タンドリーチキンってどんな料理?
日本でも親しまれているタンドリーチキンは、もともとは王朝料理で、本場インドでも最も人気のある料理のひとつ。ヨーグルトや数種類のスパイスでマリネ・味付けした鶏肉を串にさして焼いたものです。タンドールという窯(よくインド料理レストランでナンを側面に張り付けて焼いているのを目にしますよね、あの窯です)で、高温で10分程度と短時間で焼き上げます。余分な脂が落ち、外はパリッと中はジューシーで、スパイシーな味わいです。
ちなみにここ数年人気が高まっているバターチキンカレーは、このタンドリーチキンから派生した料理なんですよ。
鶏肉の部位は?皮は?スパイスは何を使うの?
インドでは、丸ごとの鶏を切り分けて調理するため、むね肉、もも肉を問わず食べられています。主に骨付きのまま使用したものをタンドリーチキン、骨なしのものをチキンティッカと呼んでいます。また、皮は取り除いて調理するのが一般的です。
またタンドリーチキンには、ガラムマサラ、カルダモン、チリパウダー、にんにく、しょうが、クミンなど、多くのスパイスが使われています。
それらのスパイスをすべて調合するのは困難なので、日本のご家庭で作る場合はカレー粉が大活躍! カレー粉は数種類のスパイスがブレンドされてできた万能スパイスですので、ぜひ活用してみてください♪
フライパンでもジューシー!なタンドリーチキンの作り方
フライパンで簡単にできるタンドリーチキンの作り方をご紹介。マリネを2段階に分けて行う方法やマリネ時間、焼き方など、詳しく解説します。
【材料(2人分)】
鶏もも肉 300〜350g(皮なし)
A塩 小さじ1/2
Aすりおろしにんにく・しょうが、レモン果汁 各小さじ1
Bヨーグルト(無糖) 60g(約大さじ4)
Bケチャップ、オイスターソース、カレー粉 各大さじ1
B砂糖 小さじ2
Bチリパウダー、パプリカパウダー お好みで
サラダ油 大さじ1/2
【作り方】
【鶏肉を切り分けて2段階に分けてマリネする】
1.鶏もも肉は大きめのひと口大に切り、ポリ袋に入れてAを加え、袋の外側からよく揉み込み、15分ほど置く。
【ポイント】
鶏肉はあまり小さく刻まず、「大きめの唐揚げ」程度の大きさがおすすめです。
2.1のポリ袋にBを加え、軽く袋の外側から揉み込み、漬けだれが均一になるようにする。空気をできるだけ抜いて袋の口をとじ、さらに上からムラがなくなるまで揉み、その状態で冷蔵庫で1日(〜約2日)寝かせる。
【ポイント】
マリネはAとBの2段階にすることで、しっかり下味が入り、ぼやけた味になるのを防ぎます。
マリネした鶏肉は、数時間後に食べることもできますが、長時間置くことで味に深みが出て、よりしっとりジューシーになりますので、ぜひ長めに冷蔵庫で寝かせてください。(冷凍保存も可能ですが、少し水っぽくなることも。冷凍した場合は冷蔵庫でゆっくり自然解凍してください。)
【マリネした鶏肉を焼く】
3.2のポリ袋の中身をできるだけ残らないように、バットに取り出す。フライパンにサラダ油を入れ(まだ火はつけない)、キッチンペーパーなどを使って、底全体にサラダ油が行き渡るように伸ばし、漬けだれを軽く落とした鶏肉を並べる。
【ポイント】
たれがたくさんついたまま焼くと焦げの原因になりますので、適度に取ってフライパンに並べてください。また、コールドスタートにする(鶏肉を並べてから火をつける)ことで、焦らずゆっくり並べられます♪
4.少しずらして蓋をし、やや弱めの中火にかけて3〜4分焼く。
一度蓋を取り、そのまま底面に焼き色がつくまで1〜2分焼いたら上下を返し、再び蓋をして3分ほど焼き、火を止めて器に盛りつける。
【ポイント】
上下に返す以外はほとんどフライパンの中は触らず焼き目をつけると、香ばしい美味しさが加わります。
5.3でバットに残った漬けだれを4のフライパンに入れて火にかける。スパチュラなどで混ぜながら弱火で火を通し、グツグツして色が濃く変わったら火を止めて、上にかける。
【ポイント】
マリネ液の残りを煮詰めてソースとしてかけられるのは、フライパンだからこその技! たっぷりソースに絡めてお召し上がりいただけます♪
各項目のポイントをおさえて作れば、何度もリピートしたくなるメニューになること間違いなしです♪ ぜひチャレンジしてみてくださいね。
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手軽な調味料で*本格タンドリーチキン
タンドリーチキンの食べ方とアレンジ方法
本場では、タンドリーチキンは前菜またはメインディッシュとして、付け合わせにスライスした玉ねぎとレモンやライム、パクチーを添えてサーブされます。また、ナンやターメリックライスとともに提供されることもあります。
アレンジとして、トルティーヤに野菜と一緒に巻いて食べたり、パンにはさんで食べるのもおすすめです。
鶏ささみを使ったタンドリーチキンもおすすめ!
基本のタンドリーチキンでは鶏もも肉を使用しましたが、ささみや鶏むね肉でもしっとりやわらかく作ることができます。淡白なささみがとってもジューシーになりますよ。こちらも漬け込み時間が短いと味の染み込みが甘いため、丸一日漬け込んでくださいね。
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ささ身でタンドリーチキン
いかがでしたか? スパイスを全種類揃えなくても、カレー粉を使うことで簡単にでき、フライパンでもジューシーで香ばしく作ることができます。今回の最大のポイント、マリネの時間を十分に確保して、気軽にエスニック料理を献立に取り入れてご家庭で楽しんでくださいね。
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