付け合わせや彩りに大活躍!にんじんグラッセ
甘くつややかなにんじんグラッセは、ハンバーグやステーキの付け合わせに欠かせない洋食の定番。にんじんをシンプルな調味料で煮るだけで簡単に作れるのですが、にんじんを切るのが難しい、にんじんがかたくなる、味が決まらない…と、意外と悩みも多いメニューです。
今回は、にんじんの簡単な切り方から、にんじんを甘くつやつやに仕上げるポイント、レンジで簡単に作れるにんじんグラッセまでを詳しくご紹介します。いつもの料理ににんじんグラッセを添えるだけで、グンとお店のような本格的な雰囲気にグレードアップしますよ。
基本のにんじんのグラッセの作り方
【材料(4人分)】
にんじん 1本(200g)
A水 200ml
Aコンソメキューブ 1/2個弱
A砂糖 小さじ1
Aバター 20g
Aローリエ 1枚
【作り方】
1.にんじんは長さを揃えて切り、シャトー切りにする。
<にんじんのシャトー切り>
◆にんじんは5cmほどの長さに揃えて切る。
【ポイント】
・長さ5〜6cmほどのものを「シャトー切り」、それより小さいものを「ココット切り」といいます。
◆太い部分は6等分、細い部分は4等分に縦に放射線状に切る。
【ポイント】
・できあがりの大きさを揃えるため、太い部分は6等分、細い部分は4等分に切ってください。
・にんじんを縦に置いて切ると全体の大きさを揃えて均等に切りやすいですよ。にんじんが細くて安定しない場合は、横に寝かせて切ってください。
・にんじんを切るときは途中で太さが変わらないよう、切り終わり部分を確認しながら切ると同じ太さで切ることができます。
・皮は先に剥いても、シャトー切りをしながら剥いても大丈夫です。
・シャトー切りはじゃがいもを付け合わせにするときにも使っていただけますよ。
◆にんじんの尖った角の部分を削ぎ落とす。
【ポイント】
・皮を剥きながら、にんじんの角の尖った部分をそぎ落としていきます。
・シャトー切りに使う包丁は小さいペティナイフを使用します。
・ペティナイフの刃先で切ると細かく形を整えられます。包丁にあまり慣れていない場合は危ないので、切りやすい切り方で行ってください。
・人差し指と親指(親指、人差し指、中指、薬指の4本でも)でにんじんを縦に持ち、ペティナイフで弧を描くイメージで角をそぎ切りします。
・にんじんの上下は厚めに、真ん中は薄く、にんじんがラグビーボールの形になるように丸く切ってください。
◆左手でにんじんを回しながら、全体の角をそぎ切りしてラグビーボールの形に整えます。
【ポイント】
・シャトー切りしたにんじんはグラッセにして付け合わせにするほか、シチューなどの煮込み料理にも使っていただけます。
・お皿に盛り付けるときに底になる部分を薄く平らにそぎ切りしておくと、にんじんが転がらず安定して置けますよ。
・切った部分は捨てずにスープやピラフなどに使ってください。
<輪切りにして作る場合>
シャトー切りするのが難しい場合や、手軽に作りたいときはにんじんを輪切りにして作っていただいても美味しくできあがります。
◆にんじんを1cm幅に厚さを揃えて輪切りする。
◆皮を剥き、面取りする。
【ポイント】
・にんじんの切り口の角をすべて薄く切って、丸く仕上げてください。
・面取りは包丁の刃元で切ると切りやすいですよ。
・包丁で切るのが難しい場合はピーラーで面取りしていただいても。
・面取りすることで煮崩れしにくくなり、きれいな形で仕上がります。
2.鍋ににんじんとAを入れ中火にかける。
【ポイント】
・水はにんじんがかぶるくらいの分量加えます。水の量が多いと煮ている間に対流が起こり、にんじん同士がぶつかって煮崩れしやすくなります。
・「グラッセ」はフランス料理の調理法で食材に照り(つや)が出るように煮ることを意味します。和食で照りを出す場合はみりんを使いますが、フランス料理の場合はバターと砂糖で照りを出します。
・甘さ控えめにさっぱりした仕上がりにするためにコンソメを加えています。味が濃くなり過ぎないように、コンソメは規定の分量より少し少なめに加えてください。
