大きなお鍋で豪快に作る、イタリア漁師町の煮込みなべ。料理名 "cacciucco"に含まれる5つの "c" の文字にちなみ、5種類以上の魚介をふんだんに入れて作るのが伝統とされています。 数種類の魚介とトマト、香味野菜の濃厚な旨味が溶け出したスープをパンにたっぷり吸わせていただけば、これはもう一度食べたら忘れられないおいしさ。日本の冬の鍋用具材を使っても、手軽に作れます♪
◆本場ではムール貝やシャコなどを入れることが多い料理ですが、魚介類はお好みのもので大丈夫です。 ◆ワインも、なければ赤か白どちらかでかまいません。 ◆お好みで、フェンネル、セージ、タイムなどを加えても。
あさりは前もって砂抜きしておく。
玉ねぎは半量を薄切りに、残りはみじん切りにする。 セロリ、にんじんは薄切りにする。 にんにく2片分、パセリはみじん切りにする。
魚はうろこや内臓を取る。身の方は大ぶりに切り、頭や骨などのアラは血合いをよく洗い流してきれいにする。 タコ、イカはさばいて食べやすい大きさに。 海老は殻ごと使うので、洗ってぬめりをしっかり落とす。
魚のスープ(フュメ・ド・ポワソン)をとる。 鍋にオリーブオイルを熱して、薄切りにした野菜(玉ねぎの半量・セロリ・にんじん)と、みじん切りにした野菜(にんにく1片分・パセリ)を入れて炒める。じっくり蒸し煮し、全体がしっとりしてきたら、魚のアラと塩を入れて白ワインを振りアルコール分を飛ばす。 水をひたひたに注いで(300~400cc前後)煮立ったらアクをとり、そのまま弱火で30分煮たら、シノワやざるなどで濾(こ)す。魚のアラの身があればほぐして取り分けておき、残りはぎゅっとしぼるようにしっかりスープを取る。 ★この工程について、より詳しい作り方はこちら↓をどうぞ。 https://oceans-nadia.com/user/26/recipe/136724
別の大きな鍋にオリーブオイル100ccを熱してみじん切りの玉ねぎを炒める。 透明感が出てきたらみじん切りのにんにく1片分と、鷹の爪を加える。 香りが立ったらタコとイカを入れて赤ワインを注ぎ、アルコール分を飛ばしてからトマト缶を加え、蓋をして弱火で30分煮込む。
3 の魚のスープを 4 の鍋に注ぎ入れる。 煮立ったら魚の身を入れて一煮立ちさせ、海老とあさりも加えて貝の口が開くまで蓋をして煮込む。
スライスしたパンをトースターなどで軽く焙ってから、半割りにしたにんにくの断面をこすりつけ、皿の底に敷き詰める。その上に 6) をたっぷりとかけ、 熱々をいただく(写真のようにさらにパンを添えても◎)。
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庭乃桃
料理・食文化研究家
料理・食文化研究家 / 女子栄養大学 食生活指導士 / 文筆家 はじめまして、庭乃桃(にわの・もも)と申します。 どこの国の料理でも、食べたいのは しみじみ "おいしい!" と思えるごはん。 和のおかずから、洋食、エスニック、 本場ヨーロッパの家庭料理まで、 旬の食材や季節感を大切にした おいしいものが大好きです。 企業様向けレシピの開発や、 レシピ記事の制作、本やコラムを書く仕事を しています。 時々、翻訳、講演なども。 いろいろなレシピがあるので、 よかったらぜひのぞいていってくださいね!