「豚の角煮」とは?
豚の角煮は中国杭州の浙江料理の一つで、豚バラ肉をゆでて(または蒸して)から、醤油や砂糖をベースとした甘辛い濃いめの煮汁で煮込んで味を染み込ませた料理のことです。
長時間煮込むことによって、豚肉に含まれるたんぱく質(コラーゲン)が分解され、ゼラチン化することでやわらかくなり、また、同時に余分な脂を落とし、うま味だけを残すことができます。
角煮用の「豚バラ肉の選び方」は?
豚バラ肉はかたまりを使います。脂身が多すぎず、できるだけ赤身と脂身がバランスよく入っているものがおすすめです。ブロックの形が崩れていなく、厚みが均一なものが良いでしょう。
圧力鍋で簡単やわらか!基本の角煮レシピ
長時間煮込んで手間ひまかければ美味しくてやわらかい角煮ができることはわかってはいるものの、なかなかそんな時間の余裕がないですよね。
そんな時の強い味方は圧力鍋! 圧力鍋を使えば、短時間でとってもやわらかいホロホロな角煮を作ることができますよ。今回は豚バラ肉に大根も加えて煮込んだレシピをご紹介します。
材料(3.5Lの圧力鍋で作りやすい分量)
豚バラ肉(ブロック) 500g
大根 250~300g
卵 4個
Aしょうが(あればしょうがの皮) 15~20g
A長ねぎの青い部分 1本分
B醤油 大さじ3
B砂糖 大さじ2
Bはちみつ 大さじ2
サラダ油 適量
【おおまかな手順】
下準備は豚肉を室温に戻すことと野菜などを切ることだけ!
下準備:豚バラ肉を室温に戻しておく。野菜を切っておく。
↓
茹でる(+加圧):圧力鍋で豚バラ肉を茹でる。
↓
焼く:茹でた豚バラ肉と大根の表面を焼く。
↓
煮る(+加圧):焼いた豚バラ肉と大根に煮汁、調味料を加えて煮込む。
それでは詳しい作り方です。
作り方
【下準備】
・豚バラ肉は室温に戻し、しょうがの皮・長ねぎの青い部分を準備する。
・大根は皮を剥き、3cm厚の半月切りまたはいちょう切りにする。
・卵は半熟卵になるまで茹で、殻をむいておく。
【ポイント】大根は面倒でなければ面取りしておくと煮崩れしにくくきれいに仕上がります。
また、普段は捨ててしまうしょうがの皮や長ねぎの青い部分は、肉の臭みを軽減したり、料理に味わい深さをプラスしてくれるので、ぜひ捨てずに取っておいてくださいね。
1.茹でる ~第一回加圧~
圧力鍋に豚バラ肉(かたまりのまま)としょうがの皮、長ねぎの青い部分を入れ、豚肉がかぶるくらいの水(1000~1200ml)を入れる。圧力鍋の蓋をセットして、中火~強火にかけ、高圧までピンが上がったら、ピンの高さを維持するよう火を弱め、20分加圧する。
【ポイント】
肉は丸ごと調理した方が、脂とうま味が逃げ出しにくく、硬くなりにくいため、今回はブロックのまま茹でる方法をとっています。普通の鍋の場合、この茹でる工程で1時間以上かけますが、圧力鍋を使うことで1/3の時間に短縮することができます。
2.焼く
1が自然に冷めるのを待ち、ボウルとザルを重ねた上に圧力鍋の中身を全てあけ、煮汁とそれ以外に分ける。取り出した豚バラ肉は、この段階で4cm角に切り分け、煮汁は300ml計量しておく。
圧力鍋の内側を軽くふき取り、サラダ油を加えて弱火にかけ、豚バラ肉の表面を焼いていく。さらに大根を加え、油がまわるまで炒める。
【ポイント】肉の表面を焼くことで、残ったうま味を閉じ込め、香ばしくなり美味しさが増します。
3.煮る
煮汁300mlとBを加えて再び圧力鍋の蓋をセットする。中火~強火にかけ、高圧までピンが上がったら、ピンの高さを維持するよう火を弱め、8分加圧する。火を止めて自然放置してから蓋を取り、煮汁が2/3~半量になるまで煮詰める。半熟卵を加え、数時間置く。
【ポイント】圧力をかけた後、自然放置で冷める間に味が染み込んでいくため、急冷せずに蓋が開くのを待ちましょう。また、蓋が開いた後もすぐに煮詰めずしばらく放置するだけで、じわじわと味が染み込むため、急いでなければそのまま10~15分放置すると、ガス代の節約にもなりますよ。お好きな濃さになるまで煮詰めた後も同様、再び放置しておきましょう。2段階の放置で中までしっかりと味が染みわたり、絶品角煮のできあがりです♪
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圧力鍋で*豚の角煮(豚バラ大根味付き卵)
圧力鍋がなくても時短で仕上げられる方法はこちら!
圧力鍋がなくても、炭酸水と酢で時短&ほど良いやわらかさの角煮ができあがります。
まず、圧力鍋と違って火が通りにくいため、かたまり肉を最初に小さく切って焼いてから調理します。下茹での際に使うのは、水ではなく炭酸水。炭酸水には、お肉のたんぱく質を分解する性質があり、しかも早くやわらかくする効果があるため、煮込み時間を短縮できるんです。さらに調味料にお酢を使うことで、よりやわらかく仕上げます。
●詳しいレシピはこちら
炭酸水で時短*豚の角煮
大きめのカットでいただく角煮はなんともいえないごちそう感があり、幅広い世代に好まれるおかずです。時間も手間もかかって一見ハードルが高そうに感じるかもしれませんが、工夫次第で短時間で簡単にでき、ついでにガス代の節約にもつながります。ぜひチャレンジしてみてくださいね。
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