・甘めに仕上げたい場合は、コンソメを入れず砂糖を小さじ2〜大さじ1入れてください。
・甘く仕上げたいけれどカロリーは控えめにしたいという場合は、砂糖の代わりにはちみつを入れて作っていただいても。はちみつを使用する場合は、1歳未満のお子さんには食べさせないように注意してくださいね。
・ローリエは切り目を入れると香りが出やすいですよ。
3.沸騰したら蓋をして弱火にし、10分煮る。
【ポイント】
・にんじんを水からゆっくり煮込むことで、にんじんの表面だけでなく熱が伝わりにくい中心まで均等に加熱することができます。
・にんじんが大きい場合は煮込む時間を増やしてください。
4.蓋を開け、火を強めて、水分がなくなりにんじんにつやが出るまで煮詰める。
【ポイント】
・スープのうま味をにんじんに含ませ、つやつやと照りが出るように煮詰めます。スープは少し残るぐらいで、にんじんのつやを目安に仕上げてください。
・火を強め、水分がなくなってきたらにんじんを混ぜながら煮詰めてください。その際、焦げないように注意してくださいね。
・にんじんは弱火で煮るより強火で煮る方がやわらかくなります。弱火でゆっくり中心まで煮込んだ後に強火で煮詰めることで、甘くやわらかい絶品グラッセに仕上がりますよ。
・しっかり火を通したにんじんグラッセは作り置きにも最適! 清潔な容器に入れて冷蔵庫で5日。小分けにラップで包み冷凍庫で保存して1か月を目安に食べ切ってください。冷蔵するとバターが固まるので自然解凍か、焦げないように電子レンジ500Wで温めて召し上がってください。
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驚く美味しさ!基本の人参グラッセ
レンジで簡単!にんじんグラッセの作り方
ここからは、煮込まずに簡単にできるにんじんグラッセをご紹介します。レンジを使えば、手間も洗い物も少なく簡単に作ることができますよ。ポイントは水を入れず、途中で上下を返すこと。ぜひこちらも試してみてくださいね。
【材料(2人分)】
にんじん 1/2本
Aバター 10g
A砂糖 小さじ1
A塩 ひとつまみ(人差し指と親指でつまんで)
乾燥パセリ お好みで適量
【作り方】
1.にんじんは1cm厚さに切り、皮を剥いて面取りする。耐熱容器ににんじんとAを入れ、ふわっとラップをする。
【ポイント】
・できあがりのかたさが同じになるように、にんじんの厚さを揃えて切ってください。
・にんじんの甘さが水に溶け出さず、つやつやに仕上げるために水を入れずに作っています。
・バターを加熱すると高温になるので、必ずラップは空気の通る穴が開くようふわっとかけてください。
2.電子レンジ600Wで2分加熱する。取り出してにんじんを裏返し、もう一度ラップをして電子レンジ600Wで2分加熱する。器に盛り、乾燥パセリをかける。
【ポイント】
・今回はガラスの耐熱容器を使用しているので加熱時間が少し長めです。使う容器によって加熱時間は調整してください。
・爪楊枝や竹串などを刺して中心までやわらかくなっているか確認してください。かたい場合はレンジ加熱時間を追加してください。
・容器が熱くなっているので取り出す際は注意してくださいね。
・清潔な容器に入れ、冷蔵庫で保存して5日、冷凍で1か月を目安に食べ切ってください。
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レンジで簡単!人参グラッセ
料理の付け合わせのイメージが強いにんじんグラッセですが、鮮やかな彩りで食卓を華やかにしてくれるだけでなく、カロテン類やビタミン、食物繊維など豊富に含まれ栄養も満点! ぜひ、あと一品やお弁当おかず、作り置きなど普段の食卓にも積極的に活用して、ご家族の健康生活に役立ててくださいね。
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