冷凍ラズベリーの色鮮やかで華やかな印象のムースケーキ。材料も工程もたくさんあって難しそうに見えるかもしれませんが、一つ一つのパーツは【初級】でご紹介している簡単な物です。少し時間と手間はかかりますが、テーブルに出した時の歓声や「美味しい」の笑顔を見れた時の喜びはひとしおです。 セルクルを使うときは上から順に(トップがきれいに平らになります)、底取れのケーキ型を使うときは下から順に組み立てます。工程はセルクルを使用した場合の作り方になっていて、最後に底取れの型を使った場合の作り方も書いてありますので参考にしてください。
ベースとなるゼラチンを加えた後のヨーグルトやラズベリーは冷やしてとろみをつけた状態で生クリームを加えるのがポイントです。また加える生クリームを泡立てる前によく冷やしておいて下さい。(35%は冷やしていないと泡立ちにくいです) デコレーションに使用する生クリームは35%の物だと絞り出すのが難しいので、40~42%程度の物推奨です。
Aの薄力粉をふるっておく。 オーブンを210℃に予熱する。 Aのシロップは水10gにグラニュー糖10g混ぜて電子レンジでふわっと沸騰するまで加熱して冷ましておく。 セルクルにはピッタリとしわのないようにラップを貼って置く。
A 卵黄1.5個分(約30g)、グラニュー糖➀20g、卵白1.5個分(約60g)、グラニュー糖➁25g、薄力粉30g、シロップ約20g*ビスキュイ* 卵黄をボールに入れグラニュー糖➀を加えてすぐにホイッパーで白っぽくもったりするまで泡立てる。
別のボールに冷えた卵白を入れてホイッパーで泡立て嵩が増して表面が細かい泡でいっぱいになったらグラニュー糖➁のうち少量を加えて泡立てる。 残りのグラニュー糖も2回に分けて加え都度ホイッパーで角が立つまで泡立ててる。
ふるった薄力粉を加えてふんわりと粉気がなくなるまで混ぜる。
丸口金を付けた絞り袋に生地を入れ、型の直径より少し大き目の円に2枚絞り出す。 190℃に下げたオーブンに入れ、8分焼く。
焼きあがって粗熱が取れたら型の直径よりわずかに大き目にカットする。(小さく切ってしまうとケーキ側面の見た目がきれいになりません。)
B 粉ゼラチン4g、グラニュー糖③30g、冷凍ラズベリー180g、グラニュー糖④20g、レモン果汁5g、生クリーム(35%)120g*ラズベリームース* 粉ゼラチンを小さじ2(分量外)の水に振り入れてふやかす。 ラズベリーとグラニュー糖➀は電子レンジ600wに7分かけてから裏ごしして100g計量する。
生クリーム(35%)は別のボールでゆるく泡立てる。
ラズベリーのボールへ立てた生クリームの半量を加えてざっと混ぜ、残りも加えて混ぜる。
ラップをピッタリしわのないように張ったセルクルにラズベリームースを流し入れる。
ビスキュイの表面(ラズベリームースとの接地面)にシロップを刷毛でうち、ラズベリームースの上に載せる。ビスキュイの裏面(ヨーグルトムースとの接地面)にもシロップを打ってから冷凍庫で冷やし固める。
C 粉ゼラチン4g、ヨーグルト120g、グラニュー糖⑤30g、牛乳15g、レモン果汁5g、生クリーム(35%)80g*ヨーグルトムース* 粉ゼラチンを水小さじ2(分量外)に振り入れてふやかす。
ヨーグルトにグラニュー糖と牛乳を加えて混ぜる。 ふやかしたゼラチンを電子レンジ600wに10~15秒かけて溶かし、ヨーグルトの一部を加えて混ぜてからヨーグルトのボールに加えて混ぜ合わせる。 底を氷水に当てて冷やしとろみをつける。
生クリームは別のボールでゆるく泡立て、表面にホイッパーの跡がつく程度の固さにする。ホイッパーを持ち上げても生クリームをすくえるほどの固さはなく角も立たない。
ヨーグルトのボールへ立てた生クリームの半量を加えてざっと混ぜ、残りの生クリームもすべて加えて混ぜる。
