の一部のエリアではポピュラーな一品です。磯の香りとあんこがとてもよく合います。
●詳しいレシピはこちら
青のりおはぎ。
小豆がコトコト炊ける音やそのときの優しい香りは、食べるときだけでなく作っている間も幸せな気持ちにさせてくれます。そんな自分で炊き上げたあんこを使って作るおはぎの美味しさは格別です。
「ぼたもち」のほかにも、夏には“夜船”、冬には“北窓”と呼ばれていたおはぎ。おはぎを作る工程は餅をつかないので音がしないことから「搗(つ)き知らず」。夜は船がいつ着いたのか分からないことから「着き知らず」となり夜船の名がついたそう。
冬の北の窓からは月が見えないことから「月知らず」、ということで北窓となったそうです。
情景が浮かびそうな風情のある素敵な呼び名ですね。ネーミングの秘密を知ればより一層おはぎが美味しく感じられそうです。
たくさん作っておふるまいしても喜ばれるおはぎ。みなさんもぜひおはぎ作りを楽しんでくださいね。
●こちらのコラムもチェックしてみてくださいね。
【レンジで作る和菓子】もっちもちでみんな大好き!柏餅を作ろう!
簡単おやつからちょっと本格派まで!おうちで手作り和菓子を楽しもう!