「魚」へんに「師」と書く通り、師走に脂がのって、旬を迎えるブリ。夏に北の海で栄養を蓄え、秋から初冬にかけ南下した産卵期前の冬のブリは、脂がのって身がしまり、その味わいは格別です。
今が旬!美味しいブリを見極めよう
出世魚のブリ
成長によって呼び名が変わる出世魚のブリ。関東では、小さいものからワカシ、イナダ、ワラサ、ブリと大きさによって呼び名が変わります。
また、関西では、ツバス、ハマチ、メジロ、ブリと呼ばれ、また、他にも地域によって呼び方は様々あるようです。出世する魚として縁起のいいブリは、大晦日などの年越しの食事などでよく使われます。
買うときのポイント
さて、みなさんは、ブリを切り身で買うとき、どんなものを選んで買っていますか?
上の写真の左側は背側の身、右は腹側の身。皮の色を見ると背の方は青黒く、腹側は銀色です。
背側はあっさりとした味で、腹側は脂がのって、とろけるような食感です。どちらが美味しいかは好みですが、照り焼きは背側、塩焼きやしゃぶしゃぶは腹側など、料理によって使い分けてもいいですね。
天然のブリと養殖のブリ
上の写真は、どちらも背側の身ですが、右が天然、左が養殖のものです。
赤みがかった色をしている天然のブリは、身が締まっていて脂はしつこくないのが特徴。白っぽい色をしている養殖の方は、脂が多く柔らかい食感です。
天然のものも、養殖のものも、切り身を買う場合は、血合いの色が黒ずんでいないもの、身にはりと艶があるもの、ドリップが出ていないものを選ぶようにしましょう。
さあ、好みのブリを準備したら、早速、お料理スタートです!
旬のブリを美味しく食べつくすレシピ
【まずは定番】ブリ大根
定番料理、ブリ大根。旬のブリと大根の組み合わせは、冬ならではのご馳走。甘辛く煮込んだブリはほろっと、そしてブリの旨みが染み込んだ大根がたまらない美味しさですね。
ブリは、ダシがでるアラをぜひ使ってください。アラと切り身を両方つかえば、ダシも身の美味しさも両方味わえるのでおすすめです。
おいしく作るには、ブリの下ごしらえをきちんとすること。お湯を沸かし、ブリを入れて表面の色が白くなったらザルに上げて冷水にとり、うろこや血などの汚れを手早く洗い流します。
また、煮込むときには、鍋の蓋をせず、落し蓋で煮るのもポイント。落し蓋をすることで、臭みがこもらず、煮汁が均一に回ります。
出来上がったら、そのままでもおいしいのですが、仕上げに粉山椒を振るとすっきりとした風味が、ブリ大根のおいしさを引き立ててくれます。
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●『ブリ大根 山椒風味』
【お刺身で】胡麻だれブリのだし茶漬け
とろりと脂がのったブリのお刺身は、わさび醤油でいただくのはもちろん、しゃぶしゃぶでいただいても、脂がほどよく落ちておいしいですね。また、ちょっと目先を変えて、胡麻だれで和えたブリを使っただし茶漬けもおいしいですよ。
胡麻だれのブリをあつあつご飯にのせて、まず一口。その後、だし汁をかけてだし茶漬けに。つい何度もおかわりしたくなる美味しさです。
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●『胡麻だれブリのだし茶漬け』
【照り焼きで】ぶりのねぎま焼き
焼き物といえば、ぶりの照り焼きが定番ですが、ブリと相性のいいネギを使って、焼き鳥風に串焼きにしてみました。一口サイズなので食べやすく、食欲をそそそる甘辛味は、おつまみにもご飯のおかずにもぴったりです。
ブリは、塩を振ってしばらくおいてからキッチンペーパーで水分を取ってから使うのがおいしく作るポイント。フライパンで作るので手軽にできます。
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●『ブリのねぎま焼き』
【揚げて】ブリと舞茸の揚げおろし煮
ブリと舞茸を油でカリッと揚げて、大根おろしでさっと煮ました。揚げたブリはふっくらと香ばしく、舞茸の香りと刻んで加えたセリの香りもよく、さっぱりといただけます。
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●『ブリと舞茸の揚げおろし煮』
おもてなしにも。旬のブリで冬を満喫しよう!
とろりと脂がのったぶりは、刺身はもちろん、食欲をそそそる甘辛味に煮たり焼いたり、ふっくらと揚げ物にしたりと、いろんな料理法で楽しめます。
出世魚で縁起のいいブリは、年末年始のおもてなしにも喜ばれますね。旬のブリをおいしく料理して、冬ならではの味わいをたっぷり楽しみましょう。
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