中身ふっくら、衣サクサクのあじフライを三枚おろしから作ります。 「魚をさばいたことがない」という人でも大丈夫。三枚おろしは「上身(うわみ)」「中骨(なかぼね)」「下身(したみ)」に分けること。腹骨の処理の仕方も含めて解説します。 三枚おろしの状態で買ってきてももちろんOKですが、自分でさばいて揚げたあじフライは格別なおいしさ! タルタルソースも作って、大満足の仕上がりです! お好みでキャベツを添えたり、レモンを絞ってどうぞ。
■包丁を入れる方向や、魚の向きは右利きの場合です。左利きの場合は逆になります。 ■あじフライは意外と早く揚がります。ふっくら仕上げるためにも揚げ過ぎないように気をつけてください。 ■日持ち… 三枚おろし…冷蔵保存で翌日まで(なるべく早めに)。冷凍保存で2週間ほど。 あじフライ…冷蔵保存で2日ほど。冷凍保存で1か月ほど。 タルタルソース…冷蔵保存で2日ほど。
▪おいしいアジの見分け方 ・黒目がしっかりと黒く、目が全体に澄んでいる ・小顔で身は張って大きい ・身が金属的な光沢のある
〜魚の水洗い〜 ボウルに、立て塩(3%の塩水のこと。水500ml:塩大さじ1弱)を用意する。 アジを立て塩の中にさっとくぐらせ、包丁もぬらす。 ※立て塩にくぐらせて身崩れを防ぎます。また、汚れが落ちやすくなります。立て塩はこの後も使うので、捨てずにおいておきます。 ※包丁も鱗や汚れが付いても取れやすいように濡らします。
頭を左側にして置き、尾の近くのかたい部分「ぜいご」を尾のつけ根から包丁を入れて、すき取るようにして落とす。 裏返して、裏面も同様に取り除く。 ※包丁は右から左に動かします。裏返しても同様です。 ※かたいぜいごがついたままだと鱗が取れにくく、包丁も傷めるので先に取り除きます。
尾から頭に向かって包丁の背で両面の鱗をこそげ落とす。 胸びれを立て、ややハの字に包丁を入れて頭を落とす。 ※鱗はあまりついていないこともあります。 ※胸びれは頭と一緒に落とします。
〜三枚おろし〜※ここから「腹→背→背→腹」の順で切り込みを入れます。 ▪上身の「腹」に切り込みを入れる 頭を右側にして置き、腹びれの上を、先程入れた切り込みから更に尾に向かい、中骨の上を引くようにして切り込みを入れる。 ※骨に身が多く残らないように、包丁が中骨にカリカリとあたっているのを感じながら、切り込みを入れます。 ※尾に近い部分は残して、切り込みを入れます。
▪上身の「背」に切り込みを入れる 同じ面の背を手前に置き、背びれの上に包丁を入れ、(5)と同じように切り込みを入れる。
背の切り込みから腹の切り込みに向かって包丁を貫通させたら、尾を左手で押さえながら、中骨に沿って頭側に包丁を動かして身を外す。
包丁を裏返して刃を右向きにし、今度は頭側を左手で押さえながら、尾に向かって包丁を動かして上身を外す。
▪下身の「背」に切り込みを入れる。 頭を右側にして置き、背びれの上を中骨の上を引くようにして切り込みを入れる。
▪下身の「腹」に切り込みを入れる。 同じ面の腹を手前に置き、腹びれの上に包丁を入れ、同様に切り込みを入れる。
腹の切り込みから背の切り込みに向かって包丁を貫通させたら、(7)〜(8)と同様にして下身を外す。
身に残った腹骨を削ぎ落とし、三枚おろしの完成。 塩・黒こしょうをふって10分ほど置き、ペーパーで水分を拭く。 ※中骨部分は使いません。 ※塩をふって少し置くと、身が締まります。ペーパーで拭き取ると生臭みも一緒に取れます。
(12)のアジに薄力粉→溶き卵→パン粉の順で衣をつける。
鍋にサラダ油を入れて170〜180℃に熱する。 ※油の量はたっぷりと。 少なくとも5cm深さは入れてください。 ※菜箸を鍋底から浮かして入れ、油に浸かったところで全体から出る泡の大きさでも大体の温度がわかります。 「微炭酸」くらいの泡で170℃、「炭酸」で180℃です。今回はその間ならOK。 ちなみに「強炭酸」は190℃、160℃は「微炭酸」が「箸先からだけ」出ている状態です。
お皿に盛り付けて、タルタルソースをかける。 お好みでキャベツなどの野菜を添えたり、レモンを絞っても。
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神田えり子
料理家
料理家。 お家で食べるものは、体に優しく、飽きない味に。 作る人も負担にならない。 シンプルで素材を活かした関西風のおばんざいをご紹介しています。 ~書籍~ レシピ掲載「ぜんぶおうちで作れる デパ地下・有名店の大人気マリネ」(辰巳出版) レシピ監修「LODGEスキレット100%活用マニュアル」(辰巳出版) 著書「カラダよろこぶオイルおにぎり」(辰巳出版) レシピ監修「LODGEコンボクッカー100%活用マニュアル」(辰巳出版) ~テレビ出演~ NEWS every、Sma STATION、J:COM食+