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    • 公開日2021/09/04
    • 更新日2021/09/04

    本当に美味しいスイートポテト|何度も作りたい定番レシピVol.221

    秋の味覚の代表格、さつまいも。その甘さや食感を活かしたスイーツとして人気なのが「スイートポテト」ですよね。ポイントを押さえれば、しっとりなめらかでお店で買ったようなスイートポテトがおうちでも楽しめます。スイートポテトの美味しさが格段にアップする方法を丁寧にご紹介しますので、ぜひ一度作ってみてくださいね! Nadiaで人気の料理研究家が自信を持っておすすめする定番レシピシリーズです。

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    本当に美味しいスイートポテト|何度も作りたい定番レシピVol.221

     

    さつまいもスイーツの定番「スイートポテト」

    ようやく暑さがやわらぎ、美味しい食材がたくさん楽しめる季節がやってきますね。秋の味覚、といえば何が思い浮かびますか? いも、栗、柿にぶどう、さんま…たくさんあって想像するだけでワクワクしますが、ある調査では「秋の味覚といえば」の第1位はさつまいもなんだそうです。

    さつまいもは甘さやホクホク感を活かしたスイーツが人気ですよね。さつまいもスイーツでおなじみの「スイートポテト」。秋のイベントおいも掘りの後のおやつとして作られたことがある方も多いのではないでしょうか。

    今回は、お店で買ったようなしっとりなめらかな本格スイートポテトを作るコツをたっぷりお伝えします!

     

    スイートポテトに向く品種ってあるの?

    さつまいもは大まかに分けると、ホクホク系、しっとり系、ねっとり系の食感の特徴で分けられます。

    スイートポテトにはホクホク系といわれる紅あずまや鳴門金時、しっとり系といわれるシルクスイートなどの品種が向いています。

    また、さつまいもは採れたてすぐよりも冷暗所で1か月ほど熟成させてから食べた方が美味しいといわれていますので、おいも掘りなどで品種のわからないさつまいもを使う場合も、熟成させてからスイートポテトにしてみましょう。

     

    スイートポテトの美味しさが格段にアップする方法

    それは、まず「焼きいもにする」ことです! スイートポテトを作るために1時間もかけてわざわざ焼きいもにするなんて、作る気なくしてしまいそうなことを言ってごめんなさい…。

    でも、さつまいもはじっくり加熱することで甘さがアップし、香りも良くなるので、さつまいも本来の風味を活かしたスイートポテトを作ることができるんです。

    余計な水分が加わらないので水っぽくなることもなく、さつまいも自体が持つ水分は保つので食感にも差が出ます。手間といってもオーブンにほったらかしで済むので、時間が許せばぜひ、まずは焼きいもにするところから始めてみてください。

     

    「分量通りではない」これこそが最大のポイント

    これからご紹介するレシピは分量に幅があります。
    これでは正解がわからなくて心配だと思いますが、さつまいもは品種や季節によって、また個体差も大きいので、同じレシピで同じように作っても美味しくできるときとできないときがある、ということにつながります。

    実際のさつまいもの甘みや水分量などに合わせてその都度調節するのが一番美味しい作り方です。どれくらいのかたさにすればいいのかレシピ内で目安をお伝えしますので、安心してチャレンジしてください。

     

    基本のスイートポテトの作り方

     

    【材料(6個分)】

    さつまいも(加熱後、皮を取って) 250g(焼く前の重さは400g前後)
    砂糖 30~50g
    生クリーム 大さじ2~7
    バター(食塩不使用) 10~20g
    卵黄 1/2個分

    <照り出し用>
    卵黄 1/2個分
    牛乳 小さじ1/8

     

    【作り方】

    1.さつまいもの皮を洗ってアルミホイルで包み、180℃のオーブンで1時間ほど焼く。

    【ポイント】
    焼く前のさつまいもの分量は400g程度あれば、皮や繊維を取り除いても250g残ります。トースターでも焼くことができますよ。
    時間がないときは洗ったさつまいもをラップで包み、電子レンジ600Wで4~5分加熱してやわらかくします。

    2.熱いうちに皮を取り、裏ごしする。

    【ポイント】
    冷めてしまうと裏ごし作業が大変になるので、できるだけ熱いうちに手早く裏ごしします。裏ごしの作業が大変なイメージがあると思いますが加熱後すぐならやわらかいので、簡単に裏ごしできますよ。
    裏ごししなければスイートポテトを作れないというわけではありませんが、なめらかな食感にこだわりたければぜひ行ってください。

    3.熱いうちに砂糖を加え、続いて生クリームも少しずつ加えてよく練る。

    【ポイント】
    砂糖が溶けるように、できるだけ裏ごししたいもが熱いうちに砂糖を加えてほしいのですが、もし冷めてしまっていて砂糖が溶けなくてもこのあと再加熱するのでそのまま進めて大丈夫です。

