冬支度と、ジンジャーシロップ
たまに分かってくれる人がいたりするとすごくうれしくなる“においで季節を感じる”感覚。
私もそういう感覚の持ち主で、「もう冬のにおいがしてきたなぁ」とか、「これはもうすぐ雪が降りそうなにおいだ」とか、そんな感覚で季節の移ろいを感じたりしてしまいます。
そんな“においセンサー”で冬の訪れを感知する頃、ふと「そろそろジンジャーシロップでも仕込んでおこうかな」と思うのです。
気温の差が大きいこの時期は体調を崩しがち。そんなときでも、ジンジャーシロップをいつでもストックしておけばなんだか安心できます。私は熱烈なしょうが信者ではないけれど、ちょっとした風邪くらいなら手作りのジンジャーシロップを飲めば、薬に頼らずとも自分の治癒力でなんとかなる! と思ってしまいます。
本当にそんな効果があるかはさておき、ジンジャーシロップ作りは私にとって欠かせない冬支度の定番です。
ひねしょうがでパンチのある辛みを味わう
今回ご紹介するジンジャーシロップは、一緒にしょうが糖も作れちゃう一石二鳥なレシピ。いろいろ好みのスパイスを入れるのも良いですが、シンプルな風味だと使い勝手が良いのでおすすめです。
しょうがは新しょうがでも、スーパーなどで年中見かける貯蔵したタイプのひねしょうがでも大丈夫です。体を温めるショウガオールという成分は特にひねしょうがに多く含まれ、パンチのある辛みがあるので冬にぴったりな味わいに仕上がります。
では早速、ジンジャーシロップとしょうが糖の作り方をご紹介していきましょう。
自家製ジンジャーシロップの作り方
【材料(作りやすい分量)】
しょうが 150g(小袋2袋分くらい)
ざらめ(砂糖) 300g
水 300ml
レモン汁 大さじ1~(お好みで)
・使用する砂糖はなんでも大丈夫ですが、今回はコクのあるざらめを使っています。上白糖やきび砂糖などお好きなものを使ってください。
・すっきりとした風味にするために今回はレモン汁を加えています。
【下準備】
・作る前に保存容器を煮沸してから清潔な布巾の上で乾かしておきましょう。
※今回は500ml容量の容器を使用しています。
【作り方】
1.鍋にざらめまたは砂糖と水を入れます。
2.しょうがまたは新しょうがは、かたい節の部分や古い切り口を切り落として、繊維を断つ方向に2~3mmの厚さに薄切りします。(しょうがの皮の模様と同じ方向にスライスと覚えておくと良いです)
3.2を1の鍋に入れ、砂糖が溶けるまでは弱火で、溶けてからは中火にしてコトコト煮ます。
4.アクがでてきたら除き、木蓋やアルミホイルなどで落とし蓋をして弱火で20分程度煮ます。
5.仕上げにレモン汁を加えてさっと煮て仕上げます。
6.粗熱が取れたら保存瓶に移し、しょうがはまた鍋に戻します。
7.弱火で焦げないようにカラカラしてくるまで炒ります。焦げそうなときは火を止めながらじっくり炒って完成です。
8.ジンジャーシロップは完全に冷めたら密封し、冷蔵庫で1か月ほどのお日持ちです。しょうが糖も同じように清潔なタッパーなどに入れて1か月くらいで食べきります。
●レシピはこちら
身体ぽかぽか ジンジャーシロップと生姜糖
できあがったジンジャーシロップは紅茶やほうじ茶、ホットミルク、ホットワインに混ぜたりしても美味しいです。
味付けにも便利!鶏ときのこのジンジャーシロップで甘辛煮
ジンジャーシロップは飲むだけでなく煮物の味付けにも便利。いろいろなきのこを加えてこの時期らしい煮物はいかがでしょうか? ジンジャーシロップとお醤油を同量加えるだけで味が決まるので失敗知らずです。
●詳しいレシピはこちら
ジンジャーシロップで簡単煮物 鶏と色々きのこの甘辛煮。
寒いのは嫌だけど、手作りのジンジャーシロップがあるだけでちょっと気持ちが前向きになったり、自分の体を労わってあげられたり。手を動かして作ることは、そのまま自分の丁寧な暮らしにつながっていくような気がします。
冬支度にぜひジンジャーシロップを作ってみてくださいね。
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