世界中の食卓に欠かせない「しょうが」の魅力
しょうがは、ショウガ科の植物の根茎部分。独特の強い風味で肉や魚の臭みを抑えたり、夏には爽やかな香りで食欲をそそり、冬には体を芯から温めてくれる、まさに一年中活躍する万能食材です。
このしょうが、日本をはじめ中国やインドなどアジア諸国、さらには欧米でも広く親しまれているスパイス。
その歴史は非常に古く、中国では紀元前650年、インドでは紀元前500年にはすでに使われていた記録があるそうです。ヨーロッパには1世紀ごろ、日本には2〜3世紀ごろに伝わったとされています。
日本では刻んだりすりおろしたりして、薬味や臭み消しとして使うのが一般的。一方で、乾燥させてパウダー状にした「ドライ」を使う国も多く、しょうがの使い方はほかのスパイスと比べても非常にバリエーション豊かです。
中華料理や韓国料理での使用はもちろん、インド料理でもしょうがは欠かせない存在。しょうがとにんにくのすりおろしはインド料理の基本で、炒めて味やうま味のベースにします。省略してGG(ジージー/ガーリック&ジンジャー)といい、GGペーストは市販品もあるくらい必須の調味料なんです。ドライもパウダースパイスとしてカレーなどに使用します。
薬味だけじゃない!しょうがの奥深い世界
ヨーロッパでは、生のしょうがよりも乾燥させたパウダー状のドライが主流です。たとえば、クリスマスの時期に登場する「ジンジャーブレッドマン」。あのかわいい人形型のクッキーには、その名の通りジンジャーが使われており、パウダー状のドライジンジャーが活躍しています。
ほかにも、クリスマスにはしょうがを効かせたクッキーやケーキが、ヨーロッパ中で作られます。しょうががドライで使われている背景には、寒冷な気候でしょうがの栽培が難しかったことがあり、アジアから乾燥させて輸入していたため、かつてはとても高価なスパイスだったそうです。
特別な日にだけ使われていたことからも、大切な日を祝う象徴的なスパイスだったことがうかがえます。寒さが厳しい冬のヨーロッパでは、しょうがを使ったスイーツが、体を内側から温めてくれる存在でもあったのかもしれませんね。
すりおろせば薬味として、加熱すればうま味のベースとして、そしてスイーツにもぴったりなスパイス。しょうがは、実はとても奥が深く、幅広いシーンで活躍してくれる存在です。日々の料理に合わせて、ぜひ自分に合ったしょうがの使い方を見つけてみてくださいね。
料理に合わせて選ぶ!しょうがのタイプ別使い分けガイド
しょうがには生、チューブ入り、パウダー(ドライ)など、いくつか種類がありますね。それぞれの違いについて説明します。
生しょうが
フレッシュで爽やかな香りと、しっかりとした辛みが特徴。薬味として使うなら、やはり生が一番です。皮のまわりに特に良い香りがあるため、風味をしっかり効かせたいときは皮付きのまま使うのがおすすめ。上品に仕上げたいときは、皮をむいて使いましょう。
ちなみに、しょうがの皮にも臭み消しの効果があるので、捨てずに冷凍保存しておくのも◎。鶏や豚をゆでるときに一緒に入れると、すっきりとした風味に仕上がります。
チューブしょうが(ペースト状)
生に比べると風味は少し控えめですが、なんといっても手軽さが魅力。私自身も、炒めものや煮込みなどの加熱調理のときに、よく使っています。
インドのGGペーストも、日本のチューブしょうがにそっくり。スパイスカレーを作るときにも重宝しています。
パウダーしょうが(ドライ)
やわらかな香りに、ピリッとしたスパイシーさが加わった風味が特徴。保存がきき、水分が少ないので料理にサッと混ぜ込みやすいのもポイント。カレーはもちろん、ジンジャークッキーなどお菓子づくりにも向いています。
それぞれの特徴を知って、料理に合わせて使い分けてくださいね。
しょうがを使ったとっておきのレシピ
簡単で濃厚!本格スパイシーチキンカレー
https://oceans-nadia.com/user/14317/recipe/443963
カレーにしょうがを加えると香りが豊かになり、味が引き締まります。さらにしょうがとにんにくを一緒に炒めることでより香りがたち、食欲をそそります。インド風スパイスカレーと聞くとスパイスをいくつも使って複雑に作るイメージがあるかもしれませんが、このカレーは、クミンとターメリック、基本のふたつのスパイスでも十分美味しく仕上がりますよ。
●詳しいレシピはこちら
スパイスは2つでOK!本格スパイシーチキンカレー
さっぱり美味しい!手羽元の黒酢しょうが煮
https://oceans-nadia.com/user/14317/recipe/484656
ムシムシした時期にぴったり! しょうがの爽やかさとお酢の酸味を効かせたさっぱりと食べられる煮込み料理です。お酢は黒酢を使うことでまろやかに。独特のコクが醤油との相性も良く、短時間でうま味ある味に仕上がります。鶏もも肉や手羽先で作ってもOK。
●詳しいレシピはこちら
さっぱり味のうま煮『手羽元の黒酢しょうが煮』
レンジでしっとり!うま味たっぷりバンバンジー
https://oceans-nadia.com/user/14317/recipe/502514
お肉の臭み消しにしょうがを使い、仕上げにもしょうがを使う、しょうがのダブル使いで、暑い時期にぴったりな爽やかバンバンジーの完成。アツアツのうちにすぐに取り出すとパサパサになるので、粗熱をとってからほぐして蒸し汁をお肉に吸わせるのが、しっとり仕上げるポイントです。
●詳しいレシピはこちら
レンジでしっとり蒸し鶏で「バンバンジー」
スパイスはしょうがだけでOK!ジンジャーチャイ
https://oceans-nadia.com/user/14317/recipe/502513
カルダモン、シナモン、クローブなどさまざまなスパイスを使う“マサラチャイ”は少しハードルが高いと感じますよね。そこでおうちで作るならしょうがを使うのがおすすめ! すっきりしたスパイシーさが美味しいですよ。
●詳しいレシピはこちら
スパイスはしょうがだけでOK「ジンジャーチャイ」
幅広い料理に活躍するしょうがですが、ご存じの通りいろいろ健康に良い効果があるといわれてますね。
実は生と加熱(乾燥)したものでは、成分や効果が異なります。
生のしょうがには「ジンゲロール」という成分が多く、鎮痛、解熱、消炎、発汗などの効果があるとされています。これが加熱して水分が飛ぶと「ショウガオール」に変化し、効果にも違いが出てきます。
「ジンゲロール」は発汗効果によって体温を下げようとする効果があるとされ、「ショウガオール」は代謝を良くし体を芯から温める効果が高くなるそうなのです。
つまりしょうがは夏は体温を下げるために生で使い、冬は体を温めるために加熱したりドライを使うと効果的、ということがわかりますね。
このような使い方による効果の違いがあるからこそ、幅広い調理に使われるのかもしれませんね。
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