    裏ごししたいもを少し味見してみて、砂糖の量を調節します。あとで調節もできるので、ここでは少なめに加えておくといいと思います。さらに生クリームを加えて全体によくなじむように練ります。写真のように、手で触るとべたべたくっつくくらいのやわらかさになるまで加えましょう。

    4.電子レンジで水分を飛ばす。600Wでラップをせず4~5分が目安。

    【ポイント】
    ここで再加熱して余分な水分を飛ばし成形しやすくするだけでなく、濃厚な味わいを目指します。色も濃く鮮やかになります。

    5.レンジ加熱後よく混ぜて均一にしてからバターと卵黄を加え、さらに練ってなめらかにする。

    【ポイント】
    加熱後熱いうちにバターを加えて溶かし、よく練ってなめらかにすることが大切です。バターの量は、さつまいも自体の味わいがあっさりしたものなら多めに加えてコクを出し、風味の濃いものなら控えめに加え芋本来の味わいを活かします。さらに卵黄を加えた後もムラのないようによく混ぜ合わせます。

    ここでいったん味見をして、甘さが足りないと感じたら砂糖を足してよく混ぜて調節してください。砂糖を加えるとべたべたして生地が緩むので、手でまとめられないようならレンジで再加熱(600Wで2~3分)して水分を飛ばします。
    ここでのかたさは写真のように手につくかつかないかのやわらかさを持ちつつも、成形できる程度に水分が飛んだ状態を目指します。

    もうこの時点ですでに美味しい味になっているはず!

    6.手でまとめられるかたさになったらオーブン天板の上に丸めてのせ、形を整える。表面に照り出し用の卵と牛乳を混ぜたものを塗って、200℃のオーブンで15分焼く。

    【ポイント】
    成形するとヒビが入るくらいのかたさだと、ややパサついた仕上がりになってしまうため、生クリームを少し足してよく練り直し、しっとりした生地にしてから成形するといいです。
    焼かなくても食べられる生地なので、ここでは美味しそうな焼き目や香ばしい香りをつける目的で焼きます。トースターで焼き目をつけても大丈夫です。

    ●このレシピをお気に入り保存する
    しっとりなめらか♪本格スイートポテト

     

    スイートポテトに向いていないさつまいもは、「さつまいもプリン」に!

    さつまいも自体がねっとりしているもの(紅はるかなどの品種)はレンジ加熱しても水分が飛びにくく、スイートポテトには向いていません。焼きいもにしてみた時点でほっくり感がなくベタベタしているものは、さつまいもプリンにするのがおすすめですよ! 材料もスイートポテトに使うものとほとんど変わりません。

    ●詳しいレシピはこちら
    ほくほくクリーミー♪さつまいもプリン


    秋の味覚の代表格さつまいもは素材の甘さや食感を活かしたスイーツの材料としても人気ですよね。ポイントを押さえれば、しっとりなめらかでお店で買ったようなスイートポテトが楽しめます。自分史上最高のスイートポテトを目指して作ってみてください!


    これまでにご紹介した【何度も作りたい定番レシピ】はこちら



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    六車樹里(むぐるまじゅり) ひらかた独歩ふぁーむ、広報(SNS周りや旬のレシピ担当) 大阪府出身、在住 2歳年上の主人と、男子3人の5人家族 看護師を経て、お菓子、パンのレシピやコラム作成を数年したころ自己免疫の肝臓疾患を発症するとともに精神的にも底の状態が1年以上続き家からほとんど出られない状態に。 大好きだったお菓子やパンを作ることも苦痛になりレシピサイトはおろかパソコンを開くことすらつらく、人と会うことも外出も避ける日々・・・ そんな中、市の広報に掲載された地域活性化を目指して奮闘する農家の記事を読み、農業を通じた地域活性化の取り組みに興味が沸き、農業への関心が高まりつつあった矢先、偶然先の農家さんの食育に関する講演のチラシを手にすることに。 気にはなったものの当時は精神的に外出が難しい状態で、何とか配信期限ぎりぎりに、講演を記録した動画を見ることができる。 その中で話されていた「自分が農業を続けることで、その風景を守っていきたい」という想いに感銘を受ける。 さらにその方の作る野菜の持つ力強さや味わいの濃さ、甘み、食感すべて、人生で一番と言い切れるほどの美味しさにただただ感動。 すぐにこの農家さんに連絡を取り、翌月からその農家さんの元で働くことに。 畑で働くようになって、みるみるメンタルが改善。自分でも驚くほどに毎日が楽しく生き生きと過ごせるように。 あれほど苦痛だったお菓子を作ること、レシピを作ることも仕事として再開、野菜そのものの持つ旨味や食感を生かしたレシピを考案し消費者の方に向けて発信中。 遠くから運ばれてくる有名どころの野菜より、鮮度が大切な野菜の地産地消のメリットは大きいことを日々実感するとともに、地域で採れたばかりの野菜の魅力を知ってもらいたいと奮闘中です。

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