筑前煮は、筑前地方(現在の福岡県西北部)の郷土料理で、鶏肉をにんじんやれんこん、たけのこなどと一緒に炒めて甘辛く煮た料理のことです。郷土料理と言えども、今では広く普及して、家庭料理の定番としてもおなじみです。いろいろな野菜が使われていて食べ応えもありますし、作り置きもできるので一度にたくさん作っておくと便利ですね。
今回は、そんな筑前煮の作り方を詳しくご紹介するとともに、筑前煮のリメイクレシピやおすすめの献立なども併せてご紹介します。鶏肉と野菜のうま味がぎゅっと詰まった筑前煮をぜひこの機会にお試しくださいね。
どこか懐かしい味♪基本の筑前煮の作り方
【材料(4人分)】
鶏もも肉 300g
干ししいたけ 3~4枚
にんじん 小1本
れんこん 約100g
里いも 3~4個
たけのこ(水煮) 約150g
絹さや 5~6本
こんにゃく 約130g
Aみりん 大さじ3
A酒 大さじ2
しょうゆ 大さじ4
サラダ油 少々
【作り方】
【下準備】
・干ししいたけは水に漬けてやわらかく戻し、食べやすい大きさに切る。
※この際の戻し汁は使うので捨てないでください。
・絹さやは筋を取り除いて熱湯でさっと茹で、半分に切る。
1.にんじん、れんこんは皮をむいて一口大の乱切りにする。里いもは皮をむいて一口大に切る。たけのこは食べやすい大きさに切る。
2.鶏もも肉は余分な脂身を除いて一口大に、こんにゃくはスプーンで一口大に切る。
3.鍋にサラダ油をひいて中火で熱し、鶏もも肉を皮目から焼く。
4.鶏肉の色が変わったら、絹さや以外の野菜類をすべて加えて炒め合わせる。
5.全体に油が回ったら、こんにゃくを加えてさらに炒め、干ししいたけの戻し汁と水を合わせて300ml注ぐ。煮立ったらAを加える。アクを取り除き、蓋をして弱火で10分ほど煮る。
6.しょうゆを加えてさらに6~8分煮る。器に盛り付けて絹さやを散らす。作りたてよりも、少し冷ましてからの方が味がなじんで美味しいです。
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基本の筑前煮
今回は、干ししいたけの戻し汁と水を使い、素材の味を活かした優しい味わいに仕上げました。根菜をたくさん使うことでうま味が出るため、干ししいたけがない場合は水のみで煮込んでもOKです。
筑前煮というと、おせち料理をイメージする方も多いかと思います。おせちに詰める際は、日持ちを考慮して、和風出汁をしっかりと効かせた濃いめの味に仕上げます。しっかりめの味が好みの方は和風出汁を使ってください。(参考:「我が家のおせち・根菜たっぷり筑前煮」)
具材もお好みでアレンジしていただければと思います。
筑前煮が余ったときに!おすすめリメイクレシピ
筑前煮は一度にたくさん作っておくと便利ですが、食べ飽きてしまうこともありますよね。そこで、おすすめのリメイクレシピをご紹介します。
いろんな食感が楽しい!大葉香る焼き春巻き
【材料】
筑前煮の残り
春巻きの皮
大葉
ピザ用チーズ
片栗粉
サラダ油
筑前煮の残りを細かく刻んで、ピザ用チーズと合わせ、大葉と一緒に春巻きの皮で包んで焼いた一品。筑前煮自体には火が通っているので、揚げずに少量の油で焼きました。一口かじると大葉の爽やかな香りがふんわりと広がります。筑前煮はたけのこやれんこんなど、食感が楽しめるものを多めに入れるのがおすすめです。
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筑前煮に合わせる副菜は?
筑前煮がメインの日の献立は、味付けが異なるものでバランスよく食べたいですね。筑前煮自体が具だくさんで食べ応えがあるので、簡単な副菜があるだけでも十分かと思います。
菜の花とにんじんの春色ナムル
旬の菜の花を使ったナムルはいかがでしょうか? 菜の花特有のほろ苦さが楽しめ、ごま油の風味としらすの塩気が食欲をそそります。
●詳しいレシピはこちら
菜の花とニンジンの春色ナムル
新玉ねぎとかつおの中華サラダ
もう少しボリュームが欲しいという場合は、これから旬を迎える初がつおや新玉ねぎを使った中華風サラダがおすすめ。さっぱりとしつつも中華風のドレッシングがアクセントになって飽きずに食べられますよ。お肉もお魚もバランスよく摂ることができます。
●詳しいレシピはこちら
新玉ねぎとカツオの中華サラダ
いかがでしたか? 基本の筑前煮の詳しい作り方とリメイクレシピ、おすすめの献立をご紹介しました。ひとくち食べるとほっと和むような味わいが魅力の筑前煮。私自身、これからもずっと作り続けていきたい料理でもあります。具材はレシピ通りでなくても構いませんので、ぜひ一度お好みの食材でチャレンジしてみてくださいね。
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