ライフスタイルの多様化によって、最近ではおせち料理を手作りする家庭も少なくなりました。ですが、おせち料理のひとつひとつには、新しい年を家族が健康で幸せに暮らせるようにという願いが込められており、日本の伝統的な食文化として大切にしていきたいと思っています。
とはいえ、作り方が面倒だったり、作っても子どもが食べてくれなかったりして、おせち作りを敬遠している方も多いかもしれません。そこで今回は、数あるおせち料理の中でも作りやすく、子どもでも食べやすいおせち3種をご紹介します。重箱に詰めなくても、お盆やワンプレートに盛り付けるだけでもぐっとお正月らしい雰囲気に仕上がります。手軽におせち料理を楽しんでもらえたらと思います。
柚子が香る!基本の紅白なます
【材料】
大根
にんじん
柚子の皮
塩
砂糖
米酢
【ポイント】
柚子の香りを活かすために、仕上げに柚子の皮を加えます。冷蔵庫で少し味をなじませると一層美味しくなります。
大根やにんじんのシャキシャキっとした歯触りが心地よく、さっぱりとしているので、味付けの濃いものが多いおせち料理の中で、個人的にとても好きな一品です。紅白なますはおめでたい紅白の水引を大根とにんじんで表現しており、平和に暮らせるようにとの願いが込められています。
●詳しいレシピはこちら
柚子風味の紅白なます
常備菜にも!基本の田作り
【材料】
ゴマメ
砂糖
みりん
醤油
水
白ごま
【ポイント】
・ゴマメは油をひかずにフライパンでカリッとするまで乾煎りします。こうすることで臭みが取れます。
・調味料と絡め合わせたら、クッキングシートの上に広げて冷まします。こうするとくっつきにくくなります。
昔はイワシを田畑の肥料としてまいていたことから、田作りには五穀豊穣の願いが込められています。カルシウムも豊富なので、子どもにも食べてほしいおせち料理のひとつです。
●詳しいレシピはこちら
我が家のおせち・田作り
優しい甘さで子どもも喜ぶ!基本の栗きんとん
【材料】
さつまいも
栗の甘露煮
みりん
砂糖
ターメリック(もしくはクチナシ)
【ポイント】
我が家ではさつまいもを使った芋餡ベースの栗きんとんを作ります。
さつまいもを茹でる際に、少量のターメリックを加えて色付けしています。本来であればクチナシを使いますが、手頃なターメリックで代用しています。ほんの少量しか使わないため、味に影響はほとんどありません。さつまいも本来の色を活かすのであれば、着色する必要はありません。
・少し手間ですが、一度裏ごしてから調味料を加えると、とても滑らかに仕上がります。
見た目の通り、つややかな黄金色の栗きんとんには金運上昇の願いが込められています。手作りすると優しい甘さに調整できます。
●詳しいレシピはこちら
優しい甘さ!芋あん栗きんとん
このように、3種類だけでも、小皿に盛り付けて梅型のお盆にのせるとお正月らしい雰囲気に仕上がります。
いかがでしたか? 作りやすくて食べやすいおせち料理3種をご紹介しました。
これらは実際に我が家でも毎年手作りしているものです。全てを手作りするのは大変ですが、自分で手作りすると美味しさも格別ですし、日本の伝統文化を感じる良い機会になると思います。私も、子どもにおせち料理に込められた大切な意味を伝えていけたらと思っています。
おせち料理を家族そろって食べて、新しい年が健康で幸せな一年になりますように。
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