おどろくほどやわらかでジューシィな、豚もも肉のポットロースト。 そのおいしさのヒミツは、お肉の下味と煮込みの両方に使う、甘酸っぱいりんごジャム。具材の旨みをすべて吸いこんだ、野菜とお豆も絶品です。
◆肉の下味【A】は、りんごジャムを一番最後にすりこみます(味をしっかりなじませるため)。 ちなみにハーブは、豚肉との相性がよいローズマリーやタイム、セージなどがおすすめです。 ◆市販のジャムはものによって甘さ(糖度)がちがうので、お好みで量を加減してください。
豚もも肉(ブロック)はA 塩大さじ1/2、ブラックペッパー、ガーリックパウダー、好みのハーブ各少々、りんごジャム大さじ2を順にすりこみ、冷蔵庫で1晩寝かせる。 調理する30分前には取り出して、室温に戻しておく (表面をさっとぬぐって、ハーブなどを取り除いておくとよい)。
にんじん、セロリ(筋をとる)、玉ねぎは、1.5cmの角切りにする。 キャベツはくし型に切って、さらに半分くらいの大きさにする。 じゃがいもは2cm角に切る。
厚手のなべにオリーブオイルを熱して、強めの中火で豚もも肉を焼く。全面に焼き色がついたら取り出す。
同じなべで、にんじん、セロリ、玉ねぎを炒める。なべ底に残った肉の旨みをこそげるようにしながら炒め、白ワインを加えて煮立たせる。
3のまんなかに肉をのせ、周りにキャベツを入れる。バターを散らし、ふたをして弱火で8~10分蒸し煮する。
じゃがいも、ミックスビーンズ、B 白ワイン50cc、りんごジャム大さじ3、塩少々を加えて全体をなじませ、さらに8~10分蒸し煮してから火を止め、そのまま5分蒸らす。
肉を取り出し、10分ほど肉汁を休ませてから好みの厚さに切る。蒸し汁、野菜とともに盛りつけていただく。
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庭乃桃
料理・食文化研究家 / 女子栄養大学 食生活指導士。 大学院でヨーロッパの歴史・文化を専攻し、現地へ留学。結婚をはさんで数年を過ごすなか、生活のベースとしての「食」の大切さを改めて感じて食の道へ。その土地ごとの暮らし・風土からうまれる料理や食のありかたを学ぶ。 現在は、料理家として企業向けレシピの開発やスタイリング・撮影を手がけるほか、食に関する書籍・コラムの執筆や翻訳、講演など多方面で活動中。 2020年、欧州連合(EU)の食品・飲料プロモーション「パーフェクトマッチ・キャンペーン」で、EU食材×日本食材のマッチングによる季節のオリジナルレシピを開発・監修。広尾のヨーロッパハウス(駐日欧州連合代表部)、国内最大の”食”の見本市・ファベックス関西ほか会場で、同キャンペーンの基調講演をおこなった。