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2014.12.31

ホールスパイスとパウダースパイスの使い分け

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スパイス
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スパイスへの扉へようこそ。
スパイスコーディネーターバリ猫ゆっきーこと吉田由季子です。

前回までスパイスの基本作用についてお話してきました。
今日は実際のスパイスの形態から使い方、使い分けのお話しさせていただきます。

 

まず
スパイスはフレッシュとドライ(乾燥)させたものに分かれ
そのまま乾燥させたものをホールスパイスまたは原形スパイスといいます。
ホールスパイスを粉砕したものをパウダースパイスまたはグラインドスパイスといいます。
 

今はスーパーでもいろんなスパイスが並ぶようになりました。
野菜売り場ではフレッシュハーブの種類も増え
スパイスの棚には
パウダー状のターメリックやナツメグを始め、ドライハーブでもバジルやオレガノ
またパウダー状のものだけでなくホールのクミンやペパー類やカルダモンのホールまで見かけるようになりました。

 

皆さんはスパイスを購入するとき
パウダーのものを買いますか?ホールのものを買いますか?

ホール、パウダーってあまり意識しないで必要なものを購入されている方や
作りたい料理にパウダーがが使われてたから、またはホールが使われていたからなどの理由で購入される方も多いかと思います。

中にはその作りたい料理にはホールと書かれていたけど買いに行ったスーパーにはパウダーしか置いてなかったからパウダーを購入したという方もいるかもしれません。

ここで問題ですが
ホールスパイスはパウダースパイスで代用できるのでしょうか?
そもそもホールスパイスとパウダースパイスはどう違うのでしょうか?

スパイスそのものは同じスパイスでもホールとパウダーでは実はそれぞれ役割が違います。
なのでホールスパイスをパウダースパイスで代用するというのはあまりおすすめできません。

スパイスはホールとパウダーどちらを購入するほうがいいか・・・ではなく
料理によって使い分けが必要ということです。、

 

ホールスパイスは、そのままでは精油成分は引き出しにくいので、折ったり、傷つけたりして香りを引き出すようにします。

パウダースパイスは、そのままでも香り立ちがよく、同時に色をつけてくれたりもします。しかし香りの持続力は弱く、香りが逃げやすいので保管は際密閉容器に入れ、冷暗所に保管し使用の際も蓋の開け閉めも素早く行う必要があります。
(日が経つにつれ香りが弱くなってきます。)

一番の理想はホールで購入し、使うたびにその用途に合わせてすりつぶしたり、砕いたり、挽いたりして新鮮な香りを立たせて料理することではあるのですが
やっぱり手間を考えると手軽にすぐ使用できるパウダースパイスも上手に利用したいものです。

 

ではどのように使い分けるか・・・ですが。

ホールスパイスは長時間加熱する煮込み料理に適しています。
では炒め物には向いてにないのか?ということではなく、炒め物では油にホールスパイスを入れて熱し、油にスパイスの香りを移しします。
その際、弱火でゆっくりじっくり・・・焦がさないことが鉄則です。
この作業をテンパリングと言いますが、その後ホールスパイスを取り出し(取り出さない場合もあります。)具材を入れて調理します。

また、マリネやソース、ドレッシング、ドリンクなど液体に入れるのもおすすめ。
食べる前にスパイスを取り除くこともでき、パウダーより上品な香りつけができるのもおすすめの理由のひとつ。
またホールのまま料理のアクセントとしても使うことができ、香りと食感を楽しむこともできます。

パウダースパイスは粒子が細かいので混ぜやすく素材に練りこんだり下ごしらえや仕上げに振りかけることができます。
分量を調整しやすいのも便利。
スパイスは単品で使うと薬臭く感じる人もいますが、3種以上組み合わせて使用することでスパイスでスパイス臭を取り除くというブレンド効果でより使いやすくなります。
世界各国でもいろんなブレンドスパイスがあります。
例をあげるとカレーパウダーもガラムマサラもブレンドスパイスです。
これらを思い浮かべるとブレンドすると使いやすくなることも理解出来ると思います。

 

スパイス料理で代表される「カレー」のつくり方をみるともっとわかりやすいと思います。

カレーをスパイスで作ろうとする場合 
最初に油で熱しホールスパイスの香りをしっかり油に移します。
その後スパイスは取り除くのが日本流。
(国や日本でも店によってはスパイスはそのままで調理を進めていくところもあり、盛り付けられた器にもホールスパイスが入ったままのところもあります。)
クミン、シナモン、クローブ、カルダモン、ブラックペパー、ローリエなど使うホールスパイスは様々です。

そして煮込む段階でパウダースパイスを加え・・・ここで風味付けや色も付けられていきます。

パウダースパイスは煮込むと香りが飛びやすいので
最後の仕上げに火を止めてからガラムマサラを少量くわえることでさらに風味がさらによくなります。

ホールスパイスでしっかり香りを付け、パウダースパイスで香りをまとめるということです。

 

このことから スパイスは用途に合わせて使い分けすることが大切だとういうことがわかると思います。

 

私のおすすめスパイスカレーレシピ
マイルとチキンカレー

とっても美味しいので是非、一つ一つのスパイスをじっくり意識しながら作ってみてください。

スパイスでカレーを作る時に注意して欲しい点がひとつ。
ホールスパイスで使うブラックペパーです。
ホールは持ってないけど粗挽きのブラックペパーがあるから粗挽きで代用している方がいるかもしれません。
ホールスパイスはホールスパイスの扱い方があるので
粗挽きにしているものはまた用途が違ってきます。
スタータースパイス(油で熱して香りを出すホールスパイス)は必ずホールのものを使用してください。
ブラックペパーに限らずカルダモンのホールなどないものは入れなくても大丈夫。
(クミンシードだけでもしっかりスタータースパイスの役目を果たしてくれます。)
まずは手元にあるスパイスで作ってみてください。

次回は
1月中旬頃更新します。

お楽しみに!

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