大根は部位ごとによって辛味が違うんです!
冬になるとグッと甘みが増して、ますます美味しくなる「大根」。スーパーの店頭にも立派な大根が並びますよね。そんな大根ですが、食べる場所によって辛味が異なるのをご存じでしょうか? 今回は、上部・中央部・下部、それぞれの部位の特徴とその特徴を活かしたレシピをご紹介。大根を丸ごと1本、美味しく使い切りましょう♪
上部(葉っぱに近い部分)
葉っぱに近い「上部」は、大根の中でもっとも水分が多い部分。みずみずしく、シャキシャキ食感が特徴です。甘さもあるので、サラダや大根スティックなど、そのまま「生野菜」として楽しみたい場合に向いています。甘めの大根おろしが好きな方は、上部をすりおろして水気を切って使うのがおすすめです。
中央部(真ん中)
「中央部」といわれる真ん中の部分は、甘さと辛さのバランスがよく、やわらかい食感が楽しめます。真ん中の部分は太さも均一なので、輪切り大根の調理では形を揃えやすく、使い勝手も抜群。煮物やおでんなど、まさに大根が主役の料理にぴったりです。見た目もきれいに仕上がりますよ。
下部(尖った根っこ部分)
そして、尖った根っこの部分を「下部」といいます。水分が少なく「イソチオシアネート」という辛味成分が最も多いのが特徴。ピリリと辛い大根おろしが好きな方は、「下部」を使うのがおすすめです。水分が少ないので、炒め物や漬物などにも使いやすい部分ですよ。
大根の大きさや風味はさまざま!
大根は、収穫する季節や地域などによって大きさに差がでやすい野菜です。大きいものは1500g以上あり、小さめのものは800gと、2倍弱程度の違いがあります。秋冬の大根のLサイズは900~1200g(夏は700〜900g)とされているので、レシピで大根の分量に迷ったときは「1本900g前後」と覚えておくと便利ですよ。
好みの大根の見分け方は?
実は、「甘みのある」または「辛味のある」大根を見分ける方法があるんです。写真上にある大きい方の大根(1500g)はまっすぐですが、小さい方の大根(800g)は先端が尖って、ねじれていますよね。
この2つでは先端がねじれている大根の方が「辛味が強い」大根です。というのも、大根は土の中で下の方に成長していきますが、やわらかい土で育つ大根と比べて土がかたいと成長時にストレスがかかり辛味成分が増えやすくなるそうです。これを覚えておくと、好みの大根を選びやすくなるはずですよ。
おすすめの「大根の保存方法」は3つ
大根を保存するときのおすすめの保存方法は、「冷蔵保存する」「冷凍保存する」「干して乾燥させる」の3つ。
1.冷蔵保存する
1つ目は、冷蔵保存する方法。大根は切ることで水分が蒸発し、乾燥しやすいという特徴があります。みずみずしい食感を保つには、乾いた清潔なキッチンペーパで包み、さらにポリ袋かラップで包んで、野菜室で立てて保存するようにしましょう。保存する部位を記載して印を付けておくと、料理に使うときにすぐ分かるので便利ですよ。
2.冷凍保存する
2つ目は、冷凍保存する方法。皮をむいて食べやすい大きさに切って、冷凍するだけです。煮物などに使うときは、解凍しなくてOK。生食用のサラダには不向きですが、冷凍することで繊維質が壊れてやわらかくなるので、炒め物や煮物などの加熱調理で使うと短時間でやわらかくなり味が染み込みます。用途に応じて切り方を変えておくと使いやすいですよ。
3.干して乾燥させる
3つ目は、乾燥した冬におすすめの干して乾燥させる方法。干すことで水分がなくなり、長期間での保存ができます。大根の水分が抜けるため、風味が濃厚に感じるのも特徴です。
干し方はとっても簡単! 大根を洗って水気を拭き取り、好きな形に切った大根を通気性のいいザルか網に広げて干すだけです。大根の干し時間の目安は、しんなりした状態のセミドライなら半日、完全に乾かしたい場合は3日ほど天気が良さそうな日を狙って干すと、完成します。
セミドライの大根は、炒め物や漬物にすると食感がポリポリと際立ち、とっても美味しいですよ。また、完全に乾かせば切り干し大根のように使えます。セミドライの大根にした場合は、ジッパー付き保存袋に入れて冷蔵庫で1週間、完全に乾かした場合は常温で2週間ほど日持ちします。
大根1本丸ごと使い切りレシピ
それでは、大根を使ったレシピを紹介していきますね。上部、中央部、下部、さらには大根の葉っぱまで! すべての部位を使っているので、大根1本丸ごと使い切れちゃいます♪
10分で作れるラクうまレシピ!大根と豚薄切り肉の重ね焼き
ピーラーで薄くスライスした大根と豚薄切り肉を、フライパンで交互に重ねて蒸し焼きするだけ! 大根は上部〜中央部を使うのがおすすめです。ポン酢なら和風に、コチュジャンなどを使えば韓国風に仕上がるので、お好みで楽しんでみてくださいね。
【主な材料】
大根
豚薄切り肉
にんにく
青ねぎ
ごま油
●詳しいレシピはこちら
【和風・韓国風どちらでも】大根と豚薄切り肉の重ね焼き
関連レシピ:【すぐできる】韓国風の肉に合うタレ
大根が主役!豚バラ大根の煮物
和食おかずの定番、豚バラ大根! 醤油ベースの甘辛いたれが、白いご飯によく合います。大根は、中央部を使うのがおすすめです。最初に大根を炒めてから煮ると、コクが増した仕上がりになりますよ。
【主な材料】
大根
豚バラ薄切り肉
しょうが
酒
みりん
醤油
砂糖
●詳しいレシピはこちら
豚ばら大根の煮物
おうちで簡単!鶏手羽元と大根のサムゲタン風スープ
少ない材料で簡単に作れる、サムゲタン風スープのレシピです。大根は中央部を使うのがおすすめ! 鶏手羽元からだしが出るので、味付けは塩だけでも充分ですよ。シンプルながら素材の味わいで体がポカポカ温まります。
【主な材料】
鶏手羽元
大根
長ねぎ
しょうが
米
塩・こしょう
酒
●詳しいレシピはこちら
【かんたん】サムゲタン風 鶏手羽と大根のスープ
調理時間は3分!大根ピクルスのカレー味
インドカレー屋さんを意識した、カレー味のお漬物。おなじみの材料で作る簡単レシピです。大根は、下部を使うのがおすすめ! カレー献立の日にもぜひ作ってほしい一品です。冷蔵で3~4日間持つので、作り置きにも良いですよ。
【主な材料】
大根
オリーブオイル
酢
カレー粉
醤油
塩
●詳しいレシピはこちら
【すごくかんたん】大根ピクルス カレー味
葉まで活用!大根の葉とベーコンのペペロン炒め
栄養たっぷりの大根の葉っぱと、ベーコンとさっと炒め合わせるだけでパパッと作れる一品。ご飯にのせたり、ゆでたパスタと絡めたり、アレンジ方法もいろいろ。おつまみとして、白ワインや日本酒のお供にもおすすめですよ。
【主な材料】
大根の葉
ベーコン
にんにく
赤唐辛子
オリーブオイル
塩
醤油
●詳しいレシピはこちら
【大根の葉っぱ活用】大根の葉とベーコンのペペロン炒め
余談ですが…大根の根元を少し残して葉を水に浸しておくと、大根の葉がぐんぐん伸びてくるんです! 伸びた葉はもちろん食べられます。刻んでご飯に混ぜたり、煮物の彩りにしたり…。ぜひ、いろいろなアレンジを楽しんでみてくださいね。
大根使い切りレシピ、いかがでしたでしょうか? 部位ごとの特徴にあわせて、ぜひ、大根1本丸ごと使い切ってみてくださいね。