中まで出汁がしみしみ!なおでんの作り方
中まで出汁がしみ込んだおでんは、寒い冬にぴったり。古くから愛されてきた日本の庶民的な食べ物のひとつです。もともとは「田楽」として親しまれてきたものが「お田楽」と呼ばれるようになり、進化しながら現在のお出汁たっぷりの「おでん」になりました。
おでんで好きな具のアンケートを取ると、常に上位に位置するのが「大根」と「卵」。ついで練りものやこんにゃくなどが人気のようです。
美味しいおでんは丁寧な下ごしらえが大事。食材ごとの下ごしらえを覚えて、中までしっかりお出汁がしみた美味しいおでんを作りましょう。
【材料(4人分)】
大根 15cm
卵 4個
こんにゃく 1枚
練り物(ちくわ、さつま揚げなど) お好きなだけ
Aだし汁 1200ml
A醤油 大さじ3
Aみりん 大さじ1と1/2
A塩 少々
A酒 大さじ1
美味しいおでんの基本!食材別の下ごしらえ
大根
大根に大事なのは「面取り」「隠し包丁」「下ゆで」です。この3つができていれば箸を入れた時に出汁がじゅわっと出てくるくらい味のしみた大根ができます。
まずは大根を3cmほどの厚さになるようカットし、皮を厚めにむきます。
次に切り口の角をとるように表も裏も薄く包丁でそいでいきます。これを「面取り」といいます。「面取り」をすることで、口あたりがやわらかくなり、長く煮込んでも煮崩れしません。
次に「隠し包丁」です。片面にのみ、大根の深さ1/3程度の切り込みを十字に入れます。こうすることで味がしみ込みやすくなります。
ここまでできたら「下ゆで」をしていきます。お鍋にたっぷりの水を入れ、大さじ1程度の生米と下準備した大根を入れ、水から約40分ほど弱火にかけます。
竹ぐしがすっと通るくらいやわらかくなったら火を止め、そのまま茹で汁ごと冷まします。これで大根の下ごしらえは完成です。軽く水洗いをしてからお鍋に入れてください。
卵
卵はゆで卵を作るだけ、ですが味のしみ込みが悪かったり、白身がゴムのように固くなったりしてしまうことがあります。こうならないために、茹で卵を数時間おでんのお出汁に漬けておきましょう。熱いうちにお出汁に漬けてゆっくり冷ますことで、卵にちゃんと味が入ります。
こんにゃく
こんにゃくは適当な大きさにカットし、両面に「隠し包丁」を入れます。格子状(網目模様)の切り込みをほんの数ミリ入れることでやはり味のしみ込みが良くなります。そのあと、塩少々をすりこみ5分おき、塩を流水で洗い流してから5分下ゆでしましょう。
練りもの
練りものは、一度油であげたものなので、その表面には油がコーティングされています。そのため、そのままお鍋の中に入れても出汁をはじいてしまうので、熱湯をまわしかけて余分な油を落としましょう。こうすることで味のしみ込みが良くなります。
すべての食材に出汁がしっかりしみ込む煮込み順とは?
食材の下ごしらえが終わったら、いよいよ一つのお鍋に入れて味付けしていきます。
鍋にAを合わせて入れ火にかけ、出汁を作ります。まずは大根とこんにゃくを入れ、中火弱で30分ほど煮込みます。30分経ったら卵(漬け汁ごと)、練りものを加えさらに15分煮込みましょう。
卵は味をしみ込ませるために最初に入れてしまいがちですが、練り物と一緒に同じタイミングで入れることで白身がやわらかくプリッとした状態を保てます。
これであつあつ、味しみしみのおでんの完成です!
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お出汁がしみしみ~おでん
作りたてでもしっかり味がしみていますが、煮物は冷めるときに味がしみ込みます。
よりお出汁しみしみのおでんを楽しみたい場合は、少し冷まして再度火を入れる、ということを繰り返してみてください。きっと翌日も美味しいおでんが楽しめると思います。
もう少し続く寒い季節に、味のしみたおでんで体の中から温まりましょう。
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