アイルランドのハロウィーンには欠かせないスパイスケーキ。この国では珍しくイーストを使うケーキですが、家庭ではベーキングパウダーと紅茶で戻したドライフルーツを使って手軽に作る、こちらのティーブラックの方がより親しまれています。かみしめるほどにおいしい素朴な生地と、ドライフルーツの甘み、スパイスと紅茶のほのかな香りで飽きのこないおいしさ。バターを塗って、お茶や軽食にいただいてもおいしいですよ♪
◆日本でも作りやすいよう、材料・レシピを調整してあります。 ◆レーズンを紅茶にひたす時に、少量ウィスキーを混ぜ入れると大人味に。 ◆アイルランドではハロウィーンの日、このケーキの中にコインや指輪などを入れて運勢を占うというゲームをします。占い用に中に何か入れる時は、プラスチック製だと熱で溶けてしまうので注意。また、クッキングシートなどで包んでしのばせるようにします。
ボウルにレーズンと砂糖を入れ、濃いめに淹れた紅茶を注いで混ぜる。 そのまま粗熱が取れるまで20分ほど置く。
オーブンは180度に予熱する。 パウンドケーキ型にクッキングシートをセットする。 粉類はふるっておく。
1 に、よく溶きほぐした卵を入れて混ぜる。
薄力粉、強力粉、ベーキングパウダー、A シナモン(パウダー)小さじ1/2、ナツメグ(パウダー)小さじ1/4、オールスパイス(パウダー)小さじ1/4、塩小さじ1/4を加え、ムラがなくなるまでさっくりと混ぜる。
4 を型に注ぎ入れ、180度のオーブンで約40分焼く。 15分ほどたって生地の表面が乾いたところで、 真ん中あたりにナイフで縦に切れ目を入れておくと綺麗に仕上がります。
焼き上がったら型から外し、熱いうちにはちみつを塗る。 粗熱が取れるまで冷まし、薄く切る。 お好みでバターを塗っていただいてもおいしいです。
★このお料理については、こちらのコラムでもご紹介させて頂いています。 連載コラム「ヨーロッパ 食の風景」 第14回:不思議に満ちるハロウィーン・ナイト! ハロウィーンの日にすること、食べ物のおはなし。 https://oceans-nadia.com/user/26/column/145
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庭乃桃
料理・食文化研究家 / 女子栄養大学 食生活指導士。 大学院でヨーロッパの歴史・文化を専攻し、現地へ留学。結婚をはさんで数年を過ごすなか、生活のベースとしての「食」の大切さを改めて感じて食の道へ。その土地ごとの暮らし・風土からうまれる料理や食のありかたを学ぶ。 現在は、料理家として企業向けレシピの開発やスタイリング・撮影を手がけるほか、食に関する書籍・コラムの執筆や翻訳、講演など多方面で活動中。 2020年、欧州連合(EU)の食品・飲料プロモーション「パーフェクトマッチ・キャンペーン」で、EU食材×日本食材のマッチングによる季節のオリジナルレシピを開発・監修。広尾のヨーロッパハウス(駐日欧州連合代表部)、国内最大の”食”の見本市・ファベックス関西ほか会場で、同キャンペーンの基調講演をおこなった。