ラズベリームース、ビスキュイの上にヨーグルトムースを流し込み、さらにもう1枚のビスキュイのヨーグルトムースとの接地面にシロップを打ってからヨーグルトムースに載せて冷凍庫で冷やし固める. 上になる面(最終的に底になる面)にはシロップは打たない。
完全に固まったら型の周りを温め(熱い布巾を巻くなどして)側面を少し溶かすような感じで型をそっと上に持ち上げて外す。(無理に外そうとするとケーキ側面が汚くなるので、側面を溶かして自然と型が外れるようにします)
D 冷凍ラズベリーやブルーベリー適量 ラズベリーやブルーベリーをバランスよく載せて飾る。 手に入ればケーキピックやハーブがあるとより本格的になりますよ。
***12cmのステンレス底取れ型を使用する場合*** 底取れ型を使う場合は下から順に作っていきます。 ビスキュイ→ヨーグルトムース→ビスキュイ→ラズベリームースの順です。 こちらは一番上にラズベリーゼリーを流し込んでみました。 15cmセルクル分量の0.6倍で作ります。(ビスキュイの卵は1個分で)
底にビスキュイを1枚入れシロップを打ち、ヨーグルトムースを流し込んでシロップを打ったもう1枚のビスキュイを入れいったん冷やし固める。
ラズベリームースを流し込んで冷やし固める。表面はゴムベラでならしてできるだけ平らにしておく。
余っているラズベリーピューレ10g程度と水50mlを合わせ、グラニュー糖を8g加えて混ぜる。ゼラチンは1.3gをふやかして溶かし、ゼリー液を作る。 冷やしてとろみを少し付けてから、ラズベリームースの上に流し入れて冷蔵庫で冷やし固める。 ムースのみの場合は冷凍OKですが、ゼリーは凍らせるとシワができて見た目が悪くなるので冷蔵庫で冷やします。
完全に固まったら型の周りを熱い布巾で巻いてムース側面をわずかに溶かして、型を下にずらす。、型の下にコップなど土台を置いて型を下に下げるとやりやすいです。
冷凍ラズベリーやブルーベリーを飾って出来上がり♪
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hoppe
料理研究家
六車樹里(むぐるまじゅり) ひらかた独歩ふぁーむ、広報(SNS周りや旬のレシピ担当) 大阪府出身、在住 2歳年上の主人と、男子3人の5人家族 看護師を経て、お菓子、パンのレシピやコラム作成を数年したころ自己免疫の肝臓疾患を発症するとともに精神的にも底の状態が1年以上続き家からほとんど出られない状態に。 大好きだったお菓子やパンを作ることも苦痛になりレシピサイトはおろかパソコンを開くことすらつらく、人と会うことも外出も避ける日々・・・ そんな中、市の広報に掲載された地域活性化を目指して奮闘する農家の記事を読み、農業を通じた地域活性化の取り組みに興味が沸き、農業への関心が高まりつつあった矢先、偶然先の農家さんの食育に関する講演のチラシを手にすることに。 気にはなったものの当時は精神的に外出が難しい状態で、何とか配信期限ぎりぎりに、講演を記録した動画を見ることができる。 その中で話されていた「自分が農業を続けることで、その風景を守っていきたい」という想いに感銘を受ける。 さらにその方の作る野菜の持つ力強さや味わいの濃さ、甘み、食感すべて、人生で一番と言い切れるほどの美味しさにただただ感動。 すぐにこの農家さんに連絡を取り、翌月からその農家さんの元で働くことに。 畑で働くようになって、みるみるメンタルが改善。自分でも驚くほどに毎日が楽しく生き生きと過ごせるように。 あれほど苦痛だったお菓子を作ること、レシピを作ることも仕事として再開、野菜そのものの持つ旨味や食感を生かしたレシピを考案し消費者の方に向けて発信中。 遠くから運ばれてくる有名どころの野菜より、鮮度が大切な野菜の地産地消のメリットは大きいことを日々実感するとともに、地域で採れたばかりの野菜の魅力を知ってもらいたいと奮闘